師走の茶席で
2022.12.11 07:08
随分前になってしまった。
12月中旬の頃 高田馬場だったか お茶席に毎年お誘いいただいた。
それはさまざまな流派の席があり 自分の流派でなくてもお勉強させていただけて
とてもたのしいもの。
特に私にはお武家様の流派での柄杓の所作が「弓」をひくように というようなものがあったり、一つ一つが印象的だった。
さまざまな席で生花やお軸に趣があり、おもてなしをいただいたが。とても大きな席で、お人も多く
おもてなしも大変でしたでしょう。
その中でとても心に深く残った席がありました。
その日は霙が落ちるほどの寒い日で。
人が多いこともあってか、私のように不作法にも迎えていただけることもあって。薄茶がほとんどの中 濃茶とお薄でおもてなし頂いて。
特に濃茶での柚饅頭。ほっくり温めて頂いて。それはそれは待合の寒さから 暮れの慌ただしさから 和らいだ。
これだよね。
柚子の香りと暖かな餡の優しさ
日本のおもてなしの粋
忘れないでいたいと思う。