【日記】ハサミの固定
引き続きの臨時休業で、ご迷惑をおかけしております。
再開までもうしばらくお待ちください。
これまでお客さんからのご相談をお受けしてきて、上肢障害があって道具の取り扱いにお困りの人が結構いるんだな、という印象を持ちました。
参考になるか分かりませんが、一例として、ハサミの工夫をご紹介します。
土台にしているピンクの部分は、シリコン製のペンホルダーです。
万能カフに貼り付けている部分を利用しました。(臨時のあり合わせ)
机に貼り付けたテープが汚らしいのですが、作業中の一時的なものなので、気にしていません。
切る作業がおわったら、テープをはがしてハサミを片付けます。
ハサミは固定されているので、そのままでは思うように切り進めません。
切る素材のほうを動かしてカーブを切り進めていきます。
商品製作に使う裁ちばさみも、こんな感じでハンドルの片方を固定して使います。
ただし、裁ちバサミはもっと大きいです。
(最初の写真例は眉毛バサミくらいのサイズ感、裁ち鋏はキッチンバサミくらいのサイズ感)
親指以外のハンドルに、くるくるシリコングリップを巻き付けて、それを机に置いて固定しています。
これまでに、固定する素材は何が良いか、色々試しました。
その結果、シリコン素材が最適かなと。
100円ショップの調理器具売場に、シリコン素材のものが結構あります。
それを切って巻きつけたり、土台の受けにしたりすると、安く仕上がるかも。
ラシャ鋏は、今は具体的な写真が撮れないので、今後紹介できればと思っています。
といいつつも、普段はなかなか余裕がないのが残念なのですが。
市販品では、手に麻痺がある人用のハサミもあります。
用途は事務用ハサミ、一般的な紙などを切るはさみですね。
日常生活のはさみでお困りでしたら、こういうのも便利だと思います。
しかし、手芸用のはさみで、上肢障害者用のものはありません。
左利き用の裁ち鋏でさえ、一応ありますがラインナップがとても少ないです。
そもそもハサミは、切るための刃物です。
切りたい素材をうまく切れない刃では、用をなしません。
手芸など特殊な用途で使うなら、ハサミ本来の機能で選んだほうがいいです。
それを自分に合わせて使いやすいように工夫するのが良いと思います。
刃のほうは工夫のしようがありませんが、ハンドル部分は後から工夫できますからね。
自分で工夫するのが難しかったら、お近くの作業療法士さんに相談してみてください。
固定台と、ハンドルを開くバネを取り付ける加工などをしていただけます。