【特集】3月オススメの1枚
■上沼優二郎のオススメ
【タイトル】Let It Come Down
【アーティスト】James Iha
三月というとなんとなく別れをイメージする。しますが、ワタシが三月にオススメするのはコレです。James Ihaの1st。Let It Come Down 。メタリックな質感CURE みたいなセンチメンタルさを持ったThe Smashing Pumpkinsのギタリストのイハのソロアルバム。あの轟音バンドでギターを弾いていたとはまったく思えないアコースティックで優しい音とメロディー。なんだかこれを聴くたびに、ちょっと寒い日中のイメージがあります。そして誰かと、好きな相手と一緒に聴きたくなる、そんな感じ。
こんな優しい曲、サウンドが出せたらなとよく思います
■みうらかなのオススメ
【タイトル】いしとゆき / 幻のありか
【アーティスト】寺尾紗穂と松井一平
ピアノ弾き語りシンガー寺尾紗穂とイラストレーター/ ミュージシャンとしても活動している松井一平のデュオが2015年の夏に出した7インチEP( CDもついてきます)。二人の初の単独音源でありながらすでに最高傑作だと思われるこちらの作品は、ひんやりと優しいやわらかい音が印象的です。私がレコードにハマるきっかけとなった思い出の一枚。このうたを聞くためだけにレコードプレーヤーを買う価値があると思っています。松井さんが描いたジャケットのイラストもまた素晴らしく、見応え・聞き応えたっぷりでおすすめです。
■小籠包のオススメ
【タイトル】Song From Northern Britain
【アーティスト】Teenage Fanclub
あれ? 今日の空気… 春だ! 春が近いぞ!と、外に出て思わず感じてしまった時に聴きたくなるのがこのアルバム。ガツンとくるものがある訳ではなく、でもずっとワクワクしているこの感じ。この脇役感が三月にピッタリなのだ!最初から最後まで肩の力を入れずにただただ気持ち良くなれるアルバムなので、新しいことが始まるのが憂鬱な人にも、楽しみで浮き足立っちゃう人にも、とにかくどなたにも最適な一枚になると思います。散歩や通勤通学時にぜひ! 春、待ち遠しいです。
■村上大輔のオススメ
【タイトル】Phantom Sea
【アーティスト】関口萌
■umihayato のオススメ
【タイトル】54-46 Was My Number
【アーティスト】Toots & the Maytals
新年一発目に当たった映画のオープニング曲。サッチャー政権下での不安に揺れる国。とても社会的なテーマのもと、スキンヘッズたちのカルチャー、ファッション、音楽、景色などもとてもカッコいい傑作です。是非。
■藤岡なつゆのオススメ
【タイトル】大野へかえろう
福井県大野市が主催するプロジェクトの、大野ポスター展、大野人の講演につづく、第三弾として「大野へかえろう」という楽曲を制作し、卒業式で父母から卒業生へ歌ってもらおうという試み。地元を離れるタイミング= 人生の岐路の多くは高校を卒業して、進学・就職する時である。井の中の蛙が外の世界を知りたいと飛び出すことを、誰も止めはしないけれど、帰る場所はずっと変わらずあることを忘れないでね、いつでも帰って来て良いんだよ、という大野市だけでなく、全ての親の想いを歌っている曲だと思うので、ぜひ聴いてほしいです。
■もーにんぐしーのオススメ
【タイトル】フジファブリック
【アーティスト】フジファブリック
春が苦手だ。ずっと一緒に行動していた友だちはクラスが変われば話さなくなり、あんなに一緒にいた恋人も遠くへ行けば疎遠になり、街は新しいものであふれても好きなものは変わらない。季節が変わったくらいで人も変わってしまう脆弱さにいつも心がついていかない。そんな事を思うようになってから、春が来る前の肌寒い頃には二〇〇四年に発売されたフジファブリックのメジャー一枚目のアルバム「フジファブリック」を聴いている。この、アルバム全体の褐色がかった音と歌詞が好きだ。きっと色んなこと忘れて生きていくんだろうけど、せめて桜が散るころじゃなくて桜が枯れるころまでは覚えていてくれよ。
■菅原靖之のオススメ
【タイトル】ーーーmataーaimasho ーーー
【アーティスト】lee(asano+ryuhei)
日本の福岡と、タイのバンコクを拠点に活動している奇才ビートメイカー「lee(asano+ryuhei)」氏による2013年作のアルバム。個人的に本当に素晴らしい作品だと思っていて、三月に限らずともオールタイムベストです。内容はサンプリング中心の楽曲が収録されているのですが、特にM5「ikiteilu.」まで聴いたら、以降はもう元の世界には戻れないと思います。音楽とかリズムとかにおいて全く別次元。ポエトリー、つまり詩の朗読がメインにサンプリングされていたりするんですが、それらが本当に素晴らしいです。朗読の元ネタを掘ったりしたんですが、それによって色々な意味も感じたりして奥深さ( といったら安っぽいかもしれませんが… ) がもはや宇宙。ネタバレになるのでここは自分で探してみてください。出会い、別れ、おはようからおやすみまで、ゆりかごから墓場まで、そういった事柄を感じることが多くなってきたのですが、「また会いましょう」と言えたら良いなと思います。
■コイデシュンペイのオススメ
【タイトル】Hundred Acres
【アーティスト】S.Carey
言わずと知れたBon Iverのドラマー? パーカッション? 、S.Careyのサードアルバム。常々思うのですが、ドラマーの作る曲って基本的にやばいんですよね。さらにS.Careyはなんでも出来ちゃうタイプの人なのでなおさら。2/23リリースなのでこれを書いている現在、僕はまだ先行配信されている楽曲しか聴いていないのですが、現時点でかなり期待できています。音から温度を感じる、そんな不思議体験を是非。まさに2月後半から3月にかけての、寒いんだけど日差しの暖かさを少し感じるような朝に、外を散歩でもしながら聴きたい一枚です。そのままみんなで仕事をサボろう!
■小野雄大のオススメ
【タイトル】Satellite Of Love
【アーティスト】Color Of Clouds
春っぽい音楽は好きだ。多分自分も浮ついているからというのもあるだろう。このアルバムは横浜のタワレコで学生時代にたまたま視聴して買った。彼らが誰かわからない。ブルックリンを拠点としている男女のデュオってことくらい。春先に偶然、訪問した店の片隅で説明もなく面だしされていて、視聴して買ったCDを10年経っても聴き続けるってなんかいい。春にはこれ! ってのがたくさんあるから悩むな〜!続きはまた次回!