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2018.04.04 16:53
テレビや本・雑誌などで仏様が横たわって寝ているような姿の仏像を見たことはないでしょうか?その仏様は、涅槃像(ネハンゾウ)と言って、お釈迦さまの亡くなる直前のお姿を表現した仏像です。
仏教では、お釈迦さまがお亡くなりになることを”死“とは言わず”涅槃(ネハン)“と表現します。涅槃とは、欲が取り除かれ、穏やかな状態のことを意味します。
つまり、お釈迦さまが亡くなるとは、何も無くなるのではなく、その方の欲望が無くなった状態になったと考えるのです。この涅槃という表現は、私たちに何を伝えようとしているのでしょうか?
有名な仏教学者である金子大栄氏の言葉に
『花びらは散っても、花は散らない。
形は滅(ほろ)びても、人は死なぬ』
という言葉があります。よくよく考えてみると、人が亡くなるということは、確かに肉体は無くなりますが、残された私たちの心の中に面影は残っています。
亡き人のことを思い返してみると、いい思い出もいっぱいあるでしょうが、中には、ケンカをした事や、怒られた等の苦い思い出もあるかもしれません。しかし、これらの思い出も、時がたち、自分も年齢を重ね、改めて考え直してみると、「非常に大切なことを伝えてくれていた」と思い返すということがあります。
そう考えますと、お釈迦さまの死を”涅槃“と表現したのは、「死」とは、なにも無くなることでなく、生前中の関係から、”亡くなる“ことを経て、関係が変化し、その方を偲ぶたびに、今までとは違ったとらえ方が見出されるという意味が込められているように思います。
そして、今までと違ったとらえ方(新たな発見)は、その人の心に触れ、残された私たちの生きる活力になるのだと思います。