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梨の日

映画『羊の木』

2018.04.05 07:30

『羊の木』

監督:吉田大八

脚本:香川まさひと

原作:山上たつひろ、いがらしみきお

音楽:山口龍夫

出演:錦戸亮/

木村文乃/北村一輝/優香/市川実日子/水澤慎吾/田中泯/

松田龍平






2月、公開だったけど…

こんっなにも機会を逃してしまってて。

渋谷での上映が明日まで。

明日はいけないから、滑り込みで観てきた。

冒頭、ちょっと見逃しちゃった。




原作の部分に、いがらしみきおさんて、驚きでした。

【ぼのぼの】の原作者さん。


【羊の木】の原作漫画は、第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した作品。


うおお、ここ最近行ってなかったから見落としてた。


小説だとばかり思ってたから、印象的に意外。

読んでみたいな。




元殺人犯の受刑者6人。

政府の極秘新プロジェクトとしての一環で施行都市として、とある港町に10年移住することに。


この受け入れの際、6人の前科は勿論秘密。



ただの新しい入居者、

のハズなのに。


見た目から、肌で感じて反応してしまうこと。

それが1人ではなく、きっと周りの人達も同じ感覚だったなら合わせてしまう、同調。




彼らの過去の情報を知っただけで、

なぜ、自分の中でその人を創り上げてしまうんだろ。


子供の時の方が無知ゆえに、今目の前にいる"その人"しか見なかった。


でもその瞬間、その時だけは、今のその人だけでいいし。


何をそんなに恐がってしまうんだろうかと考えてた。




私はもともと育った環境下に、色んな人種がいたもんで。笑)


小さい頃から人への壁ってものが薄かったらしい。

というか無さすぎて親は心配してたけど。

今現代だったら確実に自ら誘拐されてるわ←



今も、情報が入ったところで"その人の特徴"的にしか捉えられないんだけど。


聞いた一瞬は、きっと構えてしまう。




でも、でも、

クリーニング屋のおかみさん演じた安藤玉恵さんのような人だって、いるんだ。


あぁいう人に出会って、価値観はまたきっと変わってゆく気がする。


過去のことを「だから何?」と思える心。

あぁいう人、素敵よね。





最後は少し不気味で、スリリングで。


もしかしたら、映画よりも小説や漫画の方が、ある種フィクション性の気味悪さがしっくりきたかも。


とはいえ、ドキリと、

ハラハラとした演出。

エンターテイメント性と思えば観やすかった。




常々思うんだけど、やっぱり1番怖いのは人間、だよな。


自分を含めて。




1人に絞って行く前に、もう少し他の5人の生活も、観てみたかったな。



SNSが普及してる今、顔も見えない相手がいて。

自分の中で、人が創り上げられて。


昔のように、空っぽな頭で人と接することは、現代では危ないことなのかなぁ。


なんだか、少し寂しくなる。