千原せいじ、ロザン宇治原が「森友追及はクソ」「佐川喚問は魔女裁判」とネトウヨばりの政権擁護! 一方デモ参加のほっしゃんは…
千原せいじ、ロザン宇治原が「森友追及はクソ」「佐川喚問は魔女裁判」とネトウヨばりの政権擁護! 一方デモ参加のほっしゃんは…
LITERA 2018.04.02
先週金曜におこなわれた森友文書改ざん問題の真相解明を求める官邸前抗議行動に参加した星田英利(元ほっしゃん。)への嫌がらせがつづいている。
デモに参加したことや安倍政権批判に対する罵詈雑言に加え、デモ終了後の深夜には、星田のWikipediaのドラマ出演作が削除され、本人も〈私のウィキペディアのドラマ出演作を大量に消去するという卑劣なヤツがいる〉〈こういうのは僕自身では修正できないだろうから、どうしたらいいんだろ?過去出演作品だけじゃなく歴史が大量に消されてる。〉とツイートしている。
こうして星田が攻撃に晒される一方、メディアでは同じ吉本芸人たちが「政権擁護」の政治的発言を連発。ネトウヨたちから称賛を受けている。
たとえば、3月29日放送の『橋下徹の即リプ!』(Abema TV)では、千原兄弟の千原せいじがゲスト出演。佐川宣寿・財務省前理財局長の証人喚問が話題にあがると、せいじは“「二度とこういうことが起こらないようにするにはどうすればいいか」というのを佐川氏に訊くべき”と珍説を唱え、「やってもうたことはしゃあないやん」「そこにこだわりだしたら日本が進まへんから」と述べた。
公文書改ざんという民主主義の根幹を揺るがす大事件が起きたというのに、「日本が進まへん」という理由で「しゃあない」と言うせいじ。ここで番組ホストの橋下徹は、佐川氏が「適正」と言って憚らない約8億円の値引きについて、“ゴミがあるというグラウンドを掘り返せば数百万でわかる話”と強調。すると、せいじはこんなことを言いはじめる。
「それを言うと、森友学園の8億円の値引きが、そないそない悪いこと?みたいなとこもちょっと出てくるよね」
「忖度忖度って言うけど、あるやん? (東海道新幹線の)岐阜羽島(駅)いる? 岐阜羽島を地盤にしてる政治家が『つくったってくれ』って言うてつくっただけやん」
政治家の力でつくられた駅の問題と、ひとつの学校法人が優遇を受ける話はまったく別もので、さらに現役総理夫人の関与という政治の私物化が問題の根本にはあり、文書改ざんの問題まで引き起こすなど圧倒的に悪質性が高いのは誰の目にもあきらか。せいじは森友問題がいかに大きな問題であるのか、まったくわかっていないのだ。
しかも、話題が北朝鮮の中国非公式訪問の話題に移ると、せいじは「日本だけ情報入ってなかったっていうから、なんか情けないなあって」と言うと、こうまくし立てた。
千原せいじ「森友問題追及はクソみたい」、宇治原「佐川証人喚問は魔女裁判」
「森友やなんや言うて、言うたら自分とこの庭での話ばっかしてるやろ? 国民もそやけど、狭いとこで話せんと、広い世界の話でこう……もっと広く見とかな」
「森友もな、結果出たとするやん? 誰一人得せえへんねん。国民生活、何も変わらへんねん。それよりもやっぱ北朝鮮問題とか解決したほうがダイレクトに俺らに返ってくることやから、今後。たとえば、俺らの息子、子どもたち、ひいては孫とかにダイレクトに返ってくる。そっちのほうが大事で。森友問題が片付いたとて『なんやそれ!?』やで。うん。クソみたいなことしてんねんて」
北朝鮮をめぐる諸外国の動きにおいて“日本だけ蚊帳の外”という認識はその通りだが、その原因はほかでもなく「圧力」一辺倒の安倍外交が大失敗だったというだけで、森友問題とは何も関係がない。というよりも、むしろ森友問題から目を逸らすために北朝鮮危機を国民に煽ってきたのが実態で、両面から安倍首相は責任を問われるべきなのだ。それを、安倍首相の外交の失敗を森友に押し付け、問題追及を「クソみたいなこと」と批判するのは、まったく現実を見ていない証拠だ。
世論調査でも60%以上が森友問題を「安倍首相の責任が大きい」と回答しているというのに、この世間からもかけ離れた現状認識……。こんな話をしてまともに取り合うのはネトウヨくらいのものだろう。
しかし、もっとネトウヨ度が高い論を展開したのは、ロザンの宇治原史規だ。
宇治原は関西ローカルの情報生ワイド番組『ちちんぷいぷい』(毎日放送)で、以前より政権を擁護するかたちの発言をおこない、“関西ローカルきっての偏向番組で唯一まとも”などとネトウヨからもちあげられてきたが、今回の佐川氏の証人喚問についても、3月27日放送回でこんなことを主張した。
「証人喚問をして、というのは偽証罪があるから野党はそれは呼んだほうがいいと。で、それで呼んで、そこで喋らせればいいということがスタートになっているので、『それは信じられない』と言うてしまうと、それは言葉悪いかもしれないけど、魔女裁判に近いっていうかね。最初からかけられた時点で火あぶりが決定しているようなことを証人喚問でやってはいけないので、ちょっと冷静に見ないといけないという部分も僕は非常に思ってます」
やはり世論調査では、佐川氏の証人喚問での発言に70%以上の国民が納得していない。「刑事訴追の恐れがあるので」とほとんどの質問に対し証言を拒否しながら安倍昭恵氏や官邸の関与だけは根拠も述べないままはっきり否定する、そうしたまったく説得力のない言動を考えれば当然の話であり、野党が偽証を指摘するのは当たり前の流れだ。
松本人志、小籔千豊ら政権擁護する芸人が跋扈する一方、政権批判する星田は…
それを宇治原は「魔女裁判だ」と言う。これは、自民党や安倍応援団ジャーナリスト、ネトウヨたちがいま必死で展開している“偽証罪が問われるなかで証言したのだから、それは正しい”という主張と同じものだ。
だが、偽証を告発するには委員会において出席委員の3分の2以上の賛成が必要であり、佐川氏を偽証で告発しようにも与党の反対で潰すことができる。つまり、安倍自民党は佐川氏に「偽証罪には問わない」と最初から確約をしていた可能性だって大いにあるのだ。だいたい、「証人喚問で偽証するわけがない」という主張に則れば、「昭恵夫人から『安倍晋三から』と言われ100万円の寄付を受け取った」という籠池泰典理事長の証人喚問における証言も「信じるべき」という話になる。しかも、この籠池証言を安倍首相は否定するのに、偽証罪で告発していない。この問題をどう考えるのだろう。
市井の人びとよりもまるで政治状況がわかっていない千原せいじが問題を矮小化し、京都大学法学部卒という高学歴を看板にした宇治原が一見もっともらしい口ぶりで政権擁護と野党批判を繰り出す。──松本人志をはじめとする“強い者には楯突くな”という芸人ルールとでも言うべき権力の忖度ぶりには反吐が出そうだが、しかし、問題はこのあと。せいじや宇治原によるこの「政治的発言」が、星田のように「芸能人は政治的発言を慎め」などと批判されたり、卑劣な攻撃に晒されているかといえば、まったくそんなことはないということだ。
石田純一の例をみても、芸能人が政権批判をおこなうと、業界内で「政治的発言はするな」「CM・番組には出せない」と圧力をかけられたり、ネット上で攻撃を受けるリスクを伴う。それでも、星田は〈大人たちがみんな常に“モノ言える人”でいないと、今の子供たちの将来にモノ言える世の中をプレゼントできへんと思うよ〉という自身の主張を貫き、民主主義を体現するために官邸前に出向いた。この行動が批判を受ける謂れなどないが、しかし、この国ではそれさえ叩かれてしまう。
一方、政権を擁護する「政治的発言」は、圧力をかけられるどころか、松本や小籔千豊の言動が顕著なように、地上波の番組でさんざん垂れ流されている。結局、「芸能人は政治的発言を慎め」という言葉は、「政権批判はするな」という意味でしかないのだ。
こうした状況を百も承知で政権批判をやめない星田の姿勢はあらためて貴重なものだが、対照的に自分に実害のおよばない発言に終始する他の芸人たちが跋扈するメディア状況は、歪としか言いようがないだろう。
(編集部)
===LITERA 記事(ここまで)===
以下 文責 マリヤ・マグダレナ
千原せいじ氏は、「世界の村で発見!こんなところに日本人」(朝日放送テレビ)で発展途上国を小ばかにしたデリカシーの無いお人だと思っていました。態度がネトウヨ的でしたが、考え方もネトウヨでした。気分が悪くなってきました。