佐々木、悪魔のような攻守切り替えで5連勝!意外と声が出ない猿川の9sポン! RTDリーグ2018 WHITE DIVISION 19-22回戦レポート
4/2(月)、4/5(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグ2018 WHITE DIVISION 19-22回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
前回までの成績はこちら↓
▼▼▼19回戦:佐々木、悪魔のような攻守切り替え▼▼▼
和久津が7mポンで發バックのテンパイを入れると、すぐに9pもアンカン。
このアンカンは、かなり攻めっ気が強い。
9pアンカン前には、役牌バックと断定できず、どちらかというとタンヤオに見える捨て牌であった。
そのため、この9pをツモ切っておけば出アガリも期待できたのだが、これをアンカンしてしまえば、一気に役牌絡みのトイトイが本命になってしまう。
それでも、打点アップを重視してアンカンしていくのが、実に和久津らしい攻撃性だ。
これに対し、丁寧な対応を見せたのが佐々木。
このイーシャンテンから、生牌の2sではなく、和久津の現物5sを切っていく。
佐々木「役牌アンコのカン2sも否定できないため、ノーテンの手牌からは2sを切る価値がないと判断し、5sを切った」
直線的な攻撃が持ち味の佐々木にしては、かなり守備的な1打である。
しかし・・・
次巡にテンパイを果たしてしまえば、話は別。
テンパイならばと、守備から一転してリーチをかけていった。
このリーチはなかなかできない。
打5sでいったん守備手順を踏んでいるため、逆サイドにあるリーチという全面攻撃の手順には振り切れない心理状況となるからだ。
これをリーチにいけるのは、佐々木か悪魔か。
すると、5sが4枚見えている和久津が3sをツモ切って佐々木に放銃。
佐々木が悪魔のような攻守切り替えで8,000を決め、トップ目でオーラスを迎えることに成功した。
オーラス、佐々木以外の3者に軽そうな仕掛けが入る。
佐々木は、たろうにアガり切られればトップ陥落するのは元より、流局時のテンパイノーテンでもトップが入れ替わるため、簡単にはオリられない。
しかし、3着争いの和久津・達也2人がともに仕掛けたのを見ると、佐々木は早々にオリ始め、このイーシャンテンから通りそうな6mも打たずにきっちり現物を抜く。
確かに、和久津・達也2人で挟み込んでくれるなら、たろうを抑え込める可能性が高くなる。
非常に丁寧な1打だ。
すると、直後に和久津がその6mをツモ切った。
なんと、これに「ロン」の声。
5mポンの達也が、死角に入りやすい片アガリのタンヤオでアガり切り、3着を決める。
と同時に、佐々木の4連勝が決まった。
▼▼▼21回戦:またもオーラスの攻防、ここを制したのは!?▼▼▼
21回戦は、またしてもオーラスの攻防が見られる接戦となった。
ここで、ドラアンコの配牌を手にした佐々木、まずは打9mといく。
9m?真っすぐにアガリを目指すならば打發になりそうだ。
ということは・・・
あ、はい。当然のようにホンイツでの12,000へ向かうわけですね。
そして、ツモ1sで打3p。
この状況でここまでホンイツ一直線の手組ができる打ち手はなかなかいない。トータルでの余裕も考えると、アガリやすいマンガンでの2着でもいいかと思ってしまいそうだ。
すると、目論見通り、南ポンの後に3s6s9sテンパイ。アガリトップである。
一方、佐々木と首位争いするたろうも黙ってはいない。
出アガリ倍満のダマテンでトップを狙う。
さらに、オヤの平賀にもチーテンが入った。
3者テンパイの行方は・・・
平賀が6sを掴んで佐々木の12,000が炸裂。
佐々木が驚異の5連勝を決めた。
▼▼▼20回戦:意外と声が出ない猿川の9sポン▼▼▼
平賀が得意の連荘で快走する展開となった20回戦だが、猿川がこのマンガンツモで反撃の狼煙を上げると、オヤ番でのテンパイも慌てずダマテンに構えた。
このダマテンはすごい。
追いかける点数状況であることを加味すると、8mも切っていて変化に乏しいこの手牌では、先制リーチをかけたくなるところ。
しかし、猿川はフォームを崩さずダマテンに構えると、狙い通りの3mを引いてリーチ。
安目ながら、2mツモウラ1で4,000オールを決めた。
もしカン5mでリーチしていると、結果的に追いかけリーチの石橋に2mで放銃となっていたため、これは猿川の大ファインプレー。
すると、這い上がってきた勝又も交え、3者のトップ争いになった。
ここで猿川が驚愕の仕掛け。
9sポン打東である。
猿川はマンガン条件であるため、チャンタでのリーチを本命に据えてしまいそうだが、この9sをポンして東を落としていった方が、ドラを引くだけでジュンチャンドラ2のマンガンになるため、仕掛けられる分、こちらの方が有利というわけだ。
仕掛けられてみれば、確かにこちらの方が得かもしれないと思うが、実際に座っていてこの9sに反応できる打ち手は多くないだろう。
すると、平賀のオヤリーチに対し、最後の1巡、3sまで押す。
自分のツモ番はもうなく、平賀のツモ番が残されたのみなのにも関わらず、である。
6sが通ってスジの3sだが、ドラが1sであるため、ペン3sは十分あり得る待ちだ。
それでも、これは勝負。それが猿川の結論だった。
そして、平賀の最終手番。
猿川の押しに、ハイテイ牌の鳳凰が羽ばたいて応えた。
猿川、ようやくの初トップで反撃開始。昨年の大逆転劇を今年も演じることができるだろうか。
▼▼▼22回戦:達也の大トップ!対照的な石橋は・・・▼▼▼
22回戦は達也劇場。
オヤでウラ2のマンガンをアガると、今度はお手本のようなメンタンピンドラ1。
達也が連荘で大トップとなった。
対照的なのが2連続ハコテンの石橋。
3桁あったプラスは一気に吹き飛び、マイナスまで転落してしまった。昨年までの嫌な雰囲気を払拭できるか、石橋の次戦に注目したい。
また、当然のことながら、佐々木の6連勝にも期待がかかる。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回は、4/9(月)21:00からWHITE DIVISION 23、24回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定