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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

ベルエポック5-鉄鋼王カーネギー

2022.12.22 11:21

1874年、セントルイスにミシシッピー川をまたぐイース橋が完成した。これは世界初の鋼鉄を用いたアーチ橋である。それを造ったのは後の鉄鋼王として名高いカーネギーの創業したキーストン鉄橋会社である。カーネギーは、ロックフェラーに継ぐ史上第2位の富豪である。

彼は、ペンシルバニア鉄道に務めていたとき、木造の橋が焼けて線路が不通になるのを見て、鉄橋をつくろうと思ったという逸話がある。しかし南北戦争は鉄鋼の需要を高めており、ピッツバーグは軍需産業の大拠点だった。彼はペンシルバニア鉄道と契約して、鉄橋をつくっていった。

彼は、ベッセマー法を導入して鉄鋼を安価につくり、石炭から鉱山、鉄道会社、貨物船まで鉄鋼に関するものをすべて垂直統合し、さらに鋼鉄を安価にした。89年にはアメリカの鉄鋼生産はイギリスを越えた。その後1970年代までアメリカは世界一で「鉄は国家なり」という時代だった。

カーネギーは、「富は神から託されたもの」と考え、慈善活動を行ってカーネギーホールもつくった。格差はその富を分配できるからよし、とした。いかにもアメリカの福音であり、それが現在も機能しているが、裕福なローマ市民も当時そう考えていたし、中世初期の貴族もそう考えていた。