金を持たしたらアカンやろうね男、永遠に
金持たしたらアカン男。
月亭可朝さんが亡くなりました。
色んな落語家さんが居てる中、これだけ破天荒な芸人中の芸人っぽい人は居てないと。
本物の最後の芸人がこれで消滅したように思います。
横山やすしも言われる事がありますが、断然可朝さんの方がエピソードは上。
これだけ破天荒な人はもう出てこないでしょうね。
鶴田浩二との京都撮影所での博打の話は面白いですよね。
可朝さんが映画「仁鶴・可朝・三枝の 男三匹やったるでぇ!」の撮影で京都に居た時に同時期に撮影中だった鶴田浩二がおり、可朝さんの博打好きを知っており、読んで開帳することに。
勝ったり負けたりで続いた勝負もいよいよ佳境に。
「お笑いさんはきついね〜。」と言ったように大俳優を向こうにして博打を打つ師匠。
ある勝負でお互い貼り続けて、鶴田浩二も引かずに50万円を上乗せ。
可朝さんが現金がなくて口張りをしたら「それはダメ」というと可朝さんからの指示の当時の吉本のマネージャーが100万仮払いしてもらい現金を調達。
しかも、この仮払いは可朝さんのだけじゃなく別の芸人の分も払ってもらって調達したらしい。
これくらいの事が出来ないと、吉本ではマネージャーは務まらないと。
渋い!
お互いの掛け金は100万円以上。
結局、鶴田浩二が降りて可朝さんの勝ち。
手を見せてくれと言われて見せた、可朝さんの手はジャックのワンペア。
後ろで見て居た水原弘が鶴田浩二の手は「フラッシュ」と口の形で教えてくれた。
渋すぎやろw
元々の師匠、林家染丸さんの妾に手を出して破門になったり。
米朝さんのところへ移り子守の時(今の米團治さん)にヒルサロに行ったり。
借金取りが舞台の袖で待って居たので、客席に降りて逃げたり。
野球賭博での大負けを大勝負で大逆転したり。
選挙に出て、「一夫多妻制の確立と、風呂屋の男湯と女湯の仕切を外すこと」を公約にしたり。
ほかにもたくさんありますが、それはウィキペディアか本でw
一番有名なのは「嘆きのボイン」でしょうね。
♪ボインは〜赤ちゃんが吸うためにあるんやで〜、おとうちゃんのためにあるんやないんやで〜♪
今なら何か言われそうですが、当時はおうらかやったんやね。
でも、これは名曲ですよ。
お笑い芸人が出したレコードで80万枚売れるんやからね。
あほみたいやけど、素晴らしい!
エピソードが豊富すぎてたまらん人なんですが、実は古典落語が得意で、かなりいいですよ。
あと、個人的には「月亭」という亭号がたまらんなあと。
かっこよくないですか、「月亭」
「月なくてなんの桂ぞ」と言ったか言わないか、2代目桂文都が月亭文都になったと。
この辺りのエピソードも長くなるので、ウィキペディアをw
その亭号「月亭」を復活させたというのがなんかいいなあと。
桂、林家、笑福亭、露乃などなど大阪の亭号はかっこいいなあ。
私の中では、破天荒でめちゃめちゃやけど、生き抜くスキルというのがあれば人はどうにでもなるというのが可朝さんを見ていて思いました。
本当に残念ですね。
オモロイ人はこれでもういなくなりました。
大阪がつまらなくなりそうです。