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長岡京の豊かな暮らしを未来に引き継ぎたい!CO2排出削減にむけたルーティーンとは

2022.12.28 02:30

長岡京市は、2022年10月に市制50周年を迎えました。「50年の歩み」を振り返りながら、長岡京市の「今」をご紹介。市民の未来につながる取り組みや思いを感じていただければうれしいです!

当記事は、広報紙「長岡京ライフ1月号」に掲載されている市制50周年記念特別企画 「未来につながる今をつたえる」との連動企画です。

かしこ暮らしっくサポーター が企画・取材・執筆しています。「長岡京ライフ1月号」はこちらからチェック↓

長岡京ライフ1月号 http://www.city.nagaokakyo.lg.jp/0000012303.html


市制50周年を迎えた2022年、長岡京市は2050年にCO2排出量実質ゼロを目指す「2050年ゼロカーボンシティ宣言」をしました!とはいえ、そんなに先のことまで考える余裕がないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、未来のために今日から無理なくとり入れられるゼロカーボンのポイントを解説!

前半では先日長岡京市で行われた「2050年ゼロカーボンシティ宣言記念シンポジウム」の内容をわかりやすくレポート。後半では、地球温暖化の解決に取り組んでいる株式会社ボーダレス・ジャパン ハチドリ電力の林リエさんのインタビュー。同社が手掛ける長岡京市の日本でも珍しい脱炭素化の取り組みをご紹介します。

市民8万人のバトンを次の50年に渡し豊かな長岡京を目指しましょう。

長岡京市が2050年に目指す「ゼロカーボンシティ」って?

ゼロカーボンは、地球温暖化を進行させるCO2をはじめとする温室効果ガスが実質ゼロであることを表す言葉です。実質ゼロというのは、企業や家庭が排出する温室効果ガスの「排出量」と、森林などによる「吸収量」がつり合うことです。長岡京市は2022年4月、市民や、企業、諸団体と連携してゼロカーボンシティを目指すことを宣言しました。

なぜゼロカーボンである必要があるの?

キャプション)2018年に大きな被害をもたらした台風。長岡京市でも倒木などの被害が

地球温暖化の影響で、記録的な高温や大洪水、海面上昇、大規模森林火災、干ばつなどが世界規模で報告されています。気候変動問題の解決は世界共通の課題となっています。このままでは、地球の自然環境が大きく損なわれ、次の世代がこれまでの環境を前提とした暮らしができなくなってしまう可能性があります。

【環境の都・長岡京】豊かな自然環境を次の世代に手渡そう

長岡京市は、四季折々の変化を感じられる西山の自然に抱かれた緑豊かな街です。市民がこの街に住み続けたいと思う理由を尋ねるアンケートでも、生活利便性に次いで「自然環境の良さ」が挙がるほど!市民の誇りである美しい風景を未来へ残したいですね。

脱炭素アクションを生活に取り入れるポイントは?

11月27日(日)、長岡京市中央公民館で「2050年ゼロカーボンシティ宣言記念シンポジウム」が開催されました。各分野のパネリストのお話から、私たちにできる行動のヒントを探りました。

① 環境にやさしいテクノロジーを取り入れる

環境を守るためには、便利な生活を手放して我慢をしなくてはいけないの?いえいえ、技術革新によって、環境にやさしい商品やサービスが身近なものになっています!例えば、蓄電池にもなる電気自動車やクリーンエネルギーを提供する電力会社も、消費者が選べるようになりました。

キャプション)電気自動車の充電ができる設備は、中央公民館市民ひろばなど身近にも!

② 楽しみながら仲間と取り組む

廃棄のために燃やしてしまう竹を利活用する取り組みや、ごみの分別を推進する活動、打ち水の効果を体感するイベントなど、長岡京市では市民が主体となったエコな活動が多数行われています。広報紙などに告知があるので、まずは興味のある活動やイベントに参加してみては。

キャプション)竹林整備で出た竹を利活用して新たな価値に(長岡京市環境の都づくり会議の活動)

③ 豊かさを多面的に捉える

経済的な尺度だけではなく、気持ちや暮らしの豊かさを意識すると、毎日の選択が変わります。商品の輸送距離が短くすむため、温室効果ガス削減が期待できる地産地消もその選択の一つ。市内では新鮮でおいしい野菜が買える朝市も開催されているので、農家さんからおすすめの食べ方を聞きながら長岡京の旬の恵みを味わってみませんか?

キャプション)地元産の農産物が購入できる「朝市」「夕市」はバンビオひろば公園・中央公民館市民ひろば・勝竜寺城公園駐車場など市内各所で毎週開催中

ハチドリ電力 林リエさんにインタビュー

日本でも珍しい!環境にやさしいごみ収集を目指す協定

2022年5月、長岡京市は燃えるごみの収集をCO2ゼロで行うことを目指す「CO2ゼロで行うごみ収集事業協定」を締結しました。ハチドリ電力、市内ごみ収集事業者、ゼロカーボンシティを目指す市と想いが一致し、日本でも珍しい、ごみ収集事業を理屈上CO2排出ゼロで行うことを目指す協定が実現。きっかけは、「地球温暖化対策に長岡京市と一緒に取り組みたい」と林さんが市に想いを伝えたことです。

地球温暖化に取り組むきっかけは、我が子の幸せを願ったこと

キャプション)林さんが主宰するボランティア団体。「すべてのこどもたちが 100 年後もみんな空の下で幸せに暮らせますように!」との想いで活動しています

林さんは社会問題をビジネスで解決する、ソーシャルビジネスのみを扱う株式会社ボーダレス・ジャパンのハチドリ電力部門で法人営業担当をされています。地球温暖化問題を解決するハチドリ電力のミッションに共感し、2021年に入社。地球温暖化問題は、ともすれば大きすぎて遠くに感じてしまいますが、林さんは子育てをきっかけに、自分事として考えられるようになったそうです。「母親・大人として自分にできる最善を考え、行動する姿を見せたい。子どもたちに少しでもいい環境を手渡したい」と考え、京都と福島の母親で作るボランティア団体を設立し、代表も務めます。

日々の生活に追われる中で、社会課題に関心を持つことは難しいと認めた上で林さんが大事だと考えているのが「可視化」。人は目の当たりにして実感すると感情が動き、行動が変わるとこれまでの経験で感じたからです。可視化できる例として教えてくれたのが、気候変動解決キャンペーンで渋谷などに設置されている「クライメートクロック」。この時計は、地球温暖化が後戻りできないと言われる時間まで猶予がないことを示しています。

キャプション)2022年12月24日時点のクライメートクロックに示された時間は6年あまり(画像提供:a(n)action)

電気を見直すと、家庭からのCO2排出量の46.7%を削減できる

ハチドリ電力が提唱している、私たちが家庭でできるCO2削減方法の1つは電力の見直しです。各家庭が屋根に太陽光パネルを設置したり、使用する電力を自然エネルギー由来の電気に変えたりすることで、家庭から排出しているCO2の約半分を削減できると林さんは言います。「まずはエネルギーを地域で生産・消費する家庭や事業所を増やし、将来的には利益を地域に還元できる『エネルギーの地産地消』の仕組みを作りたい」と、乙訓地域で描く未来像を語ってくれました。

長岡京市は市民の想いを後押ししてくれる素敵なまち

キャプション)「CO2ゼロで行うごみ収集事業協定」締結式

「長岡京市は、市民活動を応援してくれるまち。今いる場所で、できる最良の選択をすれば、未来は変わっていく」と林さんは言います。皆さんも2050年ゼロカーボンシティに向けて、できることから一歩を踏み出しませんか?