コロナに効く漢方薬にご注意を！
「新型コロナウイルスに効く漢方薬」
ネットで調べてみると
葛根湯＋小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)
この組み合わせは柴葛解肌湯(さいかつげきとう)の代替処方で、新型コロナに有効である漢方薬として紹介されているようです。
そして現在、保険医療ではこの葛根湯＋小柴胡湯加桔梗石膏が、新型コロナ陽性者に対して処方されることがとても多く、その影響で一部の漢方薬が品薄状態になっているほどです。
でもちょっと待って！！
春や夏にこれらの処方でコロナに奏効する人が多かったかもしれませんが、
今は危険です。
なぜ危険かというと
今は冬です。
冬は寒いですよね。
寒いと体が冷えます。
今の時期は、この冷え(寒さ)のため風邪やインフルエンザ、コロナに感染しやすくなり発熱や倦怠感、咳や鼻水などの症状を引き起こすと漢方では考えます。
小柴胡湯加桔梗石膏に含まれる【石膏】は
とても体を冷やします。
今の時期は冷え(寒さ)が原因で症状が発現したり悪化しやすくなったりするのに【石膏】で体を冷やしてしまってはよけいに熱が高くなったり、咳が強くなったりと体調が悪くなる可能性を高めてしまいます。
漢方薬は季節や個人個人の状態を考え処方されることが大前提なので、いつでもだれでも同じ処方ではいけません。
熟練した漢方の専門家であれば、今の時期にこの漢方薬の組み合わせは出しません。出したとしても小柴胡湯加桔梗石膏の量を減量して出すはずです。
新型コロナウイルスに感染しても使用する漢方薬はその時その時、その人その人で違います。
小柴胡湯加桔梗石膏はとても良い薬ですが、体質に合っていなければ効果を発揮できず逆に体によくない働きをする場合があります。これはどの漢方薬にもいえることです。
漢方薬は体質に合わせて選ぶのであって病名やウイルス名で選ぶものではありません。
自分に合っている漢方薬を選んでくれる医療機関で出してもらうようにすることをおすすめします。
漢方薬が正しく使用されることを願うとともにお一人お一人のご健康を祈念いたしております。
池田東洋堂薬局
福岡県北九州市小倉北区木町3丁目13-1
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