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顔出し看板リターンズ?

2023.01.01 01:33

さて、顔出し看板はどうなっているのかなとふと検索してみると、上記の本が著名のようなので、手にいれてみた。なんと長崎編!でもあるし。顔出し看板の裏にも着目されているのはさすがですね。私も裏面をよく撮影していました。

『顔出し看板大全カオダス- まちのキャラクター金太郎から「ひこにゃん」まで-』を出したのは、2007年でした。それまでは、いちひひろゆきさんの『全日本顔ハメ紀行―“記念撮影パネルの傑作”88カ所めぐり』が2001年に出ていただけで、顔出し看板の本は無かったのです。

このときは、けっこう顔出し看板に燃えていて笑、滋賀でコンクールや再生プロジェクトなどもがっつりやっておりました。顔出し看板シンポジウムとか、県内顔出し看板集結展覧会とか。。。コンクールはハガキでできるので楽しいですね。もっと各地でしたらよいのに。

当時もそうですが、いわゆる各地の顔出し看板をアップする人はネット上に既に何人もいて、わたしもそのコレクター的な方はそれほど力をいれませんでした。とはいえ、アートとして展開したものとか、海外のものなどはいろいろ入手して、どういう文化的歴史的背景からこれがでてきたのかという「論」的な方向へ向かっていました。

ちょっと景観論としてもまじめに分析してみようかと、カオダスの中では紹介していますが、顔出し看板の多変量解析などもしています笑。今までも誰もやってないみたい。

なんだか顔出し看板の専門家というレッテルが貼られて、NHKやらクイズ番組やら、新聞雑誌の取材などもあいついだときがありました。いぢちさんと、これはそっちが担当しては?などと相談したことも。「人はなぜ顔出し看板から顔を出したくなるのか?」といった点と、いつから製造されたかといった点、ブームなどについて良くきかれました。

歴史については、JAPAN TIMESの記者さんからの取材から知った、アメリカのクーリッジパテント説にやっとたどりついたわけですが、顔出し看板のwikiをみるとそれが載っていますね。これ、私が日刊ゲンダイに紹介したものが根拠となっているのかな。。。実は、大学を辞めたあとも問いあわせがあったりして、情報を提供したりしていました。やや情報が薄いので、ちょっとクーリッジ歴史と明治初期あたりのことをちょっとまとめて深掘りしたい気もあります。誰も必要とはしない のかも だけれど笑。

顔出し看板そのものは、マニアさんも何人も出てきているし、なんだか製作依頼なんかもあるようですね。ただ、ちょっと個人的には、手づくり顔出し看板が減っているようなのがちょっと寂しいなあ。ベニアにペンキで十分でそのおかしさがいいのになあ。今は「デザイン」しちゃうんだな。

そして、知らなかったけれど、衝撃だったのは、「顔ハメのフチ子」シリーズです。思わずなにこれ?ってメルカリで買おうとした。さて、これはいったいどう理解したらよいのでしょうか。顔出し看板もミニチュア化しているのですねえ。。。うーむ。そもそもフチ子シリーズがわかっていないのだけれど、後ろ姿ではねているのはなぜだろう。ぶらさがるっていうのはリアルにはできないので、どういう意味か???。

そして、この顔出し看板がリアルなものではなくて、各地に「ありそうな」顔出し看板だということ。ということは、もはや顔出し看板に集団表象があるということだろうか。

ま、とにもかくにも、マニアコレクター視点ではなく「真面目に」論じてみようと思います(本当か?)。軽いタッチが似合うのか?顔出し看板さんよー。論文にするかなー笑。もちろん、このままの増殖でいいとおもうんだけれど、理論的背景を付与してあげないと(いらんか)。