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横浜西口が楽しい音楽で溢れる日。【横浜ジャグバンドフェス/インタビュー】

2018.04.12 23:49
2002年にスタートした「YOKOHAMA JUG BAND FESTIVAL」。今年で17回目を数える横浜の街フェスだ。ジャズでもジャムでもなく「ジャグ」。洗濯板など身の回りにあるものを楽器に見たて、暮らしの中で演奏することを楽しむ音楽のことで、20世紀初頭のアメリカ南部で発生した。そのジャグをストリートで楽しめるのが「YOKOHAMA JUG BAND FESTIVAL」。このフェスを立ち上げから関わっている横浜のライブハウス、サムズアップの佐布仁之さんにインタビュー。

–––– ジャグバンドとは、どういう音楽なのですか。

「ジャグバンド (Jug Band)」とは1900年初頭アメリカ南部で発生したバンド形態です。ジャグ(Jug)とは『瓶』のことで、そのジャグを吹いてチューバのような音を出したりします。そのジャグが入ったバンドを一般的に「ジャグバンド」と呼ばれます。バンジョー、ギター、マンドリンなどの楽器の他に、スプーンやカズー、洗濯板をこすってリズムを奏でるウォッシュボード、洗濯桶に棒とワイヤーを張ってベースのように使うウォッシュタブベース。このように生活用品を楽器として使って演奏する音楽です。まさにすべてのポピュラーミュージックの原点にある実に庶民的で原始的な音を楽しむことを教えてくれるバンド形態であると言えると思います。トラディショナルな誰もが知っている曲を中心に、ジャズやブルースやフォークやカントリー、なんでもあるのがジャグバンド。ここからいろいろな形のポピュラーミュージックへと発展していくのです。誰もが楽しめる音楽のお祭りです。

–––– 今年で17回目の開催となります。立ち上げたきっかけを教えてください。

 1987年にBUDDYというBARを始めて、いろんなミュージシャンが集まりBAR LIVEがスタートしました。そこで「MOONEY」というミュージシャンと出会いました。彼が最初に結成したのはアンクルムーニーというジャグバンドでした。彼と「横浜も海外みたいに街中に音楽が溢れるお祭りをやりたいな~」なんて話していたのが始まりです。

–––– 無料エリアも設定されています。それは街のフェスのような感覚もあります。無料エリアは初回から変わらずにあるのですか。

 最初からあります。もちろん、街のお祭りとしてみんなに楽しんでもらうのが大切ですし、何よりわかりやすい音楽ですから誰でも楽しめて音楽ファンが増えてもらいたいという気持ちもあります。

–––– 今回は全国から50のバンドが集結します。どのようにセレクトしているのでしょうか。

 BANDのセレクトはすべてムーニーさんが決めてます。彼が全国でのLIVE活動で知り合った人たちです。

–––– どういう楽しみ方をしてもらいたいですか。

 堅苦しくいうと、黒人音楽のルーツのひとつでもあり、今のアメリカ音楽の原点に近いのがジャグやカズーと言われています。そんな歴史を感じ取るもよし、シンプルに耳に入ってくる音を楽しんでもらったり、洗濯板やタブベースなどシンプルな楽器から自分で楽しむことに繋がってもらえたら最高ですね。

–––– 続けていくモチベーションは、どんなことに起因しているのですか。

 特にモチベーションとかではなく、常に音楽が流れている今の時代に与えられる音楽だけではなく、こんな音楽もあるって事知ってもらえたらという感じですかね。

–––– 今年の特徴を教えてください。

 今年は外の会場がビブレ前広場ではなく西口ターミナル(高島屋正面)に変更しました。以前よりも一般の方に見ていただけると思います。ゲストには麻田浩(ミュージシャンでありSXSWのJAPAN NITEのプロデューサー、海外アーティストの招聘など日本のルーツミュージックの重鎮)、いつも洗濯板をリズム楽器に使っているポカスカジャンの大久保ノン様、うつみようことKOTEZのうつみ兄弟がJUGBANDで参加。楽しませてくれると思います。

YOKOHAMA JUG BAND FESTIVAL Vol.17

開催日:4月14日(土)

会場:Yokohama O-SITE (要チケット)、THUMBS UP (要チケット)、STOVES (Charge Free)、エルスエーニョ (Charge Free)、西口ターミナル (Charge Free)

出演:うつみ兄弟(うつみようこ、Kotez)+飯山ガキデカジャグストンパーズ 、大久保ノン様(ポカスカジャン)、ほか