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NAKAMULabo

色の話を始める前に。

2015.12.25 15:11

このブログを読んでいただくみなさんに

“ カラリスト ” という職業について 少しふれたいと思います。

まだ日本ではあまり聞きなれない職業かもしれませんが、

わかりやすく一言でいえば、

“ ヘアカラーの専門家 ”のことです。

美容室の中において、ヘアカラーのみを専門で扱う職業です。


日本における“ カラリストの歴史 ”は21年前に

imaii が初めて誕生させました。

(1993年 他の店はその翌年にスタート)

一方、日本の美容室を見回してみますと、

まだまだ カットやカラーを兼業で仕事をしているところがほとんどです。


しかし、海外のカラリングにおいての先進国では

一流のサロンには 必ずといっていいほど

当たり前のように“ カラリスト ”が存在します。

 “ カラリングの専門店 ”があるほどです。


では、何故ヘアカラーの専門家が必要なのでしょうか?

20年近くこの仕事をやっていて気付いた事が幾つかあります。


簡潔に言うと、

“ 同じ美容師であれ、カッターとカラリストは全く違う仕事という事。”

これは断言できます。

人種が違うといっても間違いないでしょう。


感覚やセンスなどと、よく騒がれるこの業界ですが、

・ 空間のなかで立体を形作っていく=カッター

・ 数ある薬剤の中から イメージに近い色を過去の記憶データからはじき出し調合する

=カラリスト

こう考えてみると、使っている“ 脳 ”の場所すら違うとも思えてきます。 (右脳左脳)


そう。

カラリングは 感覚や感性 が優れているだけではできず、

様々な薬剤をはじめとする 化学的な知識と多くの経験を

積み重ねて初めてイメージしたカラーが表現できるものと考えます。


全く違う職業であるこの仕事を あたかも当たり前のように

現状では兼業しています。


よっぽどの天才でないかぎり

20年近く、人の髪の毛を染め続けてきて

ハッキリいえることは、

“ 片手間では良いヘアカラーはできない ”ことです。

日本のヘアカラーの歴史はまだ 20年チョットと言われています。

ヘアカラー=不良みたいな偏見はなくなりましたが、

まだまだ、髪の色を変えているだけ。

60年以上の歴史を持つ海外においてヘアカラーとは、完全に

“ 自分を表現するための一つの手段 ”として確立しています。


あと 5年?10年?もしかしたら15年かかるかもしれませんが、

日本も必ずそのようになれると思っています。

そのために、

品よくて格があり、

でもどこか自分らしい。

そんなヘアカラーを表現するために僕達

“ カラリスト ”の存在があります。


色染師ナカム こと 中村太輔