「宇田川源流」 年初放談 日本国内の政治はこうなるかな?
「宇田川源流」 年初放談 日本国内の政治はこうなるかな?
改めまして、令和5年、皇紀2683年、癸卯(みずのと う)、このほかにも西暦から仏滅紀元にイスラム歴に中華民国暦など様々あるが、まあ、どうでもよいだろう。とりあえず、新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、今年も「年初放談」をやりたいと思う。このブログを始めてから、既に足かけ15年目になるのであるが、毎年「年初放談」として、浦井な意志でもないのに、その年を占うことを言っている。基本的には、「正月はネタがない」から、これで誤魔化していたのであるが、この「誤魔化す」という事も、毎年恒例になると様々な意味で「必要なコンテンツ」となるから面白いものである。
さて、それにしても昨年の「年初放談」は、ものの見事にすべて外れた。毎年何らかの形でこじつけて「当たった」と言っていたのであるが、残念ながら、完全に「はずれ」というのも珍しい。しかし、では昨年の正月の時点で「安倍首相の暗殺」や「ロシアのウクライナ侵攻」を予想した人がいるであろうか。ロシアのウクライナ侵攻は予想した人がいるかもしれないが、しかし、それが年を越した現時点でまだ行われている、つまり1年近く戦争が継続しているということを誰が予想したであろうか。戦争が始まれば、頑張っているウクライナには申し訳ないが、基本的にはロシアが圧勝するのではないかという予想がほとんどであり、残念ながら、ウクライナがどれくらいの速さで負けるのか、ということが予想の内容ではなかったか。
「安倍首相暗殺」などは、そもそも日本でそのようなことが起きるなどと言うことは誰も考えていなかったのではないかという気がする。その為に、少なくとも昨年の7月8日以降は全く異なった場面になったのではないかと思う。
そのうえで、昨年の内容を見てみよう。
<令和4年の政治>
・ 岸田内閣が、岩盤保守やネット右翼といわれる人々から「左傾化した」といわれるようになり、一時的には自民党支持層と中道左派が支持して上がるが、徐々に保守層離れが始まり、参議院選挙では自民党が敗北する。その後、岸田おろしが始まり、また政権が変わるのではないか。その時は高市・下村というところが軸に動くのではないか。
・ 野党は立憲民主党が政策を作ることができずに、支持を失うということになる。そのことによって、参議院選挙近くにはまた反対だけの政党に代わり、政策を求める国民との乖離が始まることになる。
・ 立憲民主党に代わり、日本維新の会が参議院選挙では大きな力をつけることになるが、しかし、やはりヴィジョンを作ることができずに、参議院選挙後に混乱を生じることになる。
<以上昨年のブログより抜粋>
昨年は、1月3日にこの政治に関して行っていたようだ。1月2日コロナウイルスについて行っている。このコロナウイルスも、「政治」「国際社会」「経済」全てに対して大きな影響を及ぼすものではなかったか。しかし、蓋を開けてみれば、オミクロン株の時に多くの人が感染したが、しかし、重症化する人が少なかったのではないか。いま中国で流行している「強毒性」というころながくれば、阿多パニックになるのかもしれない。
さて、政治に話を戻そう。
まず「参議院選挙では自民党は負けなかった」という事実がある。同時に「岸田おろし」も始まっていない。この二つは完全な外れである。ある意味で参議院選挙に関しては、安倍元首相の暗殺による「同情票」があったことは間違いがない。そのことから参議院に関しては完全に自民党の勝利であったしかし、その後、旧統一教会の事や、岸田内閣の大臣の不祥事(昨年末までの大臣4人の辞任)などもあった。これ等も安倍元首相の暗殺に伴い、その「原因」とされる「旧統一教会」へのバッシングとマスコミのあおりによって起きた内容であろう。
このように考えると、政治に関しては全く見通しが甘かったということになる。
これは野党に関しても同じでウ、「立憲民主党が支持を失う」というのは、まあ、その通りであるが、実際には「これ以上下がることができないレベルまで下がっている」という状態なので指示を牛会うことはない。もちろん「制作を作れない」などは同じである。同時に「日本維新の会」も今一つパッとしないというか、やはり急成長の地域政党であり、それがそのまま国政に打って出たということであり、様々な意味での不祥事が多く出てきてしまっている。ある意味で10年前の「みんなの党」とあまり変わらないような状態になったのではないか。これでは、なかなか大きな支持を集める政党にはならないということなのではないか。
要するに、いつものようになんとなくこじつければ当たっているところもあるが、しかし、まあ、はずれているという気がしないでもない。これは一つには安倍元首相の「死」によって、様々なパワーバランスがくるってしまい、そのことによって様々な意味で様々なところが変わっていったということではないかと思います。この事が最も大きな内容なのではないでしょうか。
岸田内閣というのは、安倍元首相がいた頃は、各マスコミによる「反安倍」が大きかったので、マスコミから保護されていたということがあります。もちろん「反安倍」だけではなく「自民党タカ派」と言われる対外、または対共産主義強硬論というような内容が大きく、その為に日本の再軍備または憲法改正を強く主張し、そのうえで、日米同盟を基軸に中国やロシアに対抗するというような感覚を持っている人々の代表というようなことではないでしょうか。それに比べて「ハト派」とか「お公家衆」と言われる自民党宏池会の主流である岸田内閣は、マスコミの中でも国民世論的にも「安倍ではない」ということから、安倍を攻撃していた人々からも支持を集めていた。
岸田首相は、「反安倍」の人々から「自民党の中で安倍に対抗できる人」というような、「裏切り者扱い」ということで注目されていたのである。昔の渡辺喜美などに近いような感じで、内部から批判する人の代表のような感じになり、自民党の中で対立の構図を作る人というような位置づけ位になっていた。マスコミはそのようなことを面白がって「政局を作る」ということをするのであるが、その内容を真に受けてしまって、そのまま実行するようになってしまう。当然に麻生太郎元首相や安倍晋三元首相はそのような話をしていたに違いないのであるが、単純に「菅内閣を否定して天下を取った」だけではなく、「党内最大派閥でもないのに長期政権を目指す」ということ、もっと言えば、「自分の事しか考えず庶民の事を考えない『お公家衆』と言われる宏池会」の岸田首相には、そのようなマスコミの陰謀を読み取ることはできず、そのままマスコミの話に乗ってしまっていた。
しかし、安倍元首相がいなくなってしまった後になって「安倍と対抗する」ということは必要が無くなってしまった。当然に、自民党内閣の岸田首相とその内閣に集中砲火が始まる。その結果が4人の大臣の更迭という感じになったのである。
間違いなく岸田首相はなぜこのようなことになったのかよくわかっていないに違いない。そのうえ、自民党の集票団体であったはずの旧統一教会を失ってしまい、間違いなく集票力も減っている。それにもかかわらず、「原発」「防衛費増強」そのうえで「増税」ということを打ち出したのである。
このように考えると、与党自民党にとってあまり先行きが良い話ではないということになる。はっきり言ってしまって「マスコミに媚びている間は、長期政権は無理」ということがいまだにわかっていないのではないか。政治的安定はかなり厳しいのではないかという気がする。そしてそのようなことに首相が気づいていないということが最も大きな問題である。
一方、野党はどうであろうか。立憲民主党などは、泉代表が「批判政党」に党を戻した。政策が作れない政党では、そのようにするしかない。この間に政策をしっかりと作ることのできる政党に生まれ変わっているかと思えば、全くそんなことはなかった。そのうえ、国民民主党のように「自分の疑問点が終わったら、予算案でも与党に賛成する」というような大人の対応ができなくなってしまった。しかし、その立憲民主党が日本維新の会と共同歩調をとるようになっている。日本維新の会は、やはり地域政党を抜け出すことはできないのであるが、しかし、地域ではそれなりに頑張っていた。しかし、それも「安倍首相とのやり取りで決まっていた」事であって、安倍首相の路線と異なる動きをするのであれば、与党に協力する必要はないということになるのであろう。岸田内閣及び茂木幹事長は、そのような人間の気日がわからないのではないか。
与野党の政局はこのようになっている。これが今日の問題なのではないか。
では、このことを踏まえて今年の予想を書いてみよう。
<令和5年の予想>
・ あまり国民の痛みがわからない岸田首相は5月のG7までそのまま行う。4月の統一地方選では自民党は敗北するが、自民党のなかで岸田首相鋼板論が出るが、そのままおこなう。その後増税の話を出して夏から秋にかけて解散総選挙を行う可能性が高い。そのうえで、増税を題材にした総選挙で自民党が、過半数は維持しても、目標には届かない状態になる。自民党の中では麻生太郎か菅義偉の再登板論が大きくなってゆく。
・ 野党は、「政策重視」と「反対しかしない」野党で二つに分かれる。しかし、ロシアや中国の問題などから、反対しかしない人々にはあまり支持が集まらない状態になり、ある程度政策を出すというような状況になるのではないか。もちろんそれでも野党側に指示は傾かないと思われる。
・ 政局は安定せず、外圧で政治が変わってゆくようになる。
まあ、あまり良い予想ではないが、なんとなくこんな感じになるのではないかという気がしてならない。