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Fashion source: Daily Journal

4/13 富永峻さんピアノコンサート@sonorium

2018.04.16 14:43

 金曜日は、富永峻さんのピアノコンサートがソノリウムでありました。年に3、4回くらいですが、お伺いしています。初めてお伺いしたときに、ピアニストとしては当たり前のことなのかもしれませんが、素人には到底不可能な神領域のことができてしまうことに、度肝を抜かれました。しかし同時に、「私はまだまだ、自分の才能を出し切れていない。もっと可能性があるはずだ!」と触発されたのです。
 ピアノは4歳から10年間くらい習っていましたが、好きでやっていたというよりも、「毎週金曜日はピアノだから」でただやっていた感じです。なので、ピアノをどう感じていいのかよくわかりませんでした。まだ絵画のほうが音声ガイドがあるから、なんとなくわかります。
 ところが、何度もコンサートへ行っていると、身体の感覚などもかんじとれるようになってきたようです。しかも、座りたい席まで決まってきました。
 一番ピアノの音が大き目に響き、ピアニストの顔の表情がよく見える、舞台右前です。ピアノを弾かれるかたは、指の動きも見たいということで、左側に座ることが多いようなので、どちらかというと人気のない側です。よくわからないから、音を体全体で感じたいのかもしれません。また、富永さんの演奏がそうさせているのかもしれません。男性ピアニストの音の迫力。この2日後に、小学校の幼馴染の女性ピアニストの演奏会も行き、選曲も違えば、音の響きも違う、会場も違うし、来ている人も違うことで、全く違いました。双方にそれぞれの強みがあるのだと思います。



 さて、富永さんの今回の演奏。「ストイックだなぁ! 聴く方も緊張感!(笑)」と一緒に行ったクライアントさん3人と唸っていました。

◎バッハ・ゴールドベルグ変奏曲 バッハは、「256小節にもわたる大聖堂のような壮大な曲」と説明に書いてありました。しかも左手だけで。ゴールドベルグは、その10倍?2500小節! 全部暗譜!!! 知っている曲ならば、どこかで自分の記憶と交差することもできるのですが、バッハと言えども知らない曲。しかも壮大となると、捉えどころのない領域、イリュージョンエリアに突入してしまいます。一番前の席で、お客様の頭が前になくて、富永さんが5メートル前で弾いているという位置。白い壁と天窓、ダークブラウンの床という、シンプルな箱。そして、スタンウェイのピアノ。美しすぎる。

 天井からのライトがピアノを照らし、その反射した光が、白壁を虹のように照らしている。富永さんは、シルバーブルーの光沢のあるシャツをさらっと着て、基本スマートに、ときには感情を顔に表して演奏をしている。

 私とピアノリサイタルというものは、極上の癒しの時間であり、空想が浮かんでは消えていくという、普段ない、脳内の状態を90分くらい、体験できる特別な場所なのです。いきなり1曲目、富永さんが左手だけで演奏する曲のとき、体が内側からぽかぽかするのを感じました。ピアノの音が体に入っていき、巡り、実際に手足が温かくなった。そんな感覚初めてのことでした。

 今、負荷を上げて、1日1日を生き切っている感覚があるので、私は何もしないでいい時間が必要だと思いました。ピアニストが集中していて、しかも高度な曲、その空間に自分もいると思うと、リラックスして聴くというよりも、何か集中のエネルギーみたいなものが、こちらに伝わってきて、同時に自分の中の成分も向上していくような、そんな感覚だったのです。

 翌日は、大阪出張でした。今回This is a sign EVENT総集編で、大成功でした。富永さんの演奏が大成功だったように、こちらにもいい流れがきました。

 富永さんは昨年、個人のスペースもお持ちになられたそうですから、プライベートなピアノリサイタル企画の話も、以前よりやりやすくなったようです。また企画しましょうということになりました。これからの富永さんのますますの進化も楽しみです!