Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

砕け散ったプライドを拾い集めて

ギリシャ人はもっとも美しく人生の夢を夢みた

2018.04.17 01:54


【wording】

「あらゆる民族の中で、ギリシャ人はもっとも美しく人生の夢を夢みた」

ゲーテ:『格言と反省』(編訳:高橋健二)

「ギリシャ人の夢が美しい」以前にゲーテの言葉が美しい。だから、なんかの時にふとこのフレーズを胸の奥でリフレインさせている。でも同時に、その美しさって「奴隷制」に担保されていたんじゃないの?って思う。

アリストテレスによると、「人間らしいとは二つの能力を持っていること。
“熟考して決断する能力”と“予見し選択する能力”である」とピシリ!と言ってます。この2つを必要としない作業が「労働」であって、それを「奴隷」が従事すべきこととなるようです。
でも、奴隷は戦争捕虜から持ってくることも往々にあり、その国で然るべきマネージメントをしていた人もいるので、「熟考」も「予見」も彼らに任せていたことも多い。だから「市民」は「夢を夢見て」いればよかった。

「国家的な粉飾決算」が露見しギリシャ経済は壊滅的に破綻し、EC経済を震撼させても、この国は石川啄木のように金の無心はするが、決して返済しないという根性のようだ。少なくとも、あのチプラス首相はどうしても啄木に見える。

あの最中でも、現代のギリシャ市民は「自由であることだけが美しく善いことなのだ」と言っていた。もはや、民族の祝詞(ノリト)なのね。とても美しい。