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マヤ

『W旦那+(プラス)』The first time the zoo 三代目妄想劇場ショートストーリー

2018.04.17 06:15

「可愛い坊やねぇ。何歳ですか?」





山手線の車内、隣に座る上品な女性が隆臣に声を掛けてきた。





「にしゃい…」





隆臣は隆二の膝に座り、小さな指を4本立てた。





隆二「まだVサインができなくて…」





隆二が優しい声で女性に話した。





「そうですか。坊や、ごめんね…おばちゃんが質問するから、一生懸命に答えてくれたのね」





隆臣は女性から目をそらし、隆二の胸に顔を埋めた。





隆二「ごめんなさい。人見知りがひどくて…」





「そう、恥ずかしいのね。坊やごめんね」





女性は手を降りながら、笑顔で降りて行った。





隆二「ほら、たっくん!バイバーイって」





隆二が促しても、隆臣は隆二のTシャツに顔を擦り付けて女性を見ようとしない。





臣「あまり無理強いさせんなよ」





隆二の肩に頭を乗せて、隣でうたた寝していた臣が言った。





隆二「いつの間に…さっきまで寝息たててたのに…」





臣「今、ちょうど人見知りする時期なんだって。なぁ、隆臣」





臣は、隆二の胸にスリスリしている隆臣の頭を撫でた。





すると隆臣は勢い良く顔を上げて、

「パーパ!おっきしたの?」と天使の笑顔を見せた。





隆二「もう…隆臣には甘いんだからぁ…」





臣「Tシャツにスリスリするとこなんか、お前そっくりだけどな」





隆二「え?俺、そんなことして臣に甘えたことあったっけ?」





臣「もう忘れたのか?動物園の帰りにお化け屋敷連れてってやろうか?」





隆二「あ!思い出した❗…絶対行かねぇ‼あんな怖い場所一生行かねぇから!」





隆臣「おばけぇ?」





臣「お?隆臣、オバケ見に行こっか?」





隆二「ダメダメ❗絶対行かせない‼オバケがついてきたらどーすんだよ。…ったく」





臣「……」





隆臣「パーパ、おばけこわい?」





隆二「うん、パパ一番おっかないよ」





隆臣「バイキンマンとどっちがこわい?」





隆二「バイキンマンのなーん倍も怖いから、臣が行くって言っても、ついてっちゃダメだよ。たっくん」




隆臣「パーパ、こわいねー」





隆二「うん、こわいこわい…」





ひしっと抱き合う隆二と隆臣を見てため息をつく臣。





(似たもの親子め…ったく💧)





つづく