新・名盤探険隊 ブログ 2
帰ってきた名盤探険隊、売れています!先週満を持して出発した“新・名盤探険隊”が評判です。「音が格段に良くなってますね」「新解説・歌詞・対訳付でお手軽な価格がグッド」等、嬉しい言葉を頂いております。新・名盤探険隊これが売れています!『レニー・ルブラン』WPCR-14861稀代の「フォーリング」のヒット曲でおなじみルブラン&カーのレニー・ルブランがリリースした隠れたポップの好盤、世界初CD化! (1976年作品)。 ちょと、カントリー風なジャケットですが、内容は保障します。素晴らしい南部産ポップ/ロック/AORです。プロデュースは僚友ピート・カー。録音はアラバマ州ブロードウェイ・サウンド・スタジオ。
◎ライナーノーツ覗き見【新・名盤探険隊】の第1回分ラインナップ20枚余りに選ばれたのが、レニー・ルブランとピート・カーの周辺作品群。76年に出したそれぞれのソロ作と、77年に“ルブラン&カー”としてリリースした『MIDNIGHT LIGHT』である。このデュオ作からの2ndシングルが、巡りゆく季節と淡い恋心をナイーヴに歌った哀愁の名曲<Falling>。これが全米チャート13位を記録した上、約半年間もトップ100に留まる大ヒットになった。もしそれを聴いても心が疼かない音楽ファンがいたら、自分の感性を疑った方がいい。それほどの“不朽の名曲”である。その1曲で彼らの名声が確立されたワケだが、2人はポッと出ではなく、着々とキャリアを積み上げてこのヒットを生むべくして生んだ。まずはその辺りをフォローしたい。 実は彼ら、それぞれがマッスル・ショールズで活動していたセッション・ミュージシャン。特にピート・カーは、あの名高きマッスル・ショールズ・リズム・セクション、バリー・ベケット(kyd)やジミー・ジョンソン(g)、デヴィッド・フッド(b)、ロジャー・ホーキンス(ds)らとプレイし、ボズ・スキャッグスやボビー・ウーマック、ボブ・シーガー、ドン・ニックス、ミリー・ジャクソン、ウィリー・ネルソン、ドニー・フリッツ、キャンディ・ステイトン、ロッド・スチュワート、ジム・キャパルディ、マイク・フィニガンなど、錚々たる顔ぶれのマッスル・ショールズ名盤に味わい深いギター・プレイと自身の名を刻んできた。とりわけポール・サイモンとの仕事は有名で、そこからサイモン&ガーファンクルの再結成ライヴや相方アート・ガーファンクルのソロ作へと活動の場を広げている。 そのピート・カーの盟友が本作の主人公レニー・ルブラン。彼は1951年、マサチュセッツ州レオミンスターの生まれで、55年に家族とフロリダ州デイトナに移り住み、青春時代を迎えた。音楽との出逢いは、叔母の家の地下室に眠っていたオンボロのアップライト・ピアノ。その魅力に目覚めた彼は時間を見つけてピアノに向かい、次第に音楽の才能を開花させた。やがてギターに持ち替えたレニーは、ミドル・スクールの頃にはバンドを組んでタレント・コンテストにも出演したそうだ。 60年代中頃のデイトナのクラブ・サーキットでは、ピートの在籍するバンドとデュエイン&グレッグのオールマン・ジョイズがライバル関係にあった。だが両バンドが相次いで解散。オールマン兄弟とピートの仲間はアワー・グラスを結成し、67年にL.A.でデビューする。最初は地元に残ったピートだが、結局後を追うようにL.A.へ向い、ベース奏者としてアワー・グラスに合流。2ndアルバム『POWER OF LOVE』(68年)に参加した。が、レコード会社はシンガーのグレッグにしか興味を示さず、バンドは解散。兄弟はオールマン・ブラザーズ・バンド結成に駒を進め、ピートはデイトナ・ビーチへ引き上げてきた。そこに現われたのがレニーである。意気投合した2人は、すぐ一緒にプレイし始めた。金澤寿和氏によるライナーノーツより “新・名盤探険隊”のラインナップはここでhttp://wmg.jp/special/meiban/