『W旦那+(プラス)』The first time the zoo② 三代目妄想劇場ショートストーリー
隆臣「パパ見てぇ!ぞうしゃーん!!🐘」
臣「ん!ぞうさん、おっきいね♪」
隆二「臣!見て!!シャンシャーン🐼❤かわいー!!!!」
臣「おっきいのと、ちっちゃいの、二人の子持ちになった気分だ…」
隆二「誰がでっかい子供だって⁉」
臣「……」
隆二「あ‼見て、臣!シャンシャン🐼マーマの背中に持たれてるぅ🎵かわいー❤」
隆臣「シャンシャンかわいー!!!」
親子がかぶり付きでシャンシャンに夢中になってるのを見て、臣は少し後方でやれやれといった表情を浮かべている。
「ほら!次待ってる人いるから行くよ」
臣が隆二の肩を軽く叩いて促すと、親子して駄々をこねた。
隆二「え?もう少し見たい‼」
隆臣「やーだ‼もっと見るぅ!!!」
臣「だーめ!後ろにもたっくさん人が待ってるんだよ。また連れて来てやっから」
臣は隆臣を片手で抱き上げ、もう片方の手で隆二の脇を持ちパンダ舎から離れた。
外に出てベンチに腰掛け、口を尖らせ膨れっ面をしている隆二と隆臣。
臣(やれやれ…)
臣「あっちぃ…なんか冷たいもの…」
臣が周辺を見渡し、売店のPOPに目をやった。
臣「ソフトクリーム食べる人?」
隆臣「はぁい!たぁくんあいしゅ食べるぅ!」
隆二「るーたんも食う❗」
臣「…」
臣「買ってくるから、ここで待っててよ」
隆二「はぁい❤パパ早くね❗」
臣(同じ顔で手を振るな…ww)
隆二が別の売店に目をやり、隆臣に言った。
「アンパンマンのリュック欲しい人?」
隆臣「はぁーい!」
隆二「じゃあ、パパのこと好きってチューしてくれたら買ってあげよっかな?」
横にちょこんと座っていた隆臣が一旦立ち上がり、「よいちょ」と言ってベンチの上に登ろうとした。
「たっくん、イスに立つんだったらクック脱ご!」
隆二が隆臣の小さな靴を脱がせてやった。
「うんちょ」といって自力でベンチに上がり、隆二の真横に立った。
「パーパちゅきぃ❤」
隆臣が隆二の頬にチュッとした。
「おっしゃー❤じゃ、ゲットしにいこ🎵」
隆二は隆臣を高く抱き上げた。
隆臣は左手でこぶしを作り、それを口元にやって、フニャと笑った。
照れたり、物凄く嬉しかったりする時は、そうやってちっちゃなこぶしを口元に当てて笑うクセがあるようだ。
隆二は隆臣のその仕草が、愛しくてたまらない。
臣がソフトクリームを両手に持ちベンチへ戻ると、ベンチにいたはずのそっくり親子が同じ笑顔を見せながら戻ってきた。