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キッチン(I型→対面式)リフォーム現場管理のポイント~設備配管工事、下地工事

2023.01.06 03:00

現場に毎日行けない!だからこそ、行くタイミングが大切!

リフォーム現場管理はココがとっても重要!

壁付けのキッチンを対面式のキッチンにする工事は、施工範囲がダイニングやリビングにも及ぶため、照明やスイッチなどの位置の変更や、広範囲の内装も伴う工事だ。図面だけではわかりにくい箇所もあるため、現場での確認作業が重要となる。また口に出さなくても工事に不安を抱えている施主は多い。トラブルを生む前に先手のケアを意識しよう。



《設備配管工事》
換気設備工事に注意

新規キッチンの施工図通りに設備配管を移設します。食洗機がある場合は給水栓、排水管の位置を確認して、既設の配管から分岐をすることと、専用の電気回路(単相100Vアース付)を配線します。換気設備工事では、壁の開口を閉じて、外壁に新たに換気扇ダクト用の穴を開けます。この時、外からの止水処理をしっかり行うことが重要です。

▲新規キッチンの水栓位置、排水管位置を確認して配管を移設。コンロをガスからIHに変更する場合はガス管を閉栓する。


【ココが大事】


【施主はココが不安】

“古い換気扇の穴は、外から見てどんな感じになるの?”

「換気扇を撤去したあとの開口部は、外側は防火仕様の材料で塞ぎ、防水処理をいたします」

→外壁側は地域の規定に基づいた仕様の材料で塞ぎます。また防水処理についても、シーリングの打ち忘れがないか確認をしましょう。


“近所の方が、「シロッコファンにしたら天井から水が漏れた」と話していたけど、大丈夫かしら?”

「天井から水が漏れたということは、雨水がシロッコファンの換気ダクトに入り込んだのでしょう。これは換気ダクトの勾配に問題があると考えられます。正しい勾配でダクトを設置すれば雨水が室内に入り込むことはありません」

→下のイラスト(×)のように、シロッコファンの換気ダクトを外壁の貫通部分から室内側に下がり勾配で設置した場合、外から雨水がダクト内に入り込み、水がたまることがあります。この水がダクトのジョイント部分や傷から漏れてしまうと、室内に被害が及ぶこともあります。イラスト下のように、外に向かって下がり勾配に固定することが重要です。



《下地工事》
水平・垂直の確認を

対面カウンターの墨出し位置に合わせて下地組みをします。間柱材、水平材及びL型に組んだ部分の角度をチェックしながら固定します。更にキッチンや背面収納・レンジフードの設置位置を確認して固定用の下地材を取り付けます。下地材を取り付ける際は間柱などを切らないように注意します。


【ココが大事】


【施主はココが不安】

“新しい壁に時計をつけることを言い忘れたわ”

「時計の重さにもよりますが、取り付け位置に下地があれば落ちる心配がないですね。今なら間に合うと思いますので大工さんに相談してみましょう」

→工事中に変更がある時は、間違いを防ぐためにも職人を交えて打ち合わせを。また工事計画の段階で下地がいるような場所がないか確認しておけば、お客様も「そういえば…」と思いついたかもしれません。他にも昇降式のペンダント照明や手すりなど、下地が必要なインテリアを計画する時には図面に明記することを忘れずに。


“床に少し傾きがあるようだけど、カウンターも傾くの?”

「レベル調査で床が少し傾斜していることがわかりましたが、それに合わせてカウンターが傾斜することはありません。柱が垂直に立つように、レーザーで確認して組み立てます。またカウンターの水平方向は水平器で確認しますのでご安心ください。カウンター横の壁は、<下げ振り>といって、天井から重りを下げて垂直を確認する器具で垂直方向を確認します。最後に設置するキッチンは、床との間に高さ調整材を入れて水平に設置いたします」



リフォマガ2022年3月号掲載



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