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song of plants

変わらないもの

2018.04.18 03:04

風が強く吹き

横殴りに雨が降る


この春は嵐の日が多くて

激しい風雨が過ぎ去ると

不必要なものは洗い流され

美しく澄み渡る空と眩い光

季節の草花の薫りだけが

静かに残っています

クレンジングとデトックスを繰り返し

変わりゆくものと

変わらないものが交錯する時間のなか

心の中の風景や身の回りも

いつの間にかそんな仕分けをしていたように

感じていました


持たない暮らし

ミニマムな生活

シンプルで物の少ない生き方が

今はひとつのライフスタイルとして

好まれていますが


そういった言葉が流行するよりも

かなり前から

手放すことよりも

何を選ぶかを大切にしたい

その想いは

自分のポリシーとして確立されていて

本当に好きなもの

気に入ったものだけを

暮らしの中に残すように心がけながら

自然と物の少ない暮らしに

変わっていきました


持たないことが目的ではなく

そうすることで

自分の周りを取り巻く空気が変わり

風通しが良くなって

視界が開けるように思えるのです

それは形あるものだけでなく

情報や人との繋がり

自分の心の内側も

また然りではないかと感じます


ネット社会

人工知能

SNSの普及etc

ここ十年で時代も私たちの暮らしも

大きく変わりました

これから先もその変化は

留まるところを知らないと思います


けれども

昔から何十年も変わらない

素朴で楚々とした暮らしを続けている人々も

たくさんおられます


自分を知ること

身の丈に合った暮らしを選ぶこと

人生に生かされることのない学びや

肩書ばかりを増やすことで

安心するよりも

知らない土地を旅したり

自らの足で美しい自然に会いに行く


そういった豊かさこそ

いつも自分の中に溢れるほど

両手に抱えていたい

そのために

風通しのよい暮らしや生き方を

選びたい

変わり続けるもののなかで

変わらないものがあるとしたら

自分のなかに抱く

そういった

豊かさの基準だけなのかもしれません


春の嵐が過ぎ去ったあとに

残る花の薫りのように

変わらないものこそ

大切にしたいと思います