第219話:カーリヤ蛇を懲らしめる(5):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
2018.04.18 23:16
不吉兆な兆しを見て、
ナンダ・マハーラージャと
他の牛飼いの男たちは恐れました。
なぜなら、クリシュナはその日、
兄のバララーマと一緒には
放牧へ行かなかったことを
知っていたからです。
クリシュナのことを熱心に思う心を持っているので、
彼らはクリシュナを
自分の命そのものと受け入れています。
ですから
主の偉大な力と富には気づいていませんでした。
だからその不吉兆な兆しは
クリシュナが死に直面している
ということを示唆しているのではないかと考えて、
心は痛み、嘆いて、恐しくなり呆然となりました。
幼い子どもも女性たちも老いた者たちをも含む
ヴリンダーヴァナの全住民が、
ちょうどまるで
母牛が幼い子牛を助けることができない、
と思うように
クリシュナのことを思いました。
そして自身の無力さから、
苦しむ人々は村から駆け出して、
クリシュナを必死に探しました。
…つづく
(10巻16章13-15節)