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「宇田川源流」 世界の10大リスクにロシアと中国以外は何があるのか?

2023.01.09 22:00

「宇田川源流」 世界の10大リスクにロシアと中国以外に何があるのか?


 今年初めてと言える普通のブログである。毎年年初には、年末年始にネタがないので「年初放談」をお届けしてしまっており、その後「日本万歳!」「現代陰謀説」としてしまうので、なかなか普通のブログにはならない。その代わり今年から「有料メルマガ 宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話」(https://www.mag2.com/m/0001647155)では、毎週のニュースの深堀をすることにしている。毎月ひと月で深く長く解説する方は、オンラインサロン「陰謀渦巻く世界情勢の中であなたが生き残る方法」(https://lounge.dmm.com/detail/2838/)に譲ることにしたのである。

何度も書いているが、最近は書いていないので一応書いておくと、このブログは、「私が毎日1時間でネタを探し、そして文章を作り、その上で何かをまとめる」という練習のために書いている文章である。そのことから、特に誤字訂正などはしないし、また、内容に関しても自分の勝手な内容で書いている。時間がないときは何も調べもしないで、思い付きやうろ覚えの記憶で書いているのである。

なぜそのようなことをするかと言えば、「ピアノの練習と同じで毎日繰り返すことで体で覚える」ということになっている。そのことで、自分の力が落ちてゆかないように維持しているということと、自分の頭がさび付かないようにしているのである。

逆に言えば、「練習」であるから無料で公開しているのに過ぎない。逆に、この文章で誤字があるなどと指摘をいただくことがあるが、まあ、誤字とわかるということは正解がわかっているのであるから、別に指摘してくれなくてよいのである。内容がわからないときだけ指摘をしてくれればよいのではないか。

さて、今回は「年初放談」で毎年やっている国際社会の内容を見てみる。当然にそのような内容を、当然に他の人々もやっているということはよくわかっている。その置かれた立場や、環境によってその解釈は異なるものであると思う。日本でニュースになったのは、米コンサルタント会社「ユーラシア・グループ」の行った「今年の世界の10代リスク」である。まあ、リスクということを話題にした方が良いのであろう。その方が見る人も多くなるのであろう。

その内容について今日は見てみようと思う。


今年の世界10大リスク、1位は「最も危険なならず者国家」ロシア

 【ニューヨーク=寺口亮一】国際情勢のリスク分析を手がける米コンサルタント会社「ユーラシア・グループ」は3日、2023年の世界の「10大リスク」をまとめた報告書を発表した。1位には、ウクライナ侵略を続けるロシアを挙げ、「世界で最も危険なならず者国家になる」と説明した。

 12月27日、ロシア軍の攻撃を受け、煙が立ち上るウクライナ東部バフムトの街=AP

 報告書は「プーチン大統領は少なくとも(併合を宣言した)東・南部4州の大半を制圧するよう(国内で)圧力を受けている。ロシアは撤退しない」と指摘した。

 ロシアが核兵器による脅しを強め、ウクライナを支援する欧米の不安定化を狙ってサイバー攻撃や選挙介入も行うと分析した。

 2位は、昨年10月の共産党大会で3期目政権を発足させた中国の 習近平シージンピン 国家主席だった。報告書は、習氏が権力を「極限」まで集中させたが、チェック機能が働かず「習氏が大きなミスをする可能性も高い」と予測。新型コロナ対策などの公衆衛生や経済、外交の分野でのリスクを挙げた。

 3位は、人工知能(AI)の技術開発で、報告書は文章などを自動生成する技術の開発に言及した。社会に偽情報があふれ、「大半の人々には真偽の見極めができなくなる」と懸念を示した。こうした技術は海外の民主主義国を揺るがし、国内の反体制派を封じ込めたい独裁者への「贈り物」になるとも警告した。

 ユーラシア・グループは地政学上のリスクを扱い、国際政治学者イアン・ブレマー氏が社長を務めている。

2023/01/04 08:28 読売新聞


 著名な国際政治学者のイアン・ブレマー氏が社長を務める「ユーラシアグループ」は、どのようなことを考えているのであろうか。まずはその10代リスクを見てみよう。

1.「ならず者国家ロシア」

2.「権力が最大化された習近平国家主席」

3.「テクノロジーの進歩による社会混乱」

4.「インフレの衝撃波」

5.「追い込まれたイラン」

6.「エネルギー危機」

7.「阻害される世界の発展」

8.「アメリカの分断」

9.「デジタルネイティブ世代の台頭」

10.「水不足」

 アメリカの立場から考えれば、このような感じなのであろう。まあ、西側諸国の人々から見れば、「今戦争をしている国」「戦争を排除しない独裁国」が問題になることは理解できる。問題はその次である。

まずはテクノロジーの進歩ということであろう。そもそも「テクノロジー」を含めて何絵もそうであるが「便利になる」ということは「他人の力が介在する」ということである。そのことは「他人の利益を生み出す」ということではあるが、一方で「その他人の利益のために、様々な別な動きになる」ということになる。

日本では宅配サービスなど様々なサービスが「便利だから」「コロナだから」などと言ってそれらを受け入れているが、実際は、その宅配の人には住所を、そしてカード決済であるから、サービスの人々にカードやそのほかの個人情報を出しているということになる。それらの情報を知られているということの上で、それらのサービスを使っているのであるが、残念ながらその自覚をもって言う人は少ないのではないか。

その「テクノロジー」が信用できないということになれば、これはかなり大きな混乱になる。信用できなくなる理由は、一つには「AIの暴走」のような、映画「ターミネーター」のようなこともあるが、それ以上に現代であれば「ハッキング」ということの方が大きな問題になるかもしれない。逆に言えば、「アナログが見直される元年」ということになるのではないか。

4位のインフレ、5位のイラン、6位のエネルギー危機に貸しては、既にロシアの侵攻で様々に言われている通りである。もう一つの問題は9位の「デジタルネイティブの台頭」であろう。

イアン・ブレマーは、「Z世代」を「混乱要素」と見ているようである。しかし、私の世代は、昔「新人類」といわれ、「理解できない」などと言われていた世代だがその世代もなんとなくなじんできているのである。

実際にこの「Z世代」をどのように考えるかではなく、実際にそのような世代が存在するということの上で、「その世代にどのようにアクセスするか」ということが大きな課題になる。ある意味で「Z世代元年」ということも言えるのかもしれない状態になってくる。同時に、その世代が頑張って、主力になって世界の平和を作り出さなければならない状況になる。

ただし、上記に「テクノロジーが信用できない」という状況が生まれたときに「デジタル世代」はどのように対処するのであろうか。アナログの知恵のない人々が、テクノロジー無しで行うことは、どのように世界を救うのか。逆に我々はアナログの知恵を残してゆき、何かあった時の備えなければならないのではないか。その意味で文化や伝統が、別な意味で必要な時代になってくる。

最後には「水」だ。水の争奪戦になるということは、「日本の争奪戦」になるということを意味している。中国やロシアなど「水の飲めない全体主義の国」は、水を求めて日本に殺到する可能性があるのだ。その意味でも防衛が必要であろう。

このように考えれば、様々なリスクが「アメリカから見ていてもある」ということになる。では、リスクを言うだけではなく、「その時に我々は何をすべきか?」本来はこれが最も重要なのではないか。