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「宇田川源流」【大河ドラマ どうする家康】 野村萬斎の「伝令死」とどうにもならないほど情けない家康

2023.01.10 22:00

「宇田川源流」【大河ドラマ どうする家康】 野村萬斎の「伝令死」とどうにもならないほど情けない家康


 今年の大河ドラマは「どうする家康」である。若い徳川家康が、様々な難問でどのように選択をしていったか、そしてその選択の中でどのように成長をするのかということをテーマに書いた内容である。

今回の内容は「リーガルハイ」や「コンフィデンスマンJP」などの脚本で知られている古沢良太氏である。兎角、天下を取ったというよりは、関ケ原の戦い前後の老練な策謀を巡らせる徳川家康像が定着し、また若いころから霊性であったかのような伝説が多い徳川家康に対して、「苦悩」と「選択」ということをテーマにしているだけに、なかなか史実の解釈や今までの通説とは異なる内容になっているのではないかという気がする。

さて、まずはなんといっても徳川家康は毎回のように出てきている。昨年の「鎌倉殿の13人」では、最終回に吾妻鑑を読む徳川家康が書かれていた。まあこれは物語の進行とは全く異なるものであり、多分、昨年の脚本の三谷幸喜氏のサービスカットであるということだが、その前の「青天を衝け」では、幕臣渋沢栄一を見守る徳川幕府の開幕の祖である徳川家康が解説とも何とも言えない内容で出てきていた。その前の「麒麟がくる」では、明智光秀を扱っていたのであるから当然に、徳川家康は出てきている。しかし、いずれもそれほど軽いような、または苦悩しているような役ではなく、若いのに老練な行動をするリーダーとして描かれていた。

しかし、今回はそうではない。つまり「軽い」または「情けない」徳川家康が書かれるということになるのであろうという予想がつく。常に「選択を迫られる」ということになる徳川家康が、たまには悩み、またはその選択から逃げ出し、多くの人に助けられる家康像が書かれるのではないか。

基本的にはそのような事が期待されている。

ちなみに、時代考証はいつもの(と言っては失礼かもしれないが)小和田和夫氏と、何回か酒席をご一緒したことある平山優氏だ。平山氏は、武田信玄の研究家といううよりは甲陽軍鑑絶対主義者であるので、「武田家からの目線の家康」も私個人的には楽しみである。

NHK「どうする家康」家康&瀬名カップルに視聴者悶絶「かわいいカップルすぎて…」「一緒にかくれんぼしたい」

 松本潤が小国に生まれながら乱世で奮闘し、江戸幕府を開いた徳川家康の生涯を演じるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・0)。第1回が8日に放送され、元康(家康)と瀬名の恋模様に視聴者から喜びの声が上がった。

※以下、ネタバレあり。

★「どうする家康」第1回「どうする桶狭間」あらすじ

 武士が激しい領土争いを繰り広げていた戦国時代。尊敬する今川義元(野村萬斎)のもとで、人質ながらも楽しい生活を送っていた松平元康、のちの徳川家康(松本潤)は、心優しい姫・瀬名(有村架純)と恋に落ちる。このまま幸せな日々が続くと信じていたある日、織田信長(岡田准一)が領地に攻め込み、元康は重要なミッションを任される。命からがら任務を果たしたものの、戦場のど真ん中でまさかの知らせが! どうする元康!?…という展開だった。

 瀬名と恋に落ちた元康(家康)。出会いのシーンでは、「もういいかーい?」と二人で楽しそうにかくれんぼをするシーンもあった。さらに元康(家康)は瀬名との結婚を賭けた義元の嫡男・今川氏真(溝端淳平)との決闘を制し、1話のうちに結婚。子供も授かり、戦場へ向かう際には瀬名が「上手にできますように」と手にキスをして無事を祈るのだった。

 美男美女カップルのほほ笑ましいやりとりに、ツイッター上では「ニヤニヤが止まらない」「かわいいカップルすぎてつらい」「この夫婦かわいすぎやしませんか?」「わたしも瀬名ちゃんとキャッキャウフフしたい」「殿と一緒にかくれんぼしたい」「かくれんぼのシーン可愛かったな...癒しだったな...」などの声が寄せられていた。

 大河ドラマ通算62作目となる「どうする家康」は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」や「探偵はBARにいる」シリーズを手がけ、ドラマ「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどでも知られる古沢良太氏が脚本を担当。織田信長、武田信玄らが群雄割拠する乱世に飛び込み、「どうする?」と何度も決断に迫られた家康を、現代に通ずるリーダー像として描く。嵐の松本潤が大河初挑戦で主演を務め、戦国時代の大スターとはほど遠い「ナイーブで頼りないプリンス」を演じる。弱く繊細な若者は、いかにして戦国の世を平定する天下人まで上り詰めたのか。語りは寺島しのぶが担当する。

2023/01/08 21:52 サンスポ

https://www.sanspo.com/article/20230108-3PSV3AA7YFDSZF3SCYX2GRBYKI/

 というような感じで見てきたのであるが、さすがに「軽すぎるのではないか」というような気がする。徳川家康は天文11年であるから西暦で1543年生まれ。1549年、6歳で今川家の人質になった。

このように書くと、徳川家の生家である「松平氏」が、三河の国守か守護であったかのような感じになるが、室町時代の三河の国の守護は「吉良氏」出会って松平氏ではない。松平氏は、地元の土豪にすぎず、もちろん地方豪族ではあったものの、国をまとめるような家ではなかったはずだ。そのようなところから何故人質を出さなければならなかったのか。それは家康の祖父松平清康は英雄で小豆坂の戦いで何回も織田信秀と戦っているが、その子広忠(家康の父)は、そこまでのカリスマ性のある人物ではなかった。実際に、文書によっては、広忠が織田信秀に攻められて岡崎城が落ちたというような記述もあるので、何とも言いようがないところだ。

織田家の人質になったのちに、今川義元の人質になりそこで関口家の娘瀬名(後の築山殿)と結婚。この時が1555年であるから家康は現在お満年齢で12歳となる。当時の数え年では14歳に当たるので、多分元服していたのであり、元服と同時に結婚させられたということになる。

しかし、「どうする家康」の中では、この二人が「戦争は嫌い」「家康は弱虫」というような感覚になり、なおかつ、その瀬名は、今川氏真と取り合うというようなストーリーになっている。後の「築山事件」などを考えれば、どのような展開にするのかはなかなか興味深いが、まあ、大名の嫡男と人質生活をしていた家康との間で女を奪い合うというのはなかなか無理がある設定ではないか。もちろん、そのようなことで今川義元から一目置かれる存在であったというような感じであろう。

しかし、なかなか一目置かれる存在であれば、もう少ししっかりしているであろうし、また、人形で遊んだりはしないというような感じなのではないか。もちろん、ドラマであるので、その設定を低くした方が「成長の伸びしろが大きい」ということになるのであるから、面白さは増すのであろう。しかし、築山殿と恋愛結婚的な人質というのも、なかなか難しい設定にしたものである。

そして、今回で一気に桶狭間の戦いまで行く。要するに野村萬斎氏演じる今川義元は一回で退場してしまったのである。その代わり、丸根砦の戦いだけでもかなり綿密に書かれており、三谷幸喜氏とは異なって、戦争シーンがしっかりと時間を取っている感じが見受けられる。

設定に無理をしたということは、そのまま、後のストーリーに大きく響くということになる。そのストーリーがどうなるのかは楽しみである。