「傷病手当金支給物語」

「傷病手当金支給物語」

3度メの配信です。

---悩ましい経理実務---

登場人物

(後輩A)

(先輩B)

(先生C)

その他　D工業常務

…………………

はじまり、はじまり

今は、現代。

と、ある会計事務所。

…………………

後輩A

…………………

先輩!

D工業さんの傷病手当の仕訳についてお教えください。

D工業の常務さんが8月にコロナ感染し傷病手当金を貰うことになったそうです。

常務さんの役員報酬を9月分を支払わないとの事です。

こういう場合、役員報酬9月分の支払い分はどう仕訳したら良いですか？

………

先輩B

………

ん～難しいね仕訳だね。

原則として、

もし、休業期間について給与が全額支払われている場合は、通常傷病手当金は支給されないよ。 

傷病手当金は、病気やケガが原因で仕事ができなくなった場合、その間の、生活保障をしてくれるものだから、会社を通じて本人が必ず受け取る必要があるんだよね。

その場合は、通常、経過勘定の預り金処理で、

給与は、休んだ日数で、計算して、

住民税・社会保険は、引いて支払います。

前に、話した様に、傷病手当金は、預り金で処理します。

分かる？

ちょっと、面倒だけど。

……

後輩A

……

先輩!!!

ん～ややこしいですね…

健康保険組合から、D工業さんへの入金は、今のところ無いです。

9月は、給与振込をせず、D工業常務名義口座へ10万円振り込んでいます。

ん～良く、分からないです。

………

先輩B

………

そうするとね、日数計算せず、給与は10万

傷病手当金は、

預金/預り金

本人に、

預り金/預金

で、払うことに、なります。

………

後輩A

………

10万円が天引き後と考えて、

今までと同じ額の社会保険料をプラスした額を、

役員報酬とすれば良いのでしょうか？

源泉所得税はどうしましょう？

健康保険組合からの傷病手当金の入金がいつありそうか、また、明日　D工業さんに聞いてみます。

………

B先輩

………

社会保険は、決定通知をもらっているから変えられません。

源泉は、10万に、対してと考えます。

なかなか、難しいですね。

………

B先輩

………

C先生、後輩に、こんな質問あったので、答えましたが、答え合っていますか

………

C先生

………

そうですね。

通常、傷病手当を受給中は給与は支給できませんね。

受け取る場合も、

給与の2／3　よりも少ない場合の差額分しか傷病手当が受け取れません。

それが10万にあたるか？

かと思いますが…疑問ですね。

それ以外は合っていると思いますよ。

………

後輩Aの独り言。

………

やっぱ、10万は疑問ですよね。

D工業さんに、話してみよう。

年末調整は、どうするのだろう？

………

つづく

〈これは、フィクションでは、ありません。〉

皆さんからの、質問受け付けています。