ロマン派の時代56-ウィーン黄金ホール
2023.01.12 09:08
ウィーン都市改造の目玉といえるのが今日ウィーンニューイヤーコンサートでおなじみ「ウィーン楽友協会ホール」である。このホールの建設を目的として皇帝フランツ・ヨーゼフ1世から1863年に土地が寄付されて建設が開始された。それまでのホールは700席だったが、このホールは一気に2500人収容できた。
1870年に完成されたこのホールのメインは「黄金のホール」と呼ばれる。まさに天井から壁から金ピカで、果たしてこんなに金ピカで音楽に集中できるのか、という危惧が出たほどだ。ともかくバブル時代を象徴するような豪勢さである。ある意味神殿のようだ。
対比されるパリのオペラ座(ガルニエ宮)は、まさにボックス席があり、オペラやバレエを優雅に見物できる。ミラノのスカラ座も同様である。ところが、黄金のホールは直方体をしており、ボックス席はなく、皆平等に椅子席に座らねばならない。コンサート用ホールである。
もちろん同時にウィーン国立歌劇場も誕生し、こちらはボックス席がついている。ウィーンのコンサートを引っ張ったのは実は、新しい帝国官僚達である。純粋音楽のシーンだけ、彼らは旧貴族達と張り合うことができた。しかしともあれ平民の音楽の聖地ができたのである。