枯れていくもの、枯れていかないもの
子どもたちが以前に通っていた「子どものワークショップ」が、かながわ子ども・子育て支援大賞で草の根賞を受賞した。「草の根賞」というところが、なんだかとてもしっくりくる。根っこはすべての基盤でもあり、子どものワークショップの活動は子どもたちの根っこ形成に深く関わっていると信じています。
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子育て真っただ中にいると、親はとにかく「早くしなさい」という言葉を我が子にかけることが多いと思うが、私もその一人であり、いつも子ども達の時間ドロボウをしているなと感じている。それが、子どものワークショップへ行くと先生の存在や田畑に囲まれた豊かな自然環境に身を置くと、みるみるうちに子どもは「自分の時間」を取り戻しイキイキとしてくるから不思議だ。
こうした感覚を親として実感していたこともあり、受賞はとてもうれしく、神奈川県庁での授賞式にまで同席してしまった。前日にザックを背負い早朝から山へ行き、翌日は慣れないスーツで朝から授賞式。体はもちろん疲れてはいるけれど、なんだか心地良い疲れ。むしろ、晴れ晴れとしている。
なぜだろう?
世の中には枯れていくものと枯れていかないものがあると思っている。枯れていくものは肉体や物質的なこと、反対に枯れていかないものは例えば、そこで発生する想いや希望?信じる心や優しさなどがあると思う。
枯れていかないものにより、自分の心にぽっと灯りがともる瞬間がある。こうした瞬間はともするとうっかり見過ごしてしまいがちでもあるけれど、そのサインを見逃さずに、こうしたことに残りの時間を費やしていきたい(余命僅かではありませんが!)。
気持ちよく山へ登り、翌日、激しいふくらはぎの筋肉痛に自分の衰えを感じながらの授賞式を経て、ちょっと感じたことでした。