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タイBLドラマ「Paint With Love」(2021年)U-NEXT キャストとあらすじ

2023.01.15 13:08

おすすめ度:★★★☆☆ 不思議と肩の力が抜けていくお仕事系BL


U-NEXTでタイドラマ「Paint With Love」(2021年)を観ました!広告・イベント会社CEOで「仕事ができる男」のメートと、スローライフを愛する貧乏画家パープのお仕事系BLドラマ。日本でも大人気の俳優シントーをメインキャストに、性格も仕事に対する姿勢もまったく正反対の2人が、広告・イベントの仕事を彩るアートを通して徐々に心を通わせていくストーリー。観ていると、次第に肩の力が抜けていく不思議な作品。


敏腕ビジネスマンと貧乏なアーティスト

広告・イベント会社CEOのメート役を演じているのが、シントー・プラーチャヤー・ルアングロード(Singto Prachaya Ruangroj)「SOTUS The Series / ソータス」「He's Coming To Me~清明節、彼は僕のお墓の隣にやって来た」などタイBLドラマで超大活躍の俳優さんです。どの作品のどんな役柄も完璧にこなしてしまう安定の演技。このドラマでは仕事ができる男の役で、いつもよりもだいぶ大人っぽい印象!


メートが手がけた結婚式のアート仕事で大失態をやらかし、損害賠償の代わりにメートの会社でアートディレクターとして働くことになった貧乏画家のパープ役は、テー・ダーウィット・クリーポルルーク(Tae Darvid Kreepolrerk)が演じています。個人的には初めて見る俳優さんでしたが、インスピレーションで絵を描く自由気ままなアーティストの役柄をとても上手にこなしています。


シリーズが進むにつれて、やぼったい貧乏画家からスーツが似合ういい感じのイケメンに変貌していくのも見どころ!というか、テーさんもともとイケメンですね(そりゃそうだ)。頭がボサボサでも、作業着でも、高級スーツでも、どれもいい感じですが、個人的にはだらしないほうのパープ推し!


仕事でトラブル続きのメート

お仕事ドラマにつきものといえばやはりトラブル。このドラマでは、第1話からメートが手がけたセレブの結婚式でのアートイベントでパープが失態をやらかし、その後大きなクライアント「トータルメン」の新商品発売イベントでは舞台設備が倒れるという事故が…。マネジャーのメートは責任を感じてへこんでしまう。


そんななかロケ地の下見のために訪れたプーケットで、メートとパープは大接近!海辺のシーンはスローでキラキラしてて、まるで芸術家パープの豊かな感性とシンクロしているよう。パステルカラーの綿アメも2人の世界に優しい彩りを添えています。


プーケットでは、メートに「ホテルの部屋を整えろ」と言われたパープが、「整理整頓」するのではなく、芸術的にデコレーションしてしまうシーンも。そう、大事な仕事でも遊び心は大切!そんなところに人は惹かれるんです。こうしてメートとパープの距離は、噛み合わないながらも少しずつ縮まっていく…。






もうひとつのストーリー:ヌン&ターン

メートとパープに次いで、このドラマで鍵を握る人物がメートの義理の兄のヌン。ヌンは芸能界で俳優として活躍していて、メートとは兄弟のわだかまりからギクシャクした時間がずいぶん長いこと続いています。そこに舞い込んだトータルメンからの仕事の依頼。なんとトータルメンのCMキャラクターはヌンだったんですね。ということで、メートはヌンを起用した企業広告を担当することに。


ヌンとの仕事関係でもまたまたいろんなことが怒るわけなんですが、問題なのはメートとヌンの関係。パープは、メートが義兄ヌンとBL関係にあると勘違いし、メートの友だちで新人俳優のターンもヌンがメートを恋愛対象に見ていると勘違い。そのくらい怪しい感じではあるんですが、徐々に仲良し兄弟であることがわかります。


そしてはじまるサブCPのヌン&ターンのBL。こちらも行ったり来たりの攻防が続くし、マネジャーがらみで炎上トラブルも起きるし、簡単にはいきません。でもそれがまたいい!


パープは展覧会のために日本へ!

このドラマ、なんと日本人の俳優さんが登場します!日本好きの多いタイではドラマの端々に日本要素が出てくることがありますが、ここでは大富豪の日本人で絵画収集家ヨシタケ・ケンさんがパープの才能に惚れ込み、大型の絵画制作依頼をするほか、個展を開催するために日本に連れていってしまいます。


ヨシタケ・ケンさんが登場するたびに毎回日本語が少しでてきたり、日本で活躍するパープが「ありがとうございます」のように簡単な日本語を話したります。こうして日本語が出てくるだけで視聴者としては一気に親近感が!ちなみに日本愛がハンパないおすすめのタイ映画に「BROTHER OF THE YEAR / ブラザー・オブ・ザ・イヤー」があります。


素直になるって難しい!

日本に行ってしまったパープを想い、家に残されたニワトリたちに餌をやったり、植物に水をやったりするメート。しまいには、家に帰ってきたパープに思い切り抱きつく夢を見ちゃったりします。でも、できるビジネスマンのメートにとって、「変な絵」(抽象画)しか描かない「だらしない」パープに素直になるのはそう簡単なことじゃない…。


最後の最後までとことんすれ違い、ケンカもしますが、それでもやっぱりそばにいたい!いつかどしゃ降りの中で一緒にかぶったバケツが、最後にメートとパープの心をつないでくれました!


このドラマはOSTにはさほどインパクトがなく、次々怒るトラブルも大したことはなく、どちらかといえばストーリーは淡々と進んでいく感じですが、スローライフを愛するパープとそこに惹かれるメートのドラマだからこそそうなのかもしれません。見ているうちに、少しずつ肩の力が抜けて、のんびり行こう、素直になろう、と思わせてくれるドラマです。