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いなべ市議会議員 篠原史紀 しのはらふみのり WEB

認知症が普通の病になる日

2023.01.15 14:32

昨年の秋、認知症サポーター養成講座を受け、オレンジリングを20年ぶりにいただいた。前は、JAの女性部で受講した記憶がある。多分、この制度が始まった頃ではないかと思う。
調べてみたら、オレンジリングが有料となったとのこと。


令和2年度までは認知症サポーターの証として、オレンジリングが全国一律で配布されていました。令和3年4月以降は、原則として、講座の実施主体者である市町村・都道府県及び企業・職域団体ごとに作成される認知症サポーターカードが渡されます。また従来通り、オレンジリングを配布する市町村・都道府県及び企業・職域団体もあります。


ということは、いなべ市は、まだ、オレンジリングを採用しているらしい。
私が、JAの講座を受けた時の記憶では、認知症の将来の推計値は約300万人と記憶していたが、今はその倍以上。特に、高齢者人口が最大になる、2040年。また、最近では、2054年問題という新しい年にも言及する研究者もいる。


75歳以上人口は(2030年代に増加が一時落ち着くものの)2054年まで増加を続けるという問題である。これが「2054年問題」であり、既述の「将来人口推計」において、75歳以上の人口は2054年に2,449万人となり、全人口に占める75歳以上の割合は約25%に達する。すなわち、国民4人のうち1人が75歳以上の高齢者になり、人類の歴史上、日本は「超々高齢化社会」という未知の領域に突入する。


2054年・・・私が87歳の時。ああ、現役世代には迷惑をかけたくないので、遅くとも70代でおさらばしたい。そう考えると、あと、15年をしっかり生きよう。


さて、そうした中、認知症の推計だが
高齢化の進展とともに、認知症患者数も増加。「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」の推計では、65歳以上の認知症患者数は2020年に約602万人、2025年には約675万人(有病率18.5%)と5.4人に1人程度が認知症になると予測されている。
あと、3年後の2025年には、65歳以上で5.4人に1人。
また、近年、若年性認知症についても懸念されている。


65才未満で発症する認知症の事で、2020年の厚生労働省の調査結果では人口10万人当たりの患者数は50.9人とされており比較的稀な病気だが、65歳未満でも、発症する可能性があるとの認識を世の中に周知するべきである。
また、老年期の認知症より数が少ないため、問題を共有できる身近な相手が見つからず、家族内で悩みを抱え込んでしまいがちだ。気軽に相談できる体制整備も必要となる。


いずれも、今後、認知症は珍しい病気ではなくなるだろうから、早期発見・対応が何しろ重要となる。医学の進歩で、軽度ならば治療の可能性もあり、そのためには、意識啓発を今から精力的に行っていかねばならない。