タイドラマ「Sand Storm / Payu Sai / 砂の嵐」(2021年)One31 おすすめ!キャストとあらすじ
おすすめ度:★★★★☆ 誰が正統な経営者かを巡るドロドロしたドラマ
One31のタイドラマ「Sand Storm / Payu Sai / 砂の嵐」(2021年)を観ています。ゴルフ場とホテルが併設された大型リゾート「プナラ・ゴルフクラブ」を経営する一族の経営権をめぐる争いを描いたサスペンス。ある日突然山で行方不明になってしまった経営者のナリン。彼の不在中、リゾート経営は誰が担うのか、そもそもナリンは生きているのか。権力と家族の正統性をめぐり、最初からいかにもドロドロした展開とののしりあいの修羅場、愛憎劇が続きます…。
ゴルフリゾートに突然訪れた危機
このドラマは、ある日突然、ゴルフリゾート「プラナ・ゴルフクラブ」の経営者ナリンが山で行方不明になるところから始まります。同行していたイット叔父さんの話によれば、ナリンは川に落ちて溺れてしまい、急いで助けに向かったものの川の流れが早すぎてそのまま行方不明になってしまった、と。しかし、遺体は見つかっていない。
家族と関係者はナリンがどこかで生きていることを祈りつつも、ナリン不在の間、ゴルフリゾートの経営をどうするか、ナリン死亡の場合も考えて早急に動き出す。そして、徐々に明からになるドロドロとした人間関係…。
もともとゴルフリゾートはナリンの父親ナラが成功させたもので、正妻ピムティワとの間に生まれた息子ナリンが父親の後をついで経営を行っていた。その父親には愛人ダオとの間に生まれたもう一人の息子ナレがいる。母親は違えど父親が同じナリンとナレは、兄と弟として一緒に育てられていた。
この兄弟の両方に関係する女性が主人公のサイ。サイは、ある日夜道で助けられた兄ナリンに秘書として採用されゴルフリゾートで働くようになり、公私共にナリンの大切なパートナーとしてやってきていた。そこに7年間の留学から戻ったナレと「再会」。というのも、ナレとサイは学生時代に付き合っていた「初恋の相手」。しかも、ナレはサイのことを今でも忘れられずにいた…
ナリンが失踪し、混乱するゴルフリゾート。状況を説明するため記者会見に応じたのはサイだったが、それに激怒したのがナリンの母親ピムティワ(正妻)。そこに現れたのが留学帰りのナレ。それぞれがナリン不在の間、代行を務めるのは自分だと主張し、経営権争いのドロドロした戦いがはじまる…。
才色兼備のサイ役をエスター・サップリーリーラ(Esther Supreeleela)、今もサイを思い続けるナレ役をフィルム・タナパット・カウィラ(Film Thanapat Kawila)、行方不明のナリン役をプリ・ヒランヤプルーク(Puri Hiranyapluek)が演じています。
正妻と愛人、どっちが正統か
正妻の子ナリンと愛人の子ナレ。2人は年の近い兄弟で仲もいい。ナリン不在の今、親族経営の会社で創設者ナラの血を引く子どもが経営権を継ぐのが普通と考えるならナレが社長代理をやってもいいと思うのですが、ナリンの母親が一歩も引かないのは、ナレが「愛人の子」だから…。
でもすぐに明らかになるのは、父親ナラが本当に愛していたのは愛人ダオであって、正妻ピムティワではなかったという事実。というのも、妻の座を手に入れるために、当時ゴルフ場でキャディーをしていた正妻は妊娠を理由に結婚を迫った…。そのため、父親はナリンは愛していたけど正妻は愛していなかった。
そこから始まるの「どっちが正統か」問題。形式的に妻であることが優位に立つ理由になるのか、より愛されていたことが重要なのか。普通は愛されて形式的にも妻になると思うんですけどね!ナリンの母親ダレはすでに亡くなっています。
ナリンを探せ!
「ナリンはきっと生きている」と信じ、リゾートを出て山へと捜索に向かうナレとサイ。しかし、そこに行くまでがおかしい!登山前にコテージで、ナリンの服装をしたナレの後ろ姿を見たサイは、「ナリンが帰ってきた!」と勘違いし、ナレに抱きつく…。いやいや、この状況でナリンがいつの間にか帰ってきてた!と思うなんて頭おかしい絶対…。
そして、サイのことが今も好きなナレは、ナリンと勘違いされたことに憤慨しながらも、サイにチュー。驚いたサイはナレにビンタ!腹が立ったナレはまたチュー(爆笑!)。焦ったサイはまたビンタ…。そして今度は長めのチュー…。一体なんなんだこの展開…!でもおもしろいのでよし。
山での捜索中、次々と怪しい出来事が…。ナレとサイはそれぞれ山賊に襲われ、危うく命を落としかける。この件にはどうもイット叔父さんが関係している模様。誠実そうに見えるにに実は曲者です。
ナリン探しの道中、ナレとサイは互いに昔付き合っていた頃のことを思い出しながら、徐々に離れていた7年間の距離を縮めていきます。果たして初恋は再燃するのか。というか、ナレは今もサイが好きなので、問題はサイが兄ナリンから弟ナレに戻るかどうかです。
(つづく)