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マヤ

ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission4-③

2018.04.23 11:00

しばらく考え込んでいた臣が口を開いた。





臣「相手がロボットなら、傷つけることもないか…」





恭介は髪をかきあげ優雅に笑った。





恭介「シャツを引き裂く必要もない」





ズキッ…





臣の心が悲しい音を立てた。





恭介「決まりだな。…ではここにサインを」





***************




「案内しましょうか?」






ロボット工学研究所の正面ロビーで、隆二を呼び止める者がいた。





振り向くと、白衣を着た雅が立っている。





隆二はムッとして答えた。





「一人で行けるから必要ない」





受付嬢に軽く会釈して歩き出した隆二に雅が言った。





「先生なら教授室にはいないよ」





隆二は立ち止まって振り向いた。





雅「商談用の応接間、知らないでしょ?」





隆二は雅を一瞥しただけで何も言わず受付に行き、教授室で待っていると恭介への伝言を依頼した。





雅「直接応接間に行ってみれば?

あなたのよく知っている人物と商談の真っ最中だよ」





隆二は驚いた表情で雅を見た。





隆二「…もしかして、臣⁉︎」





雅「だから僕が親切に案内してあげるって言ってんのに」





隆二は受付嬢に尋ねた。





「すみません!商談用の応接間ってどこですか?」





受付嬢はiPadを片手に、応接間の位置を隆二に伝えた。





「ありがとうございます」





隆二は雅の方を振り返りもせず、早足に応接間へと向かった。





雅「ちっ…無視かよ」




受付嬢が困った様子で雅に声を掛ける。




「雅さん、今市様への態度が悪いと、教授にまた叱られますよ!」





雅は鼻でフンっと笑った。





雅「アイツは先生にチクったりしないだろうから、君たちが黙ってりゃわからない事なんだけどね」





「教授から、職員の行動は逐一報告するように仰せつかっています」




雅「お堅いことばっか言ってたら、お嫁の貰い手なくなるよ〜」





反論しようとした受付嬢を、別の同僚が止めた。





雅は口笛を吹きながら歩き出した。





(大切なものを一つ、失ったことにも気づいていないなんて…)





(あんたは…つくづくおめでたい人だ)





to be continued…