特攻ギャリソン・ゴリラ[TVシリーズ] (1967–1968)Garrison's Gorillas
◆概要
『特攻ギャリソン・ゴリラ』は、第二次世界大戦下のヨーロッパを舞台に、ギャリソン中尉率いる「ならず者部隊」が諜報と破壊工作を繰り広げる物語。特技を持った囚人たちを、特赦を餌にしてナチスと戦わせるという点では、同時期に公開の映画『特攻大作戦』と通じるものがあります。
本作はTVシリーズ『コンバット!』の後番組として、同じセルマー・プロダクションにより2クール全26話が製作され、日本では昭和43年(1968年)1月よりNET(現テレビ朝日)系で放送されました。
◆登場人物
ギャリソン中尉:ロン・ハーパー(田口計)
アクター :チェザーレ・ダノーバ(森山周一郎)
アパッチ :ブレンドン・ブーン(中田浩二)
イタチ :クリストファー・ケリー(内海賢ニ)
カジノ :ルディ・ソラリ(渡辺猛)
ナレーター:大木民夫
激戦相次ぐ第二次大戦下のヨーロッパ、敵地の奥深く破壊活動のために送り込まれた命知らずのならず者「ギャリソンズ・ゴリラズ」
俺は隊長のギャリソン中尉だ。4人の部下は正規の軍人じゃない。
俺はペテン師のアクターだ。口八丁、変装にかけちゃ役者より上だぜ。
人呼んでクールな殺し屋、ナイフ投げのアパッチ!
イタチって呼んでくれ。スリと忍びは任せとけってんだ。
俺に鍵は無用だぜ。金庫破りカジノよ!
こいつらを特赦を餌にしてナチに体当たりしようという訳だ。さあついて来い、ゴリラ野郎!
◆各話あらすじ(放送リスト)
第1話 出撃 ならず者部隊
放送日:昭和43年1月28日20:00
原題:The Big Con
監督:ジョセフ・サージェント
脚本:デビッド・カープ
あらすじ:
ギャリソン中尉の最初の任務は、4人の囚人を連れてナチス占領下のフランスに潜入し、ナチスが偽造した20ドル札の原板を盗み出し、それをアメリカ側で印をつけた別の原板とすり替えることだった。しかし、囚人のウィーラーが欲を出して札をくすねようとしたことから、計画が台無しになりそうになる。
第2話 体当り 収容所奇襲!
放送日:昭和43年2月4日20:00
原題:Breakout
監督:マイケル・カフェイ
脚本:ポール・プレイドン
あらすじ:
ドイツ軍の刑務所からレジスタンスのリーダーを脱獄させるためギャリソン達はノルウェーに向かう。しかし、ギャリソン達の計画とは別に脱獄騒ぎがあり、ギャリソン達の計画は挫折してしまった。そこで、ギャリソンは刑務所長の息子を誘拐し、レジスタンスのリーダーとの交換を図る。
第3話 囮作戦 50万ドル略奪
放送日:昭和43年2月11日20:00
原題:Banker's Hours
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:トニー・バレット
あらすじ:
ギャリソンはガスという銀行強盗を引き入れ、ミュンヘンの銀行を襲う計画を立てた。目標は50万ドル…というのは偽装で、真の目的は貸金庫にある親ナチスの実業家グループの名簿を撮影することであった。しかし、カジノはガスと顔見知りであるが、ガスのことを信用していなかった。
第4話 殴り込め!敵司令官邸
放送日:昭和43年2月18日20:00
原題:48 Hours to Doomsday
監督:ジェラルド・メイヤー
脚本:ジェリー・トーマス、ビル・イェージマン
あらすじ:
オランダの美術館から美術品が持ち去られ、ドイツに移されることになった。その絵画のひとつに、ドイツ軍の動きを示すマイクロフィルムが隠されていた。その情報は連合軍にとって48時間以内に絶対に必要なものであり、ギャリソン達はその絵画を盗み出すためにオランダに潜入する。
第5話 エンジン奪取!敵中突破
放送日:昭和43年2月25日20:00
原題:The Great Theft
監督:マイケル・カフェイ
脚本:ノーマン・ハディス
あらすじ:
ドイツ軍のジェット機が墜落した。このテスト機のエンジンは新型であり、秘密を調べるためにギャリソンは航空技術者ブラウンを伴って、占領地に潜入する。しかし、ドイツ軍との銃撃戦でブラウンが殺された時、ギャリソンはエンジン全体を運んで持っていくことを決意する。
第6話 炎の中を突走れ!
放送日:昭和43年3月3日20:00
原題:Operation Hellfire
監督:マイケル・カフェイ
脚本:ジェリー・トーマス、ビル・イェージマン
あらすじ:
ギャリソン達の任務は、ドイツのとある研究所の金庫にある、新型誘導魚雷の設計書を盗み出すことだった。しかし、研究所の警備は厳重なため、火事騒ぎを起こしてその隙に盗み出そうと計画する。そのため、ギャリソンは放火専門の警察官を連れてくるが、その男とチームはそりが合わなかった。
第7話 捨身でぶつかれ!
放送日:昭和43年3月10日20:00
原題:20 Gallons to Kill
監督:ニコラス・コラサント
脚本:バリー・トリバーズ
あらすじ:
トルコのドイツ大使館でのパーティに潜り込んだギャリソン達は、敵の機密書類を撮影することに成功する。しかし、その帰路、ユーゴスラビア上空で飛行機が撃墜される。パラシュートで降下したギャリソン達は、連合軍の戦線に戻る途中で、現地のパルチザンに遭遇し助けを求める。
第8話 女装で逃げろ!
放送日:昭和43年3月17日20:00
原題:The Grab
監督:ニコラス・コラサント
脚本:ジェームズ・メナイズ
あらすじ:
ドイツの科学者が亡命した。彼はV2ロケットの防御兵器を開発することを約束したが、ドイツにいる幼い息子を救出することを条件としていた。息子を連れ出すために派遣されたギャリソンのチームは、敵の眼を欺くために、女装をして幼児と一緒に脱出を図る。
第9話 銃殺はまっぴらだ!
放送日:昭和43年3月24日20:00
原題:Now I Lay Me Down to Die
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:エドワード・J・ラクソー
あらすじ:
捕らえられた連合軍情報部員チャーリーを救出するために、ギャリソン達はオランダに潜入する。チャーリーの救出には成功したが、イタチがドイツ軍に捕まってしまった。ギャリソンがドイツ将校に化け、イタチを救出しようとするが、着いた時にはイタチは正に銃殺されようとしていた。
第10話 サイレンサーでぶち殺せ
放送日:昭和43年3月31日20:00
原題:Black Market
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:トニー・バレット
あらすじ:
イタリアで連合軍の物資を強奪して、ドイツ軍に横流ししている闇グループの正体を掴むため、ギャリソン達はイタリアに飛んだ。そこで、彼らをおびき出すために、自分たちも強盗になりすまして近付こうとしたが、彼らのリーダーはドイツのスパイであり、ギャリソン達も正体がばれて窮地に陥る。
第11話 脱走開始!空爆5分前
放送日:昭和43年4月2日21:00
原題:Friendly Enemies
監督:マイケル・カフェイ
脚本:エドワード・J・ラスコ
あらすじ:
イタリアの収容所にいるアメリカ人技術者や科学者たちを救出するために、ギャリソン達はイタリアに派遣された。当初は、彼らを脱走させる予定であったが、ほとんどの囚人が病気や怪我をしており、計画の変更を余儀なくされた。ギャリソンは、イタリア軍とドイツ軍の緊張関係を利用し、彼らを戦わせることを画策する。
第12話 ナチ司令部で勝負しろ
放送日:昭和43年4月9日21:00
原題:The Magnificent Forger
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:ウィリアム・R・イエーツ
あらすじ:
フランスのナチス親衛隊本部から、スパイの名簿がベルリンに送られることになった。ギャリソン達は、その名簿を偽造して偽物にすりかえようとしていたが、連れてきた偽造者がフランスに着いた時の戦闘で死亡してしまった。急遽、呼び寄せた新たな偽造者は、臆病者でドイツ軍に捕まってしまう。
第13話 生か死か要塞爆破!
放送日:昭和43年4月16日21:00
原題:War Games
監督:マイケル・カフェイ
脚本:ウィリアム・R・イエーツ
あらすじ:
ドイツ軍の背後に潜入して、強力な砲兵陣地の位置を調べていた、情報部員ウォードが捕虜となった。ギャリソンは、敵地に潜入してウォードを救出するが、残念ながら彼は死んでしまう。ドイツ軍の砲兵陣地の位置を知ったギャリソンは、その砲台を爆破する計画を立てる。
第14話 小さな逃亡者を救え!
放送日:昭和43年4月23日21:00
原題:Run from Death
監督:ニコラス・コラサント
脚本:シモン・ウィンセルバーグ、リチャード・シャピロ
あらすじ:
パラシュートでフランスに降り立ったギャリソン達は、落ち合う予定だった情報部員が既に死亡していることを修道女テレーズから聞かされた。そしてテレーズから、ナチスに親を殺された4人の子供達を、イギリスへ連れて行って欲しいと依頼されるが、女と子供連れの敵中突破は容易ではなかった。
第15話 敵をあざむけ!強盗作戦
放送日:昭和43年4月30日21:00
原題:The Great Crime Wave
監督:ニコラス・コラサント
脚本:ノーマン・ハディス
あらすじ:
ギャリソン達は、ドイツでも有数の海軍基地のある街で、思う存分大暴れをすることになった。これは、街に犯罪の恐慌を起こすことにより、銀行にある金塊を基地に移送させることが目的だった。基地は、通常の爆撃では破壊できない地下にあるため、運び込まれる金塊に爆薬を仕掛け、内部から基地を破壊しようとしていた。
第16話 情け無用の消耗作戦
放送日:昭和43年5月7日21:00
原題:The Expendables
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:ポール・プレイドン
あらすじ:
連合軍に投降しようと考えている、ドイツ軍の将軍がイタリアに潜んでいた。彼を救い出す責任者のリチャーズ少佐は、ギャリソン達と行動を共にするが、少佐の本音は、犯罪者である彼らを囮にして、その隙に将軍を救い出そうとするものであった。しかし、救出は失敗し、将軍はドイツに送られることになった。
第17話 プレイボーイ作戦 危機一髪
放送日:昭和43年5月14日21:00
原題:The Deadly Masquerade
監督:ニコラス・コラサント
脚本:アラン・カイユ
あらすじ:
中立国ポルトガルで、ドイツ軍に機密を売っていた男が、イギリスの情報部員に殺された。男が殺されたことをドイツ側は未だ知らず、またその男がイタチにそっくりであったことから、イタチが男に成りすまし、偽の情報をドイツ軍に流す計画が立てられた。しかし、男はマフィアに借金があり、マフィアから狙われていたことをイタチは知らなかった。
第18話 脱走作戦 捕虜になれ
放送日:昭和43年5月21日21:00
原題:Ride of Terror
監督:アラン・クロスランド
脚本:ウィリアム・フルーグ
あらすじ:
ドイツ軍の捕虜収容所にいる、ブライア大佐を救出するために、ギャリソン達はフランスに潜入した。ギャリソンとアパッチが捕虜を装い、収容所に潜入するが、ブライア大佐とアパッチの間に険悪な空気が流れる。実はブライア大佐は、刑務所の看守でアパッチたちを痛めつけていた男だった。
第19話 泥棒作戦 ダイヤを狙え!
放送日:昭和43年5月28日21:00
原題:The War Diamonds
監督:マイケル・カフェイ
脚本:ウィリアム・R・イエーツ
あらすじ:
ドイツ軍の軍需品の生産に使われる工業用ダイヤモンドを盗み出す作戦は、メッツラーという泥棒に先を越されて失敗に終わる。ギャリソン達はメッツラーを追ってスイスに向かい、宝石を取り戻そうとするが、ナチスのスパイが既にメッツラーから買い戻す契約をしていた。しかし、メッツラーが不慮の事故で死亡し、宝石の在りかが判らなくなってしまう。
第20話 怪情報で撹乱しろ!
放送日:昭和43年6月4日21:00
原題:The Big Lie
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:ジェリー・トーマス、ビル・イェージマン
あらすじ:
イタリアにおける連合軍の攻撃作戦が迫る中、作戦内容を知っているイタリアのレジスタンスリーダーのフレッツィーニがドイツ軍に捕まった。ギャリソン達はフレッツィーニを救出するために、偽の情報をドイツ軍に流し、その動きによってフレッツィーニの居場所を突き止めようとする。
第21話 ハレンチ作戦 将軍誘惑
放送日:昭和43年6月11日21:00
原題:The Frame-Up
監督:ジョン・ペイサー
脚本:ヘンリー・スレッサー
あらすじ:
ドイツ軍の中で稀代の戦術家でもある、ラウシュニッヒ将軍の信用を失墜させよとの命がギャリソン達に下され、彼らは女詐欺師のキャサリンを連れて避暑地の南仏へ向かった。そこの賭博場において、将軍の持つ極秘情報を賭博場のオーナーの金庫に入れ、将軍が現金で情報を売ったかのように見せかけようとしていたが、その計画をオーナーに見破られ窮地に陥る。
第22話 諜報作戦マジメにやれ!
放送日:昭和43年6月18日21:00
原題:Thieves' Holiday
監督:ジョン・ペイサー
脚本:ジェームズ・メナイズ
あらすじ:
ギャリソン達は南フランスに潜入し、連合軍に協力しているドイツ軍将校ダスティンの手引きで防衛計画書を盗むことになっていた。計画の実行を明日に控え、ギャリソンが留守にしている間に、アクター達は宝石泥棒のアルバイトに出かけるが警察に捕まってしまう。アクター達はダスティンの計らいで釈放されるが、その際、アクターはダスティンの言動に不信を抱く。
第23話 隊長!俺達がついてるぜ!!
放送日:昭和43年6月25日21:00
原題:The Death Sentence
監督:ジョン・ペイサー
脚本:ポール・プレイドン
あらすじ:
ギャリソン達はフランスに潜入し、捕虜収容所からリード大尉を救出したが、リード大尉はギャリソンのかつての上官で、ギャリソンを脱走兵だと告発する。その後、ギャリソンは軍法会議にかけられ、有罪は確定的になる。ギャリソンの無実を証明するために、チームの面々は、かつてギャリソンが捕虜にしたドイツの報道特派員を証人として連れてくるためにドイツに潜入する。
第24話 時限爆弾 絶体絶命
放送日:昭和43年7月2日21:00
原題:Time Bomb
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:ポール・プレイドン
あらすじ:
ギャリソンは原爆を研究しているドイツ人科学者を救出するために派遣される。しかし、空襲があって科学者は死んでしまうが、彼は死ぬ前に金庫に納めてある重水の容器のことをギャリソンに伝える。カジノが金庫を開けようとする中、傍では空襲の時の時限式の爆弾が作動を開始していた。
第25話 ヒットラー暗殺計画 替え玉元師
放送日:昭和43年7月9日21:00
原題:War and Crime
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:トニー・バレット、ウィリアム・R・イエーツ
あらすじ:
ギャリソン達は、ドイツ軍のドンナー元帥を誘拐するためにアムステルダムに潜入した。元帥は、ドイツ軍の高官が集まる会議に参加する予定であったが、急遽、ベルリンに呼び戻されたことから、ギャリソンたちの任務は失敗に終わった。しかし、会議の目的はヒトラーを暗殺すること、そして鍵を握っているのがドンナー元帥であることをギャリソンは知る。そして、ギャリソンはドンナー元帥の替え玉を仕立てることを計画する。
第26話 ヒットラー暗殺計画(その2)さらば英雄
放送日:昭和43年7月16日21:00
原題:The Plot to Kill
監督:ジョーグ・フェナディ
脚本:ジョン・ドラフト、ウィリアム・R・イエーツ
あらすじ:
カジノによると、アメリカで服役中のフランク・キーラーというマフィアが元帥にそっくりだと言う。しかし、キーラーは既に脱獄をして身を隠していた。ギャリソン達の必死の追跡により、キーラーを捕らえることに成功し、そしてキーラーに替え玉になることを承服させる。元帥になりすましたキーラーは、ヒトラーの暗殺計画を支持し、将軍たちは暗殺に動き出す。