殺処分について…
過酷な環境や様々な危険から捕獲や保護された動物たちを可哀想な存在にすること。嫌なんですよね。
SNSや里親募集のなかに、あるボランティアの皆さんや保護活動される団体の皆さんなどの言葉からも感じることさえあります。
ネガティブな言葉よりも、ポジティブな言葉での呼びかけの方が間違いなく幸せを願う譲渡に相応しいのではないでしょうか。
もちろん立場を想像すること、思いやりは大切です、が、一方的な可哀想の押し付けは見ていて不快ですね。
- 犬たちにも感情がある
- 生きるために生まれてきた
- 殺すな、捕獲するな、
- 保健所に渡すと殺される
- 命の期限が…
- 命に期限をつけるな
なんてヒステリックな感情を剥き出しにした言葉を見かけると驚きます。
誰に向かって言ってるのと。
解決にも警鐘や啓発にも繋がらない、動物愛護自体のイメージが悪くなる、面倒くさいイメージになるような気がします。なんてことを思ったりした一日でした。
殺処分=無責任・無関心・無知
無責任
飼い主としての責任を持たない人間
無関心?
どこに向けた言葉でしょう。
無知?
誰に対した言葉なのでしょう。
犬や猫などのペットは「野生動物」ではありません。買うひとがいて、飼う人がいて、ペットである家族となります。人が必要として迎えた命のことです。改めて「殺処分」についてとして書こうと思ったキッカケには、下の投稿を見かけたときに思ったんです。
殺処分=
無知
無関心
無責任
行政による殺処分は年間
約8万3千匹
たすけてください…と
罪無き犬猫達が叫んでいます。
灰になる為に生まれて来たんじゃないと…。
⇒ http://bit.ly/2qWR6GV
誤解をしてほしくない。
未だに誤解されてる方も多いから。
殺処分を行政、保健所を悪のように思われて批判される方々がいます。だから無闇に誰かを傷つけるような表現には気をつけたいと思いました。
間違えてほしくない。
殺処分というのは、行政がしたくてしてるんじゃないこと。
なぜ行わなければならないのかを。
そのような現状を皆さんと繰り返し考えたいと思ったんです。
● 責任
命を奪う持ち込む飼い主さん。
所有者の明示をしないで迷子にしてしまう無責任な飼い主さん。
ここ、ここで防げることなのです。
大切な家族を幸せにしてくれる新しい飼い主さんを探すこと。
帰る家を示す所有者の明示を守り、飼い主不明の犬としないこと。
こうした行動をすることで、少なくとも飼い主である私たちが義務と責任を持つことで、防げることです。
私は、こう伝えたいし、正しい知識と殺処分ゼロへの理解を深めたいと思っているんです。
私は殺処分に反対です。
しかし、殺処分反対!!と声をあげてはいません。殺処分をしたい人などいるわけないと思っているからです。
必要なのは、殺処分を不要とする世の中にするために、殺処分を不要とする飼い主にならなければならないのです。
だから一人の飼い主として、良い飼い主になれるように、ペットとである家族を守れる私であれるように努めていますし、まわりにも呼びかけさせていただいています。
これまで多くの無責任な飼い主による誤ちの犠牲となった多くの犬や猫たちのためにも。飼い主同士で、地域や近隣で、みんなで声を上げることだと思うんです。目の前の一頭も尊い、これから続く尊い未来のためにも考えなければ。
昔は殺処分が多かった。昔のそうした実情や記事などを見て知ると胸が詰まります。知らなかったとはいえ、幼かったとはいえ、息苦しい思いが残ります。
でも、だから今、日本も変わりつつあるのです。環境省が「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」を立ち上げ、自治体の保健所や動物愛護センターなどが「殺処分ゼロにすることを目指す」となった。
実際、殺処分数は減少して「殺処分ゼロを達成した」自治体も増えています。こうした背景や取り組みに関しては、以前にもブログに書いたこともありますので、ここではザックリとだけ話をさせていただきますねっ。
しかし、喜ばしい結果、望んだ結果であるのに、なぜか聞こえてくるのは新たな問題であり苦悩もあります。
数字の上での「殺処分ゼロ」がどのような形で結果につながっているかが大事なんですよね。
飼い主による「迷子ゼロ」「持ち込みゼロ」こそが、本当の目標とすべき「殺処分ゼロ」だと私は思います。
……しかし現状は違います。
熊本県で八代保健所とともに活動されてる「はちボラ」さんのブログでその実情を知った時には、絶望感に似た感覚に頭を抱えてしまったものです。
ボランティアの皆さまの愛情と願いがこもったお世話のおかげで譲渡審査をクリアして殺処分を免れた犬猫たち。
しかし、この先の譲渡が進まなければ施設内は当然ながら収容動物、譲渡動物で溢れます。
さらに愛護センターや保健所を中心に、保護団体や個人のボランティアの皆様の連携や協力によって引き出されていっても、直ぐに新しい飼い主が決まるわけではなく、各地の動物愛護センターや保健所だけでなく、保護団体やボランティアの皆様までも限界状態。
たびたび見かける感染症などのリスクも高まりますし、一箇所に数多くの犬たちが収容される環境では、犬たちのストレスにもなり健康を損ないますよね。
譲渡を急ぎたい…… しかし安易な空輸や県外譲渡、丸投げ譲渡と言われる譲渡などをすれば、人や家庭に慣れてない犬を知らずに引き取った場合、脱走から迷子にしてしまったり、さまざまなトラブルに新しい飼い主となった里親さんが心を傷め途方に暮れたり、犬の命も危険に晒されてしまうことになり、さらには、大きな問題となりつつある多頭飼育崩壊も見逃せない事態なのですよね。
このままでは、皺寄せと言われる問題やトラブルが増え続け、弊害のほうが大きく上回っているはずです。
● シェルターの機能と必要性
もっと保護できるように、殺処分から救うためにと、大きなシェルターをと建設を求める保護団体なども増えてきてますが、そもそも、保護団体の施設内でずっと過ごすことになる可能性に心配はないのでしょうか。疑問は持たないのでしょうか。保護後の見通しはあるのでしょうか。
殺処分ゼロを目標に活動してる広島のピースワンコ。クローズアップ現代のなかで見えたピースワンコの考えや犬たちの暮らす環境は放送後に反響が大きかったけれど、その後の施設から犬たちが脱走したニュースで分かった飼育や管理、施設運営自体に疑問があり考え深いものだったと思います。なにもこれは、ピースワンコだけのことではないと思ってます。
動物たちにとって幸せは何なのか、生きてさえいればいいのか、という点も考えなければならないのではないでしょうか。
殺処分はゼロにしたい、なるべくしないほうがいい。したくないらしてはならないことだということは、誰もが思っています。
それを目標にするというのは、現実的に考えて、『どこに呼びかけるべきであるかが重要』なんだと私は思っているんです。
全国の自治体すべてが"殺処分ゼロ"を目指すとかそういうことではなく、もっと本当の意味で動物と人間が共生できるような社会とはどういうものなのかを考えていくことが必要なのでは、と思います。
とある記事に書かれていたのを以前に納得してメモしていましたが、ほんとにそう思うんです。
1頭でも幸せな動物が増える方法とは何かを考えること。飼い主である私たちが意識をかえるべきだと思うんです。ここを目標として、飼い主の教育をしていくしかないと思っています。
上のブログにもこんな事が書かれていますが、当然のことが当然のように書かれていました。
収容犬は行政なんで期限はつきます
期限つかないと保健所で養うことになります。それは不可能ですよね
収容されてされることで家庭犬=人間と生きていることへの一歩を踏み出す子達です。
● 迷子・収容・殺処分・里親募集
迷子の動物が保護されて集まる収容場である動物愛護センター、保険所。
迷子の犬たちは、空腹や様々な危険に晒されるなか、人の優しさと手により保護されて、やっと収容されても
所有者の明示がない。
これこそが不幸のはじまりです。
飼い主不明の行き場のない犬となる。
マイクロチップや首輪に鑑札と狂犬病注射済票を取り付ける「所有者の義務」を守ることが出来ていれば、登録されてる情報から帰ることができるのですが、飼い主なら必ず飼い犬に対してすべき約束を守らない、こうした意識やマナーが悪いようで、ここが危機的状況を広げているのだとも思います。
その結果、収容された犬たちが溢れます。押し出されないようにと必死で緊急募集される状況も繰り返しのことなのです。
かと言って、命を迎える責任は重い。なかなか飼えるもんじゃない。
だから、なかなか問い合わせもありません。仕方のないことであり、大切なことでもあります。
躊躇されることも大切なことです。
可哀想な犬って何ですか……
可哀想だからで飼うことになるのは良い選択であるとは言えないと思う。
可愛いからといって安易に飼ったあげくに不幸を与えられる動物が多いからです。
こうした動物がちゃんと社会に受け入れられるために、愛されるために、飼い主も動物も一緒に暮らすことが幸せでないといけません。
こうして常に収容場は満杯状態。
次から次に保護されて収容される。
飼い主不明の犬でいっぱい。
いっぱいすぎて進まない譲渡。
センターの職員の皆様も
ボランティアの皆様も
お家に返してあげたい。
新しい飼い主さんへと縁を繋いであげたい。殺処分はしたくない。
その一心です。
しかし最悪の結果、限られたスペースから押し出すように殺処分をしなければ新たな迷子の動物を収容できなくなる事態となるんです。
ギリギリまで諦めずにセンターからは登録されてるボランティアの方へのお願い、ボランティアの方々もスペースに余裕があれば緊急の引き出し保護や里親募集を呼びかけられています。
しかし、センターなどのスペースが満杯の状態であるならば、いくら引き出し保護されても追いつくわけがない。
多くの方が里親となってくれても、追いつくことがないほどの状態なのだと察することができます。
殺処分反対の皆さま。殺処分するな!殺すな!などという行政への批判をするのではなく、殺処分ゼロを願うならば、飼い主さんに呼びかけて下さい。呼びかけましよう。
所有者の明示の義務の徹底を呼びかけて下さい。
迷子となった犬や猫が無事に保護されて収容されたとき、飼い主さんが判明するように。帰るべき家が分かるように。常に満杯の収容場にしないように。殺処分を行わせないために、私たち飼い主が正しく飼うことで不要とするように。お願いします。
犬は飼い主次第っていうけど、選ぶこともできない動物たちからしたら、良い飼い主でないことは、それだけで障害であるでしょう。
殺処分というものに「責任」をなすりつけるのはやめましょうよ。
人間の勘違いは、
不幸になるためにあれば、
幸せになるためにもある。
by ロングテール
Lovely days CHIKA'S MIND TRIP
ブログを書いたところでしたが、ヤフーニュースにこんなものが上がっていたのでコピペしておきます。
▽「殺処分ゼロ」、定義明確に=譲渡困難な犬猫除外 ― 環境省
環境省は、自治体が掲げる犬猫の「殺処分ゼロ」の定義を明確化し、譲渡が難しいケースを除外する方針を固めた。引き取った人がかまれる事故や感染症の流行を防ぐのが狙い。今年度に改定予定の動物愛護に関する指針に盛り込みたい考えだ。
2012年に改正された動物愛護法では殺処分がなくなるよう、都道府県などが引き取った犬猫の譲渡に努める義務が明記された。これを受け、都道府県や政令市など42自治体が「殺処分ゼロ」を目指して活動。13年度に約12万8000匹だった殺処分数は16年度には約5万6000匹に減った。
一方で、環境省が集計・発表している殺処分数には譲渡に適さない個体や保護中に死んだ個体もカウントされるため、完全にゼロにはできない課題も出てきた。
16年度の殺処分のうち、病気や攻撃性を持つことから「譲渡が適切でない」と見なされた犬猫は約1万6000匹に上った。自治体によっては、「殺処分ゼロ」を急ぐあまり、動物愛護団体に次々に譲渡し、シェルターが過密状態に陥るケースもあるという。
環境省としては、譲渡が難しい個体の殺処分はやむを得ないとの考え。
東京都など「殺処分ゼロ」を目指す自治体の一部は、既に対象を譲渡に適した犬猫に絞っており、同省も譲渡困難な犬猫を除いた集計を本格的に実施することにした。 (5/3(木) 7:09配信)
▽ 追記
それぞれの立場を利用しあった協力体制。各自治体、愛護センター、保健所の殺処分ゼロに向けての取り組みや努力があり、そこに譲渡ボランティアさんとして登録されてる保護団体、ボランティアの皆さんの連携。できることはそれぞれにあって、それぞれの活動枠、活動努力があるから、これにより保護や譲渡の広がりは大きく変わったのだと思います。
特に私たちに身近な存在であるボランティアの皆さんはあくまでボランティア、民間としての姿勢を持ってることに大きな敬意を払っています。ボランティアさんは見えずらかったセンターや保健所と私たちを結んでくれます。
動物愛護センターや保健所の職員さんの努力だけではなく、センター登録されてる地域のボランティアの皆さんや保護団体、その地域の市民への周知のため、啓発・啓豪活動を主体とした譲渡会などのイベントの開催。情報を知った市民の私たちが、身の回りに声をかけたり話したり、ネットやSNSを駆使して新しい縁に繋ごうと拡散をする‥‥。
こうした協力や連携を取り、問題を互いに把握し解決のためにひとつひとつの目標へ共に取り組むことが大切であり、それが出来ればこその結果へと繋がるものだと思いませんか。
行政、自治体だけでも無理、保護団体、保護ボランティアの皆さんだけでも無理、当然ですが市民だけでも無理、同じ認識と意識を共有して一緒に取り組むからこそできる事だと思うんです。
そして、殺処分ゼロが何のためなのかを理解することですよね。
殺処分ゼロを求めるあまり、新たな問題がシワ寄せとならないように、単なる数字の上での結果とならないよう。
飼い主である私たちが一番の原因でもあるのですが、その意識と責任をもって良い飼い主への向上を目指すとこでもあると強く思っています。
だって、殺処分の問題は飼い主の問題なんですから。……行政じゃないつーの。
▽ 関連ブログ
お時間があるときにでも、気になっていただけるものがあれば是非ご覧になってくださると嬉しいです。
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参考画像 ⑴
http://bit.ly/2r1cYRw
参考画像 ⑵
http://bit.ly/2qZ55w8
参考画像 ⑶
http://bit.ly/2qZcvzm