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ゲルハルト・リヒター展

2023.01.27 04:26

大変ご無沙汰しております。

気が付けば既に1月末…

この理由は後程…

そして突然ですが、ゲルハルト・リヒター展!

美術館建築で名高い谷口吉生氏と

庭園はアメリカのランドスケープ・アーキテクト、ピーター・ウォーカー氏で

名高い豊田市立美術館に行ってきました。

ゲルハルト・リヒター氏…

数年前に亡くなったという情報を得てとてもとても残念に思っていたら

現在も90歳でご存命!

あれはどこから情報?

東京国立近代美術館とどちらで観るか悩んだのですが

やはりリヒターを観るのは谷口吉生建築がいいだろうと

東京を見送ったにも関わらず…中々…豊田へ伺う機会に恵まれず…

傑作中の傑作『ビルケナウ』をまだ観るべき人生の時期ではないのかしら

と思っておりましたところ、最終日直前の先日に伺うことが出来ました

しかも極寒の日で、比較的空いていたのでとても幸せです

写真OKなのも驚いたところ

またビルケナウの原作(上3枚中1番下)と同じ大きさの写真の複製(上3枚中1番上)

といってもこちらもあえて4枚に分割した意図のある作品ですが

ミラーという作品を正面に右が写真で左が原作という展示

東京国立近代美術館は逆で左が写真で右が原作という展示のようでしたので

私的には左が原作という豊田市立美術館の展示が好きでした


人間が持つ言葉もつかないような ありとあらゆる感情を

逃げも隠れもせず全て受け止め

それを俯瞰し なおかつ肯定していくような強さは

ドイツのみならず最高峰の画家と言われる所以!

こんなにも多くの感情を持って人間は生きていくのだと圧倒されました

ビルケナウの後、油彩画はもう描かないと仰っておられますが…

これだけ描けばそう思われるだろうなと納得です


昨年はポール・ゴーギャンの絵画

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

がずっと脳内から離れず…

このITと言われる時代に原始的な問題が突然目の前に現れ

色彩的には私的に不得手なのも相まって、脳内がとても混乱し

白々しい言葉を連ねることに虚しさも感じましたが

リヒター氏作品のおかげでこうして文章を書く気力を得ました


また以前に「(戦争という)傷口を開いておけ」と誰かと対談されておられましたが

常に痛みを感じていなければ簡単に起きてしまうものだと

今だからこそ理解できるような気がします

それでも実体験はしていないので…理解とは言えない…でしょうね

出来れば人類が誰も心の底からは その言葉の意味を理解できずに

一生を終えれればいいのかもしれません


まだまだ寒い日が続き コロナへの対応も大きく変わろうとしておりますが

皆様くれぐれもご自身はご自身でお守り頂き

よい日々をお過ごし下さいませ