トリニトポセシア

3年前の私は

絵が描きたくて、でも描けなかった。

そこからすこしづつ

思い浮かんだイメージを描くこと

目にうつるものをただ描くこと

を積み重ねてみた。

けど、描くごとに

「紙の上で間違わないように」

している自分に気がついた。

だから、今度は「描く」ことと同時に「ゆるす」ことをはじめた。

それは描くことのみならず、生きている中の瞬間すべてのことで、だった。

それが、自分の表現をゆるすことにつながっていった。

そうしたら、頭の中のイメージや、目に映るものを離れて、

私は自分の「今」を表現したくなった。

表現しないといけないという気持ちにもなった。

白いキャンバスに向き合って生まれる

「今」湧き上がるなにかを

集中してしっかりとキャンバスに描いた。

それは、私が大昔に自然とやっていたことのようだった。

でもとても真新しくて新鮮で

「これでいいんだ！」

と、腑に落ちるものだった。

𓈒𓂂𓏸

私の「今」から

あなたの「今」へ。

今なにを感じているかなんて

気にとめず生きていくこともできるけど

心があわだてば、感覚が開いたら

いつもよりごはんが美味しいかもしれない。

人のやさしさにも、自分の中の小さな悲しみにも、気づけるかもしれない。

気づいて目に留めるだけで「ゆるす」ことになることを知った。

表現は、ゆるすことの連続だ。

どうぞ、目とあわせて、心にも耳を澄まして

ゆっくりと観て感じていただけましたら幸いです𓈒𓂂𓏸

トリニトポセシア 

私の「現在地点」

Miki Hamai