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非ヴィーガンとの暮らし

2018.04.25 09:55

ヴィーガン(完全菜食主義者)にとって、

必要な栄養のことを考えるのと同じくらい努力すべきことに

同じ食生活を基本としない人々との円滑な交際関係というものがあります。


家族の中で自分だけがヴィーガンに目覚めてしまった。

子供が、嫁が、夫が急にヴィーガンになった。

交際相手がヴィーガンになった。

または自分の方がヴィーガンになって食べ物が合わなくなった。

目上の人やクライアントとのお付き合い。

一般家庭のホームパーティーにお呼ばれされた時の振る舞い。

などなど色々な”気まずい”状況があることが想像できます。


今回はその中でもヴィーガンが非ヴィーガンと一緒に暮らす場合に役立つヒントを

個人的な意見として書きたいと思います。


私は現在非ヴィーガンのパートナーや肉食の猫たちと暮らしていますが

最も重要な事は相手の食文化を批判しないという事です。

私は10年前は、ベジタリアンですらありませんでした。

人生のどこかの時点から心を揺さぶる様々な発見や経験を経て、

エコな国ドイツに住み、環境について良く考えるようになり、ベジタリアンとなり

心身の準備が整った時、植物ベースのヴィーガンの食生活へ徐々に移行したわけです。

いくつもの段階を踏んできたと思います。


もし私が、ベジタリアンですらなかった時代に出会ったヴィーガンに

”肉なんて体にも環境にも悪いから辞めたら?”と

真っ向から言われたとして簡単に心が動いたでしょうか?

単なる否定的な言葉には一人の人間の食をコントロールするだけの説得力はないはずです。


私はそんな言葉をかけるよりも、相手が自然にヴィーガンの暮らしの素晴らしさに

気づけるように小さな仕掛けを作ることが大事だと思っています。

(相手を洗脳してヴィーガンしてしまえということではありませんよ。)


まずは自分が健康になって相手に興味を持ってもらうのが一番ですが、

生活空間で小さな仕掛けを作る方法もたくさんあります。

例えば自分がイニシアチブをとってヘルシーで美味しくバランスのよい植物ベースの料理を用意し

一緒に暮らす非ヴィーガンの人の腸内環境を徐々に良くしていく作戦です。


非ヴィーガンの方が太り気味であったり、食習慣が原因の関節炎や高血圧などの慢性疾患、便秘、肌荒れ、謎の偏頭痛などに悩まされていた場合、早い段階で

”あれ?最近割と調子がいいなぁ。どうしてだろう。”

と思う瞬間が来るでしょう。


そのうち、非ヴィーガンの方の腸内でも野菜好きの微生物が増えて本人の味覚に反映するようになり、以前より野菜や果物を美味しいと思えるようになります。

私のパートナーは今もヴィーガンではありませんが、慢性的な便秘も無くなり

今や私がいない場所でも植物性の食品を選んで食べるようになり、

摂取する食品のうち植物を基本とする食品が多くを占めるようになりました。

感動は百聞にも一見にも如かず、、、

本人が菜食による健康効果を体感する事こそこれ以上ない説得力となります。


非ヴィーガンの人と外で食事をする場合、

もしヴィーガンである自分に合わせて植物性のメニューをオーダーしたりするのを見たら

ここぞとばかりにすっごく嬉しそうに振る舞うと、

それもまた相手の心を動かす効果があります。

少なくとも、相手が肉の入ったメニューを選んだ時

うぇっーーっという冷たい視線をおくりつけることの100倍は効果があると思います。

旅人のマントを脱がせる北風と太陽の話みたいですね。是非お試しください。


人の人生の多くを占める食の選択は、非常にセンシティブな問題です。

結局最後は本人が決めることですので、食習慣の異なる相手の意思はなるべく尊重しつつ

一緒に楽しめるバランスの良いレシピを考えたり、免疫や栄養について引き続き勉強するなど

自分にできることを頑張りましょう^^

大切な人が自らヴィーガンの暮らしを思い浮かべた時、あなたが力になれるはずです。


次回は、ヴィーガンとの暮らしについて書きます。