Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

令和5年1月 月例インターネット句会 Vol.131

2023.01.31 00:48
木暮陶句郎 選

◎特選 10句

仮縫ひの終はらぬドレス霜の夜(鈴木由里子)

あらたまの一句に夢のほとばしる(星野 裕子)

空の色少し薄めて寒に入る(清水 檀)

静けさや初売り開始五秒前(森田 遊馬)

アイゼンの音重なりて空青し(下境 洋子)

松過ぎて両毛線に揺られをり(小須賀正幸)

春を待つ形に足を組んでをり(木村 佑)

ブルースのやうなる夜明け雪時雨(鈴木由里子)

屠蘇受くるきらりネイルの星見せて(星野 裕子)

冬帽へ冬帽の影重ねつつ(佐々木一栗)


○入選 25句

切干の風に散らかる寡婦の庭(大渕 洋)

雪嶺やキャタピラ付の送迎車(中島 圭子)

おかえりの声マフラーを解くとき(木村 佑)

旅先の炬燵の一夜家族めく(杉山 加織)

凧揚の畑に陽射のやはらかし(中島 圭子)

龍の玉袋小路のけんけんぱ(佐々木一栗)

顔見世や人気の主役五等身(太田 直史)

枯芝に二人の影のやはらかし(木村 佑)

お取り初昭和はみんな大家族(安部 吞歩)

風花の風を辿れば赤城山(佐々木一栗)

夫逝けど寒満月は平常心(岩佐 晴子)

左義長の火の粉となればあとは空(木村 佑)

はだれ山白鷺の白惜しみなく(杉山 加織)

重詰の水引除けて頂きます(竹俣 修)

影法師伸び放題に冬夕日(天田あすなろう)

和太鼓の演奏響く初社(中島 圭子)

解凍の間にそれらしくなるお節(杉山 加織)

一年の所信表明初句会(稲葉 京閑)

せち料理全て片付き寒に入る(高橋ちとせ)

風の生む干鱈の旨味燗の酒(太田 直史)

盆梅の差し上げますと門前に(岩佐 晴子)

成り行きで抱へて帰る福達磨(堤 かがり) 

侘助や寝癖構わず玄関へ(小須賀正幸)

ライダーの噛んで脱ぎたる手套かな(木村 佑)

取説の細かき文字や読始(杉山 加織)


互選

7点句

風の生む干鱈の旨味燗の酒(太田 直史)


5点句

あらたまの一句に夢のほとばしる(星野 裕子)

ライダーの噛んで脱ぎたる手套かな(木村 佑)

崩れたる薪抱くやうに暖炉の火(木暮陶句郎)


4点句

空の色少し薄めて寒に入る(清水 檀)

懐かしき字に又出会ふ年賀状(清水 檀)


3点句

アイゼンの音重なりて空青し(下境 洋子)

若水を鉢の花にも分けてやり(森田 遊馬)

一頭が吠えて犬橇速度増す(木暮陶句郎)


2点句

切干の風に散らかる寡婦の庭(大渕 洋)

初荷てふクール宅配着払(下境 洋子)

ブルースのやうなる夜明け雪時雨(鈴木由里子)

年賀状余生都会に住むと言ふ(中島 圭子)

ちゃん付けで呼び合う仲間福寿草(岩佐 晴子)

夫逝けど寒満月は平常心(岩佐 晴子)

成り行きで抱へて帰る福達磨(堤 かがり)

おかえりの声マフラーを解くとき(木村 佑)

タロットの死神が出て炬燵抱く(木暮陶句郎)


1点句

年新た美しく見ゆる妻の顔(竹俣 修)

切れ端の餅喰ふ昼や大晦日(大渕 洋)

じっと待つ吾が全身に初日かな(下境 洋子)

青空を白銀の富士占領す(下境 洋子)

粉砂糖めきて霜置く山の畑(天田あすなろう)

影法師伸び放題に冬夕日(天田あすなろう)

葛湯掻く猫背を更に丸くして(稲葉 京閑)

新春の上州駆ける若さかな(清水 檀)

冬渚先へ先へと急ぐ君(鈴木由里子)

仮縫ひの終はらぬドレス霜の夜(鈴木由里子)

明の春風は翡翠の色となる(星野 裕子)

屠蘇受くるきらりネイルの星見せて(星野 裕子)

和太鼓の演奏響く初社(中島 圭子)

龍の玉袋小路のけんけんぱ(佐々木一栗)

風花の風を辿れば赤城山(佐々木一栗)

日記買ひ一文字漢字したためる(森田 遊馬)

静けさや初売り開始五秒前(森田 遊馬)

初孫に餅を担がせ寿げり(森田 遊馬)

風の生む干鱈の旨味燗の酒(太田 直史)

炊き上がるご飯を待つや寒卵(岩佐 晴子)

利根川や空漫々と初浅間(堤 かがり)

一心に吹きては啜る薺粥(堤 かがり)

推敲も重ね重ねの初句会(小須賀正幸)

昼飯の匂ひで目覚め寝正月(小須賀正幸)

松過ぎて両毛線に揺られをり(小須賀正幸)

侘助や寝癖構わず玄関へ(小須賀正幸)

春を待つ形に足を組んでをり(木村 佑)

駅伝は国民行事お取り初(安部 呑歩)

お取り初昭和はみんな大家族(安部 呑歩)

一目惚れしたのはスキー焼けの彼(木暮陶句郎)

歌留多読む声の消えたる静寂かな(木暮陶句郎)

はだれ山白鷺の白惜しみなく(杉山 加織)

取説の細かき文字や読始(杉山 加織)


互選結果

◎岩佐晴子 選

(3) じっと待つ吾が全身に初日かな

(4) 粉砂糖めきて霜置く山の畑

(13) 若水を鉢の花にも分けてやり

(63) はだれ山白鷺の白惜しみなく

(102) ライダーの噛んで脱ぎたる手套かな


◎高橋ちとせ 選

(13) 若水を鉢の花にも分けてやり

(38) 昼飯の匂ひで目覚め寝正月

(48) 空の色少し薄めて寒に入る

(69) 懐かしき字に又出会ふ年賀状

(100) 成り行きで抱へて帰る福達磨


◎竹俣修 選

(30) あらたまの一句に夢のほとばしる

(65) 切れ端の餅喰ふ昼や大晦日

(73) 和太鼓の演奏響く初社

(100) 成り行きで抱へて帰る福達磨 

(105) 取説の細かき文字や読始


◎木村佑 選

(30) あらたまの一句に夢のほとばしる

(66) アイゼンの音重なりて空青し

(77) 鰤入荷店主の筆の跳ねてをり

(92) ブルースのやうなる夜明け雪時雨

(104) 一頭が吠えて犬橇速度増す


◎大渕洋 選

(30) あらたまの一句に夢のほとばしる

(62) 歌留多読む声の消えたる静寂かな

(69) 懐かしき字に又出会ふ年賀状

(80) 松過ぎて両毛線に揺られをり

(94) 年賀状余生都会に住むと言ふ


◎星野裕子 選

(18) おかえりの声マフラーを解くとき

(45) 青空を白銀の富士占領す

(67) 影法師伸び放題に冬夕日

(81) 春を待つ形に足を組んでをり

(92) ブルースのやうなる夜明け雪時雨


◎稲葉京閑 選

(30) あらたまの一句に夢のほとばしる

(57) 夫逝けど寒満月は平常心

(69) 懐かしき字に又出会ふ年賀状

(77) 鰤入荷店主の筆の跳ねてをり

(83) 崩れたる薪抱くやうに暖炉の火


◎小暮蓮生 選

(2) 切干の風に散らかる寡婦の庭

(13) 若水を鉢の花にも分けてやり

(24) 初荷てふクール宅配着払

(57) 夫逝けど寒満月は平常心

(58) 一心に吹きては啜る薺粥


◎堤かがり 選

(41) 一目惚れしたのはスキー焼けの彼

(48) 空の色少し薄めて寒に入る

(68) 葛湯掻く猫背を更に丸くして

(77) 鰤入荷店主の筆の跳ねてをり

(78) 炊き上がるご飯を待つや寒卵


◎小須賀正幸 選

(2) 切干の風に散らかる寡婦の庭

(6) 新春の上州駆ける若さかな

(19) 駅伝は国民行事お取り初

(20) タロットの死神が出て炬燵抱く

(37) 利根川や空漫々と初浅間


◎下境洋子 選

(15) ちゃん付けで呼び合う仲間福寿草

(43) 年新た美しく見ゆる妻の顔

(77) 鰤入荷店主の筆の跳ねてをり

(83) 崩れたる薪抱くやうに暖炉の火

(94) 年賀状余生都会に住むと言ふ


◎中島圭子 選

(20) タロットの死神が出て炬燵抱く

(33) 龍の玉袋小路のけんけんぱ

(77) 鰤入荷店主の筆の跳ねてをり

(83) 崩れたる薪抱くやうに暖炉の火

(97) 初孫に餅を担がせ寿げり


◎鈴木由里子 選

(48) 空の色少し薄めて寒に入る

(66) アイゼンの音重なりて空青し

(93) 屠蘇受くるきらりネイルの星見せて

(102) ライダーの噛んで脱ぎたる手套かな

(104) 一頭が吠えて犬橇速度増す


◎清水檀 選

(15) ちゃん付けで呼び合う仲間福寿草

(30) あらたまの一句に夢のほとばしる

(51) 明の春風は翡翠の色となる

(54) 風花の風を辿れば赤城山

(83) 崩れたる薪抱くやうに暖炉の火


◎天田あすなろう 選

(17) 推敲も重ね重ねの初句会

(24) 初荷てふクール宅配着払

(34) 日記買ひ一文字漢字したためる

(55) 静けさや初売り開始五秒前

(69) 懐かしき字に又出会ふ年賀状


◎安部吞歩 選

(77) 鰤入荷店主の筆の跳ねてをり

(98) 風の生む干鱈の旨味燗の酒

(101) 侘助や寝癖構わず玄関へ

(102) ライダーの噛んで脱ぎたる手套かな

(104) 一頭が吠えて犬橇速度増す


◎佐々木一栗 選

(8) 冬渚先へ先へと急ぐ君

(66) アイゼンの音重なりて空青し

(77) 鰤入荷店主の筆の跳ねてをり

(83) 崩れたる薪抱くやうに暖炉の火

(102) ライダーの噛んで脱ぎたる手套かな


◎杉山加織 選

(18) おかえりの声マフラーを解くとき

(29) 仮縫ひの終はらぬドレス霜の夜

(40) お取り初昭和はみんな大家族

(48) 空の色少し薄めて寒に入る

(102) ライダーの噛んで脱ぎたる手套かな