ウールコートの塩素漂白剤による変色の修正事例『染み抜き屋』
おはようございます。 不入流師範 染み抜き職人マコトです。
今日も愛犬ポン酢の散歩に行ってきたんですが、本当に日が昇るのが早くなりましたね~!
日の出を見ながらの散歩は寒いけどとても気持ちよくて朝から気持ちよくスタート切れたな!って気持ちになるもんです!
さて今日の染み抜き事例は ウールコートの塩素漂白剤による変色の修正事例 です!
まずはビフォーから・・・
白いコートにシミが出たので『白』だからと塩素系漂白剤を使ったところみるみる茶色く変色してしまったそうです・・・(-_-;)
因みに素材表示は・・・
ウールがメインでナイロンも20%含まれています。
漂白剤の注意書きにも詳しく書いてないし、ネットでも殆ど上げている人がいませんが、実は塩素系漂白剤は基本洋服には使っちゃいけない物なんですよ!!!
なんでかと言いますとウールやシルク、ナイロンは白い生地でも塩素を使うとこのような茶色く変色してしまう上にご家庭で使う塩素は『次亜塩素酸ナトリウム』という強アルカリの塩素が主成分で生地にとって猛毒!というくらいめちゃめちゃ生地を傷めてしまうんですね!
特にウールは強アルカリ成分で繊維を溶かしてしまうんでアップ画像で分かるように生地が明らかに薄くなってますよね・・・
もちろんウールやナイロンだけでなく、綿のTシャツなどでも白い物の多くは「蛍光染料」という紫外線に反応してより白く見せる特殊な染料で染められているいわば『色物』なので塩素漂白剤を使うとそこが黄色く変色してしまうので綿などにも使うのはやめておいた方がいいんです!
そもそも染み抜きのプロである僕も塩素なんてめったに使うことが無いくらい使わなくても黄ばみなんて大体落とせます!
今回の変色を直すには強アルカリの酸素系漂白が必要になりますが、塩素で生地がめちゃ傷んでいる上にさらに強アルカリで処置するので生地への影響は避けられません。
さて結果は・・・
茶色い変色は消えましたが、生地のダメージは残っていますね・・・
でもこれならお召し頂けると喜んで頂けました(^^♪
今回の修正代金は 4,950円(税込み) でした!
ご依頼ありがとうございます。