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佐藤信之さん『日本のローカル線 150年全史』

2023.02.02 08:25

その成り立ちから未来への展望まで

JR各社が「単独維持困難路線」を続々発表、

災害で運休中の路線が再開を断念……


なぜ建設され続けたのか?

なぜ危機を迎えたのか?


公共交通機関研究の第一人者が、

超一級資料から読み解いた「問題の本質」と「存続への処方箋」


ローカル線建設ブームから、

再生をめざす現状までを完全解説!


本書は、2023年というローカル鉄道に対する

政策が大きく変わる年にあたって、

明治時代、日本に鉄道が登場したころから現在までの

ローカル線の歴史を一冊にまとめたものである。


ここ数年のコロナ禍で、路線バスや鉄道の旅客は減少し、

厳しい経営を余儀なくされている。

地方のローカル私鉄や第三セクター鉄道だけでなく、

JR各社も同様に旅客の減少が進んでしまった。


このような日本の現状のなかで、なお鉄道を維持すべきかという

大きな問題が問いかけられている。(本文より)


【目次】

第1部 なぜローカル線は建設されたのか [明治〜昭和戦前篇]

地方鉄道の勃興/軽便鉄道の躍進/鉄道省による地方路線の建設/昭和初期のローカル線ブーム/戦時体制に突入した日本の鉄道

第2部 新線建設と廃線の狭間で [昭和戦後篇]

戦後復興の象徴としての地方路線建設/「高度経済成長」の牽引車としての鉄道/経営改善を迫られる国鉄/なぜ国鉄は解体に追い込まれたのか/鉄道の時代から自動車の時代へ/国鉄の経営悪化と「ローカル線問題」の勃発/消えゆく地方ローカル私鉄/ついに赤字に転落した国鉄/田中角栄と「総合交通政策」の策定/それでも続くローカル線の建設/「特定地方交通線」の廃止

第3部 再構築を迫られるローカル線 [平成〜令和篇]

国鉄の分割民営化とローカル線政策の変化/ローカル線維持のための方策/大手私鉄のローカル線への取り組み/ローカル私鉄の活性化の実例/21世紀のローカル線支援制度/令和時代のローカル線が生き残る方策


佐藤信之(さとう・のぶゆき)

1956年、東京都江戸川区生まれ。亜細亜大学講師、一般社団法人交通環境整備ネットワーク相談役・会長、NPO法人全国鉄道利用者会議(鉄道サポーターズネットワーク)顧問、公益事業学会、日本交通学会会員。専攻・交通政策論、日本産業論。「鉄道ジャーナル」に論考を執筆するほか、著書に『鉄道会社の経営』『新幹線の歴史』『通勤電車のはなし』『鉄道と政治』(中公新書)、『JR北海道の危機』『JR九州の光と影』(イースト新書)、『鉄道会社はどう生き残るか』(PHPビジネス新書)などがある。


著者:佐藤信之

発売日:2023年3月22日

ISBN:978-4-909979-43-8

判型・ページ数:A5判・480ページ

定価:本体2,300円+税

amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4909979433