中国ではカンニング対策はどうなっているのか
【質問】
「高考」の特集に考えさせられました。中国ではカンニング対策はどうなっていますか? もしバレたらどんな罰を受けるのでしょうか?
【回答】
恥ですが、中国では昔の「科挙時代」にもカンニングはありました。 例えば、小さなメモを持参し、ペンの筒の中に隠し、硯の下に隠し、靴の中に入れ、食べ物に隠し、などなどあります。お金持ちは、試験前に高いお金を払って、自分の代わりに実力のある人に試験を受けてもらう。今もなお、このような不正をする人がいる。 試験官を買収して試験問題を漏洩させることもありました。これは、非常に直球な手段の一つですが、コストが膨大で、難易度も高く、リスクも大きく、報酬も大きく、一般の受験生が運用できるものではありませんでした。
試験官と受験者が、用紙に書かれた特定の暗号によって不正を行うことです。 このような不正行為に対抗するため、北宋の景徳の時代、科挙の試験史上重要な2つの規則、1つは名前の隠し、もう1つはテストの書き写しを定めたのです。
試験用紙に書かれた名前などを紙で糊付けして、試験官が誰の紙かわからないようにする、現在でも使われているのです。一方、受験者が用紙を提出した後、別の人が用紙を書き写し、試験官は誰の筆跡かわからないようになるためです。
因みに、中学校と高校時代、周りのクラスメイトはよくカンニングしていて、自分もカンニングするかどうか、悩んでいた時期がありました。カンニングが習慣になっていたらしいです。 現在では、以下のようなカンニングの方法がよく暴露されています。
試験問題や解答を不正に入手すること。試験用不正具を携帯し、又は使用すること。他人の回答をコピーする行為、自分の代わりに他の人に試験を受けさせるなどなどあります。ネット上、カンニングの方法を教えている人がいるなんて。
カンニング対策としては、まず教育を行うことです。教師は生徒たちに、冷静沈着に、質問に丁寧に答えること、自分の本当の能力を頼りにすること、狙った点数を取るために試験でカンニングをしないことを教え込みます。
中国の試験場では、通常、「カンニングをしてはいけない」という趣旨の横断幕が掲げられ、誠実に試験に対応する強い雰囲気を作り出し、学生の意識にもう一点加えることです。
カンニングを行った学生は、受験生の行動規範に基づき厳正に対処され、不正行為を行った学生のリストは、試験場の見やすい場所に掲示されたことがあります。試験での不正行為は代償が大きいことを学生への警告とします。
国家試験の中のカンニングもあります。試験監督者は、試験会場で必要な措置を取り、不正行為者の試験参加を停止させ、試験を主催する教育試験機関は、当該試験資格または試験結果を取り消し、状況が深刻な場合は、教育行政部門が当該国家教育試験の1年以上3年未満の受験停止を命じ、当該行為が治安管理違反である場合、法律に基づいて治安管理処分を行い、当該行為が犯罪である場合、法律に基づいて刑事責任の有無を捜査するものとします。
最近、在日中国人留学生が日本の大学の入試で、入試問題を動画撮影、外部に送るというカンニング事件もありました。本当に情けないです。日本に留学される人には、日本の法律や社会のルールを守っていただきたいと思います。
(メルマガ黄文葦の日中楽話第82話より)