「宇田川源流」 日本以外の国の「物価高」の反応
「宇田川源流」 日本以外の国の「物価高」の反応
アメリカの記事はないのだが、アメリカでは様々なデモが起きている。日本の人々は、報道機関の内容だけを見ているので、ウクライナの戦争があれば、ウクライナばかりを見てしまい、他の国で何があるのかは全くわからないということになる。基本的に報道されないか、あるいは報道されても、ほとんど解説も何もなくそのままになっているということになる。そのことから何も見えないということになるのではないか。
そのような日本の報道の「不明」を見てもあまり建設的なこと人はならない。そこで、ここでは私がわかっているくらいの内容を見せるかということになろうかと思うのではないか。
アメリカのデモは、その原因は黒人に対する警察の暴行である。しかし、今回は2020年の内容とはことなり、白人が黒人を暴行したのではなく、黒人警官5人が黒人の犯罪者(交通違反者なのかどうかは忘れたが)を暴行したということになる。黒人同志ということになれば、当然に、その内容は「人種差別」問いのではなく、警察権力の横暴ということにしかならないということになる。それでは単純に「権力者」に対する批判ということになろう
では、そのような人種差別ではないのになぜ「デモ」が発生したのか。それは、普段からの「政治」に対する不満からであると解釈されている。実際に、政治に対する不満というのは、政治的なイデオロギーなど、日本ではそのよううなことになっているが、本来の話で言えば、「生活が苦しいかどうか」「一般の生活空間の中で政治によって差別や権力の横暴が許されているのか」ということが大きな問題になる。基本的には「自分に関係がある」場合に大きなデモになるということなのであり、基本的に他に不満がなければ、政治に不満を持たないし、また、そのようなことも「他人事」で済んでしまうということになる。ましてや、人種差別などがない状況であれば、被害者である犯罪者の方が悪いのではないかというような感覚になってしまう。
アメリカでは今そのようになっているのであるが、出は他の国ではどうであろうか。
英で同時スト 50万人が参加
【ロンドン時事】英国で1日、学校教員や公共交通機関職員らによる同時ストが行われた。参加者は全体で50万人とされ、英メディアによると「過去約10年で最大規模」。物価高騰などを受けた「生活費危機」に対応する一連の賃上げ要求の一環で、多くの学校で授業が中止されるなど市民生活に大きな混乱が生じた。
BBC放送のまとめによれば、イングランドとウェールズで中等教育までの教員10万人以上が参加。列車やバスの運転手、公務員、大学の教職員らもそれぞれストを行った。これにより2万3000校以上の学校が閉鎖などの対応を余儀なくされ、通勤客の多くも交通手段を奪われた。 【時事通信社】
2023年02月01日 19時29分時事通信
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-2142658/
仏全土で127万人が抗議運動、年金改革に反対
[パリ 31日 ロイター] - フランス各地で31日、政府の年金制度改革案に反対する大規模な抗議運動が行われた。内務省によると、全国で計127万2000人が抗議行動に参加した。首都パリでは計8万7000人がデモ行進を行った。
年金制度改革案は、支給開始年齢を62歳から64歳に引き上げることなどが盛り込まれている。マクロン大統領は年金制度の存続に引き上げが「不可欠」だとしているが、世論調査では支給開始年齢引き上げ反対派が過半数を占めており、風当たりが強まっている。
2023年2月1日 5時23分 ロイター
https://news.livedoor.com/article/detail/23631072/
イギリスでは、直接的に「生活費機器」のデモやストが全国で50万人が参加しているという。単純に「生活費が危機」という。実際に、物価の上昇率はインフレ率11%という数字で見えてくる。当然に、給与などはそこまで上がっていないばかりか、国全体が、コロナウイルスの影響でかなりの犠牲者が出てしまい、そのことから生産などもうまくゆかないというような感じになっている。ついでに言えば、2016年のブレグジットによって、イギリスは当然のようにEU徒は一線を画しており、それらの国々とのやり取りでも関税がかかるということになる。つまり、ブレグジットとコロナウイルス、そのうえでロシアのウクライナ侵攻が三つ一緒に襲っているということになる。ちなみに、ブレグジットに関しては、このように書くと7年間も影響が続いているようにみえるが、ブレグジットの経済的な内容は、一昨年の末までその中間処理を延期していたので、ここ一年間ですべてが来ているというように考えるべきだ。
この状態に対して、前のトラス首相は、大幅減税を行うとしたがしかしその実現性が薄いということで45日間で退陣した。現在のスナク首相は、インフレ率が下がってから減税するということを主張しているが、実際に「いつインフレ率が下がるのか」ということになり、その見通しがなく、結局は経済政策は何もない。そのようなイギリスでも、ウクライナの支援は継続しているというのがなかなか面白い。ここでロシアまで出てきてしまえば、ヨーロッパ全体が崩壊しかねない所帯である。
それを思わせるのはフランスのデモだ。
フランスでは、年金の支給開始が62歳から64歳に引き上げられるということに反対して、127万人がデモを行っている。フランスは、フランス革命の頃からかもしれないが、何かというと大規模なデモが行われる国になってしまっていて、なかなか面白い。以前もトラック運転手が大規模なデモを行って問題になったことがあり、そのデモは「イエローベストデモ」と言われていたが、やはり、この内容はかなり興味深いものではないか。
さて、ちなみに「インフレ率が高いこと」や「年金の支給年齢引き上げ」というのは、日本ではとっくに起こ案われていることであり、それでも日本は「大規模なデモ」などは行われていない。上記にも書いたように、実際には、「日本への政治に対する不満が少ない」ということ、または「そのことn酔って生活が崩壊してしまうような家庭が少ない」ということであり、日本の「生活システム」の優れた点が見えてくる。欧米のような契約社会ではなく、ある意味で「情で動く」という事があることから、「数字に表れない備えや関係」あが出てきているということになるのではないか。逆に言えば、そのような内容が無ければ、日本もかなりの問題が起きているのであろう。
このように考えれば、イギリスやフランスのデモも他人事ではないが、そこはある意味で日本のすばらしさが、なんとなく止めているということなのかもしれない。