勝手に比較!住宅の設備・建材まとめてみました!~キッチンキャビネット編
たっぷり入って、取り出しやすいキッチンキャビネット
引き出しキャビネットは収納力が高く、使い勝手もよい。開き戸収納に変わり、今では主流になっている。引き出しを活かしたプランニングで、より使いやすいキッチンをつくりたい。
キッチン用品のほとんどのものを収納
動きやすい引き出しタイプが主流に
従来のキッチンキャビネットは開き戸タイプだった。近年は、収納力の高さや使い勝手のよさから、引き出しタイプが主流になっている。開き戸タイプは、開口部が広く、大きなものを収納しやすい一方、デッドスペースが大きくなりやすい。かがまないと、ものの出し入れができないなど、使いにくさもある。
引き出しタイプは取り出しやすさが一番のメリット。奥行きいっぱいまで引き出せるため、奥のものも出し入れしやすい。蹴込み部分まで収納にできるなど、高さを無駄なく活用でき、デッドスペースが最小限となる。開き戸タイプに比べ、使い勝手も収納力も格段にアップする。
ただし、引き出しは、収納できるものの高さが限られるので要注意。特に、高さのある深鍋などを収納するなら、プランニングの際に、引き出しの有効寸法(内寸)を確認したい。万が一、引き出し内に収納できないのであれば、ほかの収納場所を考えておく必要がある。
また、引き出しタイプを設置する場合、引き出せるスペースが十分あるかを確認すべき。フルオープンしたときに、人が立てるスペースが必要だ。あわせて、引出したときにドア枠やドアの開け閉めに干渉しないかもしっかりチェックしたい。
引き出しキャビネット選びのポイント
引き出しの深さ、サイズ
- ものを収納するための十分な深さが必要
使いやすい工夫
- 使う場所の近くに収納できる
- 手が届きやすい
- 小物をわかりやすく収納できる
引き出しの奥まで使える
- フルオープンできる
- 設置場所のスペースに余裕が必要
静かに開閉できる
- 衝撃を和らげる
- 軽い力で開け閉めできる
【知っておこう!】喜ばれるプランニングのためのヒント
1. どこに何をしまうと便利なのかを知っておこう
使う場所の近くに取り出しやすく収納するのが基本。そのうえで、収納するもの、使用頻度を施主にヒアリングし、ぴったりの提案につなげたい。
2. 収納するもののサイズを知っておこう
もののサイズを知れば、引き出しの内寸がどれくらい必要かわかる。特に、立てて収納するなら引き出しの深さを確認しよう。手持ちのキッチン用品のサイズを計測しておくと、引き出し選びの決め手になることもある。
*キャビネットに収納したいものをヒアリングし、サイズを計測しておくとよい
キッチンキャビネットの特徴いろいろ
キッチンキャビネットは、フロアキャビネットやベースキャビネットとも呼ばれ、キッチンの主な収納場所。ニーズにあったものを選ぶことで、満足度の高いキッチンになる。
《よく使うものを手前に》
少し引き出せば手に取れる
使用頻度の高いものを手前に収納すると、引き出し収納のメリットを最大限に活かせる。
▲スタンドイン収納(パナソニック)
シンク前のスペースを収納に
デッドスペースになりがちなシンクの前のわずかなスペースを収納として活用。
▲フロントポケット(タカラスタンダード)
楽な動きで出し入れできる
手前のポケットは、扉を傾けるだけで中のものを取り出せる。
▲パッとポケット(LIXIL)
《内引き出しでデッドスペースを活用》
連動して引き出せるパレット
引き出し上部のデッドスペースを、調理中によく使うものを収納しておく引き出しとして活用。
▲フォローパレット(クリナップ)
手前に背の高いものを収納できる
内引き出しには調理道具など小物を収納。手前には、オイルなどを立てて収納できる。
▲たっぷりスライド収納(TOTO)
【知っトクMEMO】オープンタイプのキャビネット
あえて収納をつくらずに、シンク下をオープンにするプラン。オープンスペースがあると、ダストボックス置き場にしたり、椅子に座りながら作業できたりと自由な使い方ができる。
▲フリースペースキャビネット(トクラス)
リフォマガ2023年1月号掲載