心感デッサン
2023.02.10 06:39
心感デッサン
2023.2.10
by frogmorton
寒風が 背中を すり抜け
破裂 しそうな 曲がる 神経
一度しか 無い 偶然
真正面に 偉大な 白き 休火山
灰色 映えし 漆黒 烏が
一羽 ギャーギャー 空を 裂く
今頃 山の麓 我が家 は
七分の 綿雪に 埋もれ
お辞儀する 笹たち が
ザザザー と 鳴いて
再び 雪溜まり を 作り
頭を 上げし 生き物に 成る
正夢は 恐ろしく 卑劣 で
優しく その後 突き落とし
風車は 悲しく 回る
閃きで 手を出し 叩かれて
魂 自由に 遊び
暖め 冷めし 肉体に 戻る
常に 手を 振るのだ
しくじる "さようなら" と
色褪せた 人工物が
純白に 覆われ
幼き頃 一面の 広がる 畑は
一夜にして 白銀に 変わった
満月の ランプ 照らし
地表 全て 青白く 光り
水晶 の 破片
変わり行く 景色に 魅とれ
音を 何もかも 吸い取り
静寂しか 其処に 無く
春の命 は そっと 眠り
また 力を 溜めて
つんと 鼻に 匂う
寒梅 に 心 弾ませ
瞼を 開ければ
いのち が うごめく
神様が かける 魔法に
我ら は 殉じて
また ひとつ
未来へと 歩き出さん
言葉 は
"ありがとう" だけで 良いのだ‥