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Well Beingな社会へ ‐イベント学会研究大会を通して‐

2023.02.13 10:10

 本記事では、イベント学会での発表についての記事に引き続き、11月12日~13日に開催された「第25回イベント学会研究大会」の1日目の活動全般について取り挙げます。

 私たちYCVBチーム のメンバーはお手伝いとしてこの研究大会に関わらせていただきました。また、交流会ではYCVBチームがこの夏取り組んだ、水耕栽培を通したSDGs学び旅について発表しました。


1.基調講演

 基調講演は二部に分かれ、それぞれ國學院大學観光まちづくり学部の西村幸夫さんとアートプロデューサー・認定NPO法人スローレーベル理事長の栗栖良依さんが講師を務めました。

 西村さんは「持続可能な都市・持続可能な社会」をテーマに、横浜の街並みを振り返りつつ、イベントや象徴的な建物が人々の街のアイデンティティのよりどころとして機能していくと述べ、都市の物語に注目していました。

 栗栖さんは「BeSLOW誰もが自分らしくいられる世界を目指して」をテーマに自信の経験を生かした取り組みについて語ってくださいました。“slow”という言葉は効率性をもとめる現代においてネガティブに捉えられがちです。障がい者は障がいがあるが故に作業ペースや達成までの時間がゆっくりになります。しかし、ゆっくりであることが個性や新たな価値を生むと栗栖さんのお話にありました。


2.特別対談

 「Well-beingなしゃかいをデザインする、新たな時代のEventology」というテーマのもと、基調講演を行われた西村さん、栗栖さん、そしてイベント学会会長の中村利雄さんの御三方による特別対談がありました。

 行政の力が鍵となるイベントにおいて、ここ横浜という地は大変風通しがよく、先進的であるそうです。

 対談ではインクルーシブなイベントについても触れていました。イベントの価値とは非日常が日常になることにあり、だからこそ対面開催の重要性を学べました。障がいの種類や程度には個人差があり、イベントにおいて多様性を求めることは難しい面も多くありますが、多方面からの意見を交えた先にリエイティブなものが生まれます。

 今後は、企画段階でイベントの存在意義や効果について運営側だけでなく関わる全ての人へ認識・ディスカッションをしてもらうことが求められるとありました。特に最近は多くの人が「ハレの場」、つまり表現者や担い手になることを望む傾向があり、本番だけでなくプロセスの段階からそのような方々を巻き込んでいき、誰かの役に立っているとやりがいを感じられれば、若者を中心に大きなムーブメントが生まれると期待されていました。


3.トークセッション

 トークセッションは三部にわけて実施されました。

 セッション1では「地球市民×Eventology(一財)地球産業文化研究(GISPRI)との協働によるTEAM EXPOの共創チャレンジ」、セッション2では「SDG×Eventology SDGsの世界でのイベントのあり方、イベントの持続可能な発展に向けて」、セッション3では「クリエイティビティ×Eventology すべてのひとりひとりのWell-beingのために、創造的国際園芸博の実現に向けて」をそれぞれテーマに掲げ、様々な立場の人の発表と意見交換がありました。


4.交流会 

 交流会は1日目の終わりに象の鼻テラスで行われました。軽食をとりつつ、大会参加者同士がラフな雰囲気で交流を深めていました。

 交流会に合わせ、特別ゲストとして我々YCVBチームと幸海ヒーローズ共同代表の富本さんによるコンブ産業の可能性についてのプレゼンテーションがありました。


5. 会員による口頭発表

 2日目はイベント学会会員による口頭発表が行われました。実際に実施したイベントについて発表をしている方や実際にイベントについて研究していることについて等の発表がありました。

 これからのより良いイベントに向けて様々な方々が努力をされているということを、身を持って実感することができました。


6.さいごに

 まず、今回のイベント学会の皆さんの活動に関わらせていただいたことに感謝します。

 様々な場面でイベント業の最前線に立つ方々の発表や意見交換の場を間近で見られたことはもちろん、そのような方々のまえでYCVBチームの発表ができたことはとても良い経験となりました。

 イベントとは人々の生活をより豊かに、まさにWell-Beingのためにあるべきです。それを実現していくためにはパートナーシップの強化やニーズやシーズの分析、バランスが必要だと改めて感じました。

 イベント学会研究大会のように定期的に評価し合い、交流する場をもうけることがより良い団体の在り方で、はまみらいプロジェクトの一員として学ぶことが多く、今後のYCVBチームでの活動で生かしていきたいと思います。

 最後になりますが、本記事をここまで読んでいただきありがとうございました。これからもはまみらいプロジェクト、YCVBチームに注目してもらえると嬉しいです。


 また、普段からはまみらいプロジェクトに精力的に関わって下さっている信時先生がイベント学会の理事であり、今回の研究大会の実行委員長を務められ、本プロジェクトを紹介して下さったお陰で、今回のイベント学会の研究大会にはまみらいプロジェクトが関わることができました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。


7.イベント学会に参加した他メンバーの感想

 今回のイベント学会では、運営にも関わらしていただいきましたが、イベントを運営する中でも準備、誘導、当日の配信準備、そして登壇者の確認等様々なことを行わなければいけないことがあることを改めて実感致しました。

 また、イベント学会に実際に参加することで今後2025年に行われる予定である大阪万博や横浜市の上瀬谷で2027年に行われる予定である国際園芸博覧会等のイベントに主体的に関わっている方々から話を詳しく聞くができ、現在、そして、未来のイベント産業についての知識を深め、考えることができました。

 加えて、今回は前の記事に記載したように、実際にジョビアさんで8月に行った小学生向けのSDGs企画について発表をさせていただきました。交流会の会場でしたが、発表を聞いて下さった方も多くいて、多くの質問や意見ももらうことができ、大変光栄でした。(藤田)


 たくさんのお話を聞けてとても良い経験になりました。日本で色々なまちづくりや観光のプロジェクトが行われていることを学び、自分の興味と改めて向き合うことができました。私達も自分たちでプロジェクトをやりたいと思いました。(吉富)


 イベント学会の運営として主にタイムキーパーの仕事をしましたが、いろんな方のお話を聞くことができて、とっても面白かったです。まちづくりというものにより一層興味が湧いたと同時に自分もそのような取り組みを行えるようになりたいと思いました。(伊藤)



都市科学部都市社会共生学科 山口由衣