ゴールデンウィークの風景③ honちゃんのこととFRETLANDのライブと
4月30日のマタハリのゴールデンウィークの風景。
その日の夜はFRETLAND(鬼怒無月・ 有田純弘・ 竹中俊二)のライブでした。
セッティングのために15時30分にいらっしゃった3人。そのとき鬼怒無月さんが「実は本田薫さんが亡くなったそうなんですよ。今日のお昼、告別式でした。僕は小峰公子さんから情報を得たんで、さっき、お焼香だけでもと思って告別式に行ってきました」とおっしゃっいました。そう聞いた瞬間、「ああっ」とか「まさか」とか「でもそうか」とかいろんな短い感情が一気に押し寄せ、これからライブだというのにしばらく涙が止まりませんでした。
本田薫さん、honちゃんと知り合ったきっかけは1998年頃、ある音楽ファンの方のサイトの中の掲示板で。当時honちゃんは名古屋のライブハウス・HeartLandに勤めてらっしゃいました。私たちはまだお店をやってなく、レスリー・チャンと音楽と巨木とマンガについて書いたサイトを持っていたのですが、彼女の興味はそのすべてと重なっていて、それで仲良くなりました。
私たちが2001年にこのcafeロジウラのマタハリを開いてからも、仕事で忙しい生活の中、バイクでうちに来てくれました。
あるとき、私は思ったことがあります。
ミュージシャンと聴き手がいて、でもそれだけではライブは行えない。
それを開く場所が要る。そしてその場所とミュージシャンを繋ぐ人も要る。
私たちはその場所になろう。honちゃんはミュージシャンと場所を繋ぐ人だ。
そのすべてがあって、いろんな場所に音楽は奏でられていくのだなと思ったのです。
来月はマタハリでは佐藤芳明さんのソロライブがありますが、そういえば2006年の芳明さんのライブの初回のとき、honちゃんがガレージシャンションショーの音源を聴かせてくれたのでした。すっごくいいから聞いて!と。honちゃんがたくさんのお客さんも呼んでくれました。
ZABADAKの音源を聞かせてくれたのもhonちゃんだったなあ。あれはマタハリで吉良さんのソロライブを行う少し前のことだったかなあ。それから「白崎映美&東北6県ろ~るショー!!」の宣伝にも来てくれて、確かその時に白崎映美さんも連れてきてくださったんでした。
それから、サエキけんぞうさんをマタハリに連れてきてくれたんだった! すっごく嬉しかったなあ!あれ以来、サエキさんは何度かマタハリに寄ってくれました。
honちゃんは、昔からずっといつも笑顔で、ちょっと周囲が心配になるほどいっぱい働いてて、でも元気で楽しそうで、そしていろんな人をあちこちにいっぱい繋ぐ人でした。ガンになって闘病してたことは知ってましたが・・・
でもね、今またhonちゃんのFACEBOOK辿ってて思ったんだけど、
honちゃんのように私も生きたいよ!
ずっとずっと、明るくって元気でいろんなことをしててそのどれも楽しそうで!
そうとしか思えない。昔も今も、honちゃんのことずっと尊敬してるし、好きだよ!
夜は、FRETLANDのライブ。
ここにもずっとずっと、いつまでもギターを愛し、どこまでもたゆまぬ練習を重ねる男たち3人。
思うのは、命は期限があるというということ。
期限は絶対に来てしまうのだから、好きなことを楽しむこと、それがいっちばん大事なことなんだって、そんなことばかり感じてた一日でした。