海水魚飼育に挑戦!第2章
海水魚を飼育してみようと考えている皆さんへ、「海水魚飼育の心得」をシリーズにてご紹介していきます。
第1章では「人工海水の作り方」「水換えのやり方」についてご説明しました。第2章は、「比重と塩分濃度」についてご説明します。
海水魚やサンゴを飼育する上で比重は正確に管理することが大事です。疎かになりがちなところですが、良く理解して水質安定に繋げましょう。
先ず、「比重」とは何か?
水槽内の水に溶け込んでいる成分量を示します。カルシウムやマグネシウム・ストロンチウムなどの塩分以外の成分です。この比重が低いと言うことは、成分も低いと言うことになり、海水魚やサンゴが調子を崩すことになります。
比重は「温度」に左右されやすい!
水温の変化で比重は変わります。
水温が低いと・・・比重が高く
水温が高いと・・・比重は低く
海水魚飼育における「比重」の目安は、「1.023」程度です。浮力計や屈折計・デジタル計を用いて計測できます。海水魚は、サンゴと比べて比重は少し低めの方が良いと言われています。比重が高いと体色が悪くなったり、餌を食べなくなったりします。顕著に表れます。サンゴ水槽の「比重」は、「1.025」程度です。比重が高いと言うことはそれだけ成分も高いので、サンゴが健全に育つために高く維持する必要があります。
「塩分濃度」って何?
塩分濃度は、1キロの水に塩がどれくらい溶け込んでいるかを値(パーミル ‰)で表します。34‰で合わせるといいです。
まとめ
計測器(比重計・屈折比重計・浮力計)のメーカーによって、比重と塩分濃度の関係が変わってきます。その為、どれに合わせたらいいのか・・・疑問に思うと思います。結論として、比重ではなく、「塩分濃度」で合わせるのが一番最適です。
私は、水換えをする時に先ず、飼育水の比重と塩分濃度を計測します。これが合っていれば人工海水を作り、掃除をした後に新しい海水を入れます。例えば、海水の蒸発によって、塩分濃度が変わってしまった、足し水を正確にやっていなくて塩分濃度が変わったなど・・・このような事態になったら、一先ず、飼育水の比重を規定値に合わせます。それから新しい海水を入れます。あまりにも飼育水の塩分濃度が違った場合は、いっきに変えるのではなく、1ヶ月~2ヶ月単位で規定値に戻します。海水魚やサンゴは、急激な変化に弱いので徐々に変えるのが良いです。
1番基礎となることなのでマスターしましょう!