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運命の女神は果敢な者に従う!

2023.02.19 03:53

文豪デュマによる『ボルジア家風雲録』の下巻「智将チェーザレの激闘」を読み終えました。

父である教皇アレッサンドロ6世(ロドリーゴ・ボルジア)の威光を借りながら、イタリア統一の野望に向けて走り続けるチェーザレ・ボルジア!

当時、フィレンツェ共和国の役人としてチェーザレとの交渉に当たっていたマキアヴェッリが、後に執筆した『君主論』の中で「チェーザレ・ボルジアは冷酷、残忍だと思われていたが、その冷酷さによってロマーニャに秩序を形成して、平和と忠誠をもたらす事となった。」と書いたように、リーダーの一つの理想像としたことはよく知られていますが、でも、マキアヴェッリが会っていた当時のチェーザレはまだ20代後半だったことに驚きます。

良い悪いは別にして、かなりの「力」を持った人物だったんだろうなー

ちなみに僕が好きなマキャヴェッリの名言はこれ!
(塩野七生さんの訳ですが、これもおそらくはチェーザレを見て、マキャヴェッリが確信したことだと思います。)

「私ははっきり言う。慎重であるよりは果敢である方が良いと、断言する。なぜなら運命の神は女神なのだから、彼女に対して主導権を得ようと思うなら、乱暴に扱う事が必要なのだ。運命は冷たいほど冷静に対してくる者よりも征服したいという欲望を露わにしてくる者の方になびくようである。要するに運命は女に似て若者の友である。若者は、思慮に富んでいないがゆえに後先を考えずに、より激しく、より大胆に、女を支配するからである。」