戦前のアマチュア天文家(3)
2023.02.19 04:54
2枚の写真は、親里観測所で撮影されたものです。
撮影者の西尾利夫氏(山口県)は、変光星観測や天文計算を行いました。後年、ミノルタプラネタリウムに入社しました。
正村(まさむら)一忠氏(岐阜県岐阜市)は、1953年(昭和28)岐阜天文協会を結成し、会長として活躍しました。1971年(昭和46)岐阜天文台を作り、東亜天文学会理事も務めました。
内藤一男氏(前橋市)は、約3000の観測を天文学界へ報告した熱心な観測者であると共に、東星会を創立し、冨田弘一郎氏らの後進を育てました。1936年(昭和11)、群馬県庁土木課に勤務し、1943年4月軍属として派遣されたマニラ沖で戦死しました。
冨田弘一郎氏は、1947年(昭和22)東京天文台に奉職し、1985年(昭和60)まで天体捜索部にあって各種の観測に精励しました。
若山冨夫氏の13cm反射望遠鏡と星夜カメラです。若山氏についての記述は、「日本アマチュア天文史」にありませんでした。
飯高正義氏(東京)は、1942年(昭和17)3月15日の東星会総会に出席しています。
後列右から2番目が飯高正義氏、後列左端が冨田弘一郎氏、前列右から2番目が浅居正雄氏、前列左端が内藤一男氏です。
(参考文献)
日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987
(写真は全て伊達英太郎氏天文写真帖より)