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子供の保険って加入が必要?

2018.05.19 09:18

執筆者:小山英斗

子供が生まれた時、子供の保険(保障)のことを考えるお父さん、お母さんはもしかしたら少数派かもしれませんね。それよりも、これから子供の分にかかる生活費の増加や将来の進学に備えて、家計を支えているお父さんやお母さんの死亡保障を見直したり学資保険を検討される人は多いかと思います。これらはあくまで親に万が一があった場合の親の保険で、子供の保険でありません。学資保険は子供の保険とも思われがちですが、保障についてはあくまで親に万が一があった場合で、そのときは以後の保険料の支払いが免除されかつ満期保険金は当初の契約通り支払われるものです。契約期間中に子供が亡くなった場合はそれまでの支払済保険料相当額が戻ってくることになります。

では、子供の保険ってなんでしょうか?

子供の保険と言っても別に特別なものでもなく、親が入っている保険と保障内容は同じです。大きく分けると2つの保障です。

1.死亡したときの保障(死亡保険)

2.病気やケガをしたときの保障(医療保険)

では、子供の保険って加入が必要でしょうか?

結論から言えば、基本的には必要ないと考えます。

死亡保険は死亡した本人のためではなく残された家族のための保険です。子供がなくなった場合に残された家族にかかる経済的負担として唯一あるのはお葬式ぐらいかと思います。お葬式をもし一般的な形で行うのであれば200万円から300万円程度のお金が必要と言われてます。もし子供が生まれた時点でその分のお金が貯蓄としてあれば死亡保険は必要ないかと思います。もし貯蓄がそこまでないのであれば、足りない分程度は死亡保険として用意しておいてもいいかもしれません。この場合は、掛け金の安い共済等で準備すればいいでしょう。そして貯蓄ができた時点で子供の死亡保険はやめていいと思います。

参考:全労災のこくみん共済(キッズタイプ) 

医療保険は子供が病気やケガをした時の本人のためのものですが、こちらも基本的には必要ないと思います。まずこれは子供についてのことだけではないですが、日本は国民皆保険制度をとっており全員が国の医療保険に入っています。なので個人負担は医療費の3割だったり、月々の個人負担が高額になった場合などは一般的な家庭ではその負担が月10万円程度が限度(高額療養費制度)になるようになっていたりとそもそもかなり手厚い公的保険に入っています。また会社員の場合は会社の健保組合でさらに月の負担が数万円程度で済むような付加給付がある組合もあります。

これが子供の場合はさらに公的な医療助成制度があります。例えば 各自治体での小児医療費助成により医療費がかからないケースが多くあります。また高額な医療が長期的に継続する場合でも小児慢性疾患医療費助成制度により負担額が抑えられています。これらは住んでいる自治体により内容が異なるので各自治体のホームページ等で確認してください。

参考:小児医療費助成(横浜市)

上記から、私は基本的に子供にかける保険は必要ないと考えています。それよりも、将来の進学に備えて可能な限り貯蓄に回すほうがよいと思います。

ただ、ひとつだけ上記とは別に考慮にあたいする保険があります。それは『個人賠償責任保険』です。最近ニュースでも取り上げられたケースもありますが、例えば子供が自転車で走行中に歩行者にケガを負わせてしまったケースでは約1億円近い損害賠償を求められたケースもあります。「保険は万が一あったときに自身で負えないぐらいの経済的負担を補うもの」という考えからすれば、他者に与えた損害がいくらになるかは見当もつかないことから、個人賠償責任保険は加入する価値があると思います。また、基本的に個人賠償責任保険は例えばお父さんが加入するとその家族全員も補償対象となります。なので同居の子供も対象です。自転車で他人にケガを負わせたり、他人のものを誤って壊したりと、大人でももちろん起こしうることですが、より注意が足りない可能性のある子供には加入していれば安心な保険かと思います。掛金も月150円前後と安いので、こちらは検討されることをお勧めします。

個人賠償責任保険は火災保険や自動車保険に特約で付くものが多いです。ですが、これだと不必要な保険に加入することになったり保険料が高くなるケースがあります。そこで、条件付きですが単独で加入できる方法があります。

1.クレジットカードに付帯する形での加入

  参考:JCBカードのトッピング保険(日常生活保障プラン)

  加入に必要なこと:JCBブランド※のクレジットカードを持っている

※利用できるJCBカードは、カード番号の最初の3桁が354、355で始まるカードおよび  裏面にJCBのお問い合わせ先の記載があるカードが対象。JCBカードは年会費がかかるものが多いので、保険料を支払うことだけのためにJCBカードを持つなら、年会費無料のJCB EIT(リボ専用カード)がお勧め。リボ払い専用カードだが、日常生活保障プランの保険料支払いのためだけに利用すればリボ払い手数料はかからない。

2.銀行口座を持っている人が入れる

  参考:楽天銀行の少額あんしん保険(個人賠償責任プラン)

  加入に必要なこと:楽天銀行に口座を持っている

お勧めは楽天銀行の個人賠償責任プランです。楽天銀行に口座を開設する必要がありますが、楽天のクレジットカードを持っていて楽天ポイントがたまっている人であれば、楽天ポイントが保険料の支払いに使えます。期間限定のポイントも支払いに利用できるので、普段のポイント獲得の仕方によっては実質タダのような感じで保障が持てることになります。

保険は家庭の状況によってもいろいろ考え方が変わってくるので、上記の考えが全部の方にあてはまるとは言えませんが、参考にしていただければと思います。


未来が見えるね研究所 代表 小山英斗